辻仁成

2023年06月14日

暑雲便りNo.11:お月さまの声

こんにちは🐥 昨日は兄からスマホに着信が……年に数回の連絡はいつもメールなので何かあった?!と焦って出たけど、雑音ばかり〜折返しても出ない〜! メールをした数分後、ポケットに入れていたらどうも誤作動があったらしいとの返事。特に問題があったわけではないとわかり、ホッとした午後を過ごしました😅


今は七十二候で腐草為蛍(くされたるくさい ほたるとなる)。「腐った草が蒸れて蛍になる」……毎回思いますが、土の中で羽化して地上に現れる蛍の姿に「腐った竹の根や草が蒸れて蛍になったんだ!」と考えた昔の人の発想力はスゴイですな🥸 こちらの俳句はまたファンタジー色が強い? 童話になりそう💕


蛍死す金平糖になりながら
                         中島砂穂『熱気球』より
https://furansudo.ocnk.net/phone/product/1366


ファンタジーと言えば……小学生の頃、こういうイラスト入りの手帳を持っていました。誰かにもらったのかな? 万年筆荷物憧れ我あり、青いインクで何やら書いていた記憶が薄っすらとよみがえりました🤭

花の妖精
http://www.ehon-house.com/smartphone/list.html?category_code=flowerfairies


そして今日、ワタクシ的に驚いだことは辻仁成さんと東君平さんが親戚だったということ!『詩とメルヘン』でよく君平さんの作品を目にしていたけれど、まさかのつながり!
https://www.designstoriesinc.com/jinsei/dairy-384/


メルヘン&ファンタジーの締めくくりは昨日の「こどもの詩」で見つけた3歳のコの詩で😄


       「お店のBGM」

    何か音が聞こえる  

    お月さまじゃない? 

    ほら、お月さまの声だよ



夜のレストランで流れる音楽、きっと素敵な音だったんでしょう。なんでも騒音だ、うるさい!と抗議する人たちの話を呼んだ後では、この純粋な感性がキラキラ✨眩しいです。




rohengram799 at 10:50|PermalinkComments(8)

2015年09月19日

暁雲便りNo.1:白仏

すっかりご無沙汰してしまいました。更新しない間も気にかけて下さった皆さま、すみません。本当にありがとうございました。



先日『白仏』(辻仁成)を読みました。主人公は筑後川下流の島に生まれた稔。彼は発明好きで戦前は刀鍛冶、戦中は鉄砲修理、戦後は海苔の加工機製造などをしてきました。しかし年月が経ち、戦死した兵隊や亡き初恋の人、友達、家族の魂の癒しのため島中の墓の骨を集めて白仏を作ろうと思い立ちます。


この話が辻さんの祖父をモデルにした話であることには驚きました。白仏は実際に建造され、おまいりすることが出来ます。「白仏」で検索して下さいませ。


『どんなに遠くにいても会いたいと思い続ければいつかは会えるかもしれないというのが生だった。』


辻さんて『代筆屋』くらいしか読んでいなくて、ナルシストなイメージしかなかったのですが、この作品を読んでちょっとイメージが変わりました。なんというか、やはりただ文章を書くのが好きという文学青年ではなく、きちんとした作家なんだという……なに偉そうに言ってるんだ!という感じですが、うわべだけの綺麗な文章でない、物書きとしての底力を感じました。今まではスゴいチャラい片手間に小説を書いているという印象だったし、内容も死生感だけでなく戦争小説でもあり恋愛小説でもあり友情や親子の物語でもあり……表紙とタイトル買いでしたが、私には奥深い一冊でした。



今日から5連休という方もいらっしゃるでしょう。楽しくお過ごし下さいませ。お仕事の皆さま、一緒に頑張りましょう……!!



*次の更新は月末になると思います。こちらの都合でコメント受付はしばらくお休みさせていただきますm(__)m




rohengram799 at 11:18|Permalink