連城三紀彦

2013年06月05日

うろこ雲便りNo.3:奈保留と夜須美と恋文と

昨日はワールドカップ最終予選で盛り上がっていたのでしょうか?その時間、私は電車の中だったんですが……。サッカーはルールもわからないのにマンガ『エリアの騎士』は読んでいます。


そのマンガが掲載されている雑誌を買いに行く途中で消防車に遭遇しました。どこに行くんだ~?と思ったら近くの中学校に!上空にはドクターヘリが旋回中。「何があったのだろ~?」と通り道なのでのぞいてしまったのですが、救急車がすでに待機、ヘリは校庭に着陸してスゴい砂煙!なのにお昼の憩いの音楽が流れていて緊張感が全くない!!……帰りには何事もなかったよ!といういつもの光景でしたが、子どもが通っているお母さん方はビックリしたのではないかしら?


さてさて、今朝の新聞コラムは忌み言葉について書かれていました。「すり鉢」→「あたり鉢」に「梨の実」→「有りの実」というヤツですね。平安時代の書物には「死」を避けて「奈保留(なほる)」「病」を避けて「夜須美」という記述があるそうです。昔むかしの言葉の音はきっと今のものとは違うのでしょうけれど、日本人って言葉に宿る力を信じてきた民族なんだなぁ、って改めて思いました。そして案外、暴走族の「愛乱舞勇」や今のキラキラネームなんかに通じるものがあるのかも…なんて考えてしまいます('~`;)


ちょっと古めかしい言葉というと「恋文」がありますね。今日は連城三紀彦さんの『恋文・私の叔父さん』を読んだのですが、うーん…私にはちょっと…な作品集でしたわ。直木賞受賞と聞いた時にすぐ読んでいたら、まだまだワタクシも若かったので(笑)違う感想があったのかもしれませんが、どの作品も「あんたはソレでいいだろうけれど、まわりは迷惑!!」という気持ちでいっぱいになってしまった~トラブルの元になった人は故人になったり去っていって「バイバイ」でいいでしょうが、こっちにはまだ残りの人生があるんだぜ?ってムカついてしまった……。


特に『私の叔父さん』は若くして交通事故で亡くなった自分の母親が、叔父さんを愛していた証拠を父親と祖母がいる前で娘が突きつける!!ネタバレしちゃいますが、カメラマンの叔父に最後にとってもらった5枚の写真、オッサンはただ変な顔して…と思っていたけれど、その口元は「あ」「い」「し」「て」「る」と囁いていたのですよ~赤ちゃんを抱いていたのに。……おいおい、婿養子でずっと頑張ってきた父親の立場はどうなる~身体の関係がなくてもそれってやっぱり不貞行為じゃないの?そして自分も母と同じ気持ちで「叔父さん」を見ていたのに相手にされないから復讐めいたことをする……はぁ~メロドラマは好きだけど、コレは何か違うわ~モヤモヤした気分が残るだけ。映画にもなったみたいですけど、この方の小説はもう読むことがない気がします(-_-;)




rohengram799 at 15:25コメント(13) 
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