遥かな草原に

2011年05月11日

第482号:カネゴン、バルタンに泣かされる(T-T)

休憩時間に本を読むと困ることがあります…この前みたいに、大笑いしたいのにこらえなくてはいけない時と、大声で泣きたいのに我慢しなくてはいけないとき…。


前の記事に書いた『モノレールねこ』に収められている、一番最後の物語《バルタンの最期》。


タイトルからわかると思いますが、大きなハサミがあるザリガニが主人公(?)です。美味しいエサにひっかかり、フータと「お父さん」と「お母さん」の家族になりました。


犬と違って散歩にもいかないザリガニは(笑)毎日家にいますから人間界を少しずつ知るようになります。フータやお父さん、お母さんの悩みや優しさも…そしてこう思うのです。


『俺たちザリガニは、たとえ命よりも大切なこの両のハサミを失ったとしても、見事再生させることができる……脱皮することによって。
人間もそうだといいのに、と思う。傷ついた心とか、無くしかけた自信とか。そういうものが、魔法みたいに、簡単に癒えてしまえばいいのに。』


ここてすでにお鼻がツーンだったのに、その最期に「バルタン、お前は、お前ってヤツはぁ~」ああっ、もう~泣きたい、泣きたい!!大声で子どもみたいに泣きたいよぉ!!


最近は解説文が読みたいので、文庫を買うのですが、そこにも「参ったなぁ。まさかこの歳になって、ザリガニの話で泣くなんて思いもしなかった。」という文章が…。


こんな気持ちになったのは栗本薫さんの『遥かな草原に』を読んだ時以来かもしれない…<ミッキー>の死を聞いた時と同じかなしみの色に染まる自分を感じます。


他のお話もとてもいいです。映像よりラジオドラマでお願いします!!そんな短編集です。あ、電車の中で読むのも避けた方がいいですよ…顔があげられなくなるから。




rohengram799 at 14:43コメント(8) 
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