長田弘

2022年09月29日

玉兎雲便りNo.17:薔薇の空

こんにちは🐥 私にしては少しお久しぶりになってしまいましたが、皆さま、おかわりなくお過ごしでしょうか? 


◆キノコ🍄

スーパーにもいろんなキノコがたくさん並び、昨日読み終わった『聖夜のおでん』(食堂のおばちゃんシリーズ)にもキノコ狩りの話がありました。
https://ddnavi.com/book/4758445036/

本とは関係ないですが「シベリアチビオオキノコ」という文字を見つけて、チビなのにオオキノコってなんだよ、どんなキノコなのさ〜!と思い、調べたらムシでした……皆さまも好奇心で何かを検索する時にはご注意を!
  

◆ばら🌹

わが息の濃くなつてゆく薔薇の空   高橋白崔(*) 

なんと美しい俳句なんでしょうか(⁠๑⁠♡⁠⌓⁠♡⁠๑⁠) 今はキンモクセイの話題が多くなっている気もしますが、秋薔薇も美しいですね。そう言えば宝塚のベルばら初演が1974年。2024年舞台化50周年&宝塚歌劇110周年が重なるので、再来年がベルばらイヤーになるかも?とひそかに話題になっているとかいないとか? 

薔薇にはトゲがつきものですが、赤ちゃんの時からトゲはあるのですね。

【バラにはどうしてとげがあるの】
https://kids.gakken.co.jp/kagaku/kagaku110/science0248/

♪あなたは嘘つきな薔薇〜 のこの歌が好きです(⁠ ⁠˘⁠ ⁠³⁠˘⁠)⁠♥

【マスカレード  安全地帯】
https://www.uta-net.com/movie/4242/

加藤登紀子さんと言えば「百万本のバラ」ですが、こんな歌も。
【薔薇と月  加藤登紀子】  
https://www.uta-net.com/song/306298/



◆ふたつの…

長田弘さんの『詩ふたつ』
https://ddnavi.com/book/4861011728/

声に出してみると「死ふたつ」にも聞こえるなと思い、エリザベス女王と安倍さんのことを考えました。
国葬儀に関しての賛否はあって当たり前だと思いますが、当日まで反対デモをするとは思っていなかった(・_・;) 税金の無駄使いなら他にもたくさんあるけれど、批判出来る人物と出来ない対象があるのかしら……中山市朗さんのブログにもありましたが「品位」はどこに? 

【安倍晋三元首相の国葬儀に思う。品位ある日本人に成れ!!】
http://blog.livedoor.jp/kaidanyawa/archives/55085231.html?jprank=2&cat=42


◆私人と公人

昭恵夫人はどんな気持ちなのかと考えます。『銀英伝』に「ラング夫人、あなたのご主人が告発されているのは、よき夫でやさしい父親だからではありません。私人として非があったゆえに、獄に下されたわけではありませんぞ、誤解なさらぬように」(トクマ・ノベルズ 9巻p226〜227)という場面があるのだけれど、なんかこの言葉を思い出してしまった。ラングと比べることは失礼だと思いつつ、安倍さんの政治的功罪を判断するのはもっと先なんじゃないかと…それこそ「後世の歴史家」に託すことになるのでは? まぁ私なんぞ深く考えることもなく、ダラダラ暮らしている傍観者なのですが(-_-;)


◆月末🌾

以前書いた書店も閉店してしまいましたし、飲食店や入浴施設の閉店のニュースも耳に入って来ます。値上げラッシュの10月もやってきます。なにか明るい話題が日本全体に欲しいですねぇ。


明日で9月も終わり。今月もお付き合いいただき、ありがとうございました! また来月もよろしければ遊びにいらして下さいませ。お待ちしておりますლ⁠(⁠´⁠ ⁠❥⁠ ⁠`⁠ლ⁠)




(*)https://furansudo.ocnk.net/phone/product/2529


rohengram799 at 11:00|この記事のURLComments(0)

2021年06月07日

清遊雲便りNo.3:空と土のあいだで

関東の梅雨入りは来週になるとか……雨の日はうっとおしいけれど、いつまでも梅雨入りしないのもなんだかなぁ、な気分になります。

読売新聞朝刊の編集手帳に長田弘さんの詩の一部が引用されていました。タイトルは「空と土のあいだで」。詩集『人はかつて樹だった』に収められているそうです。

https://www.msz.co.jp/book/detail/07229/





空と土のあいだで 長田 弘


どこまでも根は下りてゆく。どこまでも
枝々は上ってゆく。どこまでも根は
土を掴もうとする。どこまでも
枝々は、それを掴もうとする。
おそろしくなるくらい
おおきな樹だ。見上げると、
つむじ風のようにくるくる廻って、
日の光が静かに落ちてきた。
影が地に滲むように広がった。
なぜそこにじっとしている?
なぜ自由に旅しようとしない?
白い雲が、黒い樹に言った。
三百年、わたしはここに立っている。
そうやって、わたしは時間を旅してきた。
黒い樹がようやく答えたとき、
雲は去って、もうどこにもいなかった。
巡る年ともに、大きな樹は、
節くれ、さらばえ、老いていった。
やがて来る死が、根にからみついた。
だが、樹の枝々は、新しい芽をはぐくんだ。

自由とは、どこかへ立ち去ることではない。
考えぶかくここに生きることが、自由だ。
樹のように、空と土のあいだで。 




皆さま、どうぞ今週もご安全に!



rohengram799 at 08:15|この記事のURLComments(0)

2020年01月13日

献春雲便りNo.13:最初の質問

俳句の季語で次の季節が近づいて来ていることを表すものに「春隣(晩冬)」「夏隣(晩春)」「秋隣(晩夏)」「冬隣(晩秋)」がありますが、夏が隣というのは、汗だくなオッサンと狭いベンチにふたりでいるような気分になって、暑苦しい気持ちになってしまいます〜ベタベタした肌の感じとか、想像しなくていいのにしてしまう💦

山田富士郎さんのこちらの短歌は、なんとなく怖くもあり、残酷さもあるけれど「生きるってこういうことだと気づいた少年の夏」というノスタルジー的なものもあり(あくまで私の鑑賞)好きです。

蝉をとらへ仔にあたへたる母猫の眼の金色の永遠の夏





さてさて……今日は「成人の日」。各自治体の成人式も予定されていると思います。新成人たちにこの質問をしたら、なんとこたえるのでしょう? 国語の教科書にも載っていたそうですが、読んだ世代なのかな? 絵本もありました。





「最初の質問」 長田弘



今日あなたは空を見上げましたか。

空は遠かったですか、近かったですか。

雲はどんな形をしていましたか。

風はどんなにおいがしましたか。

あなたにとって、いい一日とはどんな一日ですか。

「ありがとう」という言葉を今日口にしましたか。



窓の向こう、道の向こうに、何が見えますか。

雨の滴をいっぱいためたクモの巣を見たことがありますか。

樫の木の下で、あるいは欅の木の下で、立ち止まったことがありますか。

街路樹の木の名前を知っていますか。

樹木を友人だと考えたことがありますか。



この前、川を見つめたのはいつでしたか。

砂の上に座ったのは、草の上に座ったのはいつでしたか。

「美しい」と、あなたがためらわず言えるものは何ですか。

好きな花を七つ、挙げられますか。

あなたにとって、「わたしたち」というのは、だれですか。



夜明け前に鳴き交わす鳥の声を聴いたことがありますか。

ゆっくりと暮れていく西の空に祈ったことがありますか。

何歳のときの自分が好きですか。

上手に年を取ることができると思いますか。

世界という言葉で、まず思い描く風景はどんな風景ですか。



今あなたがいる場所で、耳を澄ますと、何が聞こえますか。

沈黙はどんな音がしますか。

じっと目をつぶる。すると何が見えてきますか。

問いと答えと、今あなたに必要なのはどっちですか。

これだけはしないと、心に決めていることがありますか。



いちばんしたいことは何ですか。

人生の材料は何だと思いますか。

あなたにとって、あるいはあなたの知らない人々にとって、

幸福って何だと思いますか。



時代は言葉をないがしろにしている。

あなたは言葉を信じていますか。






自分に問いかける時間、考える時間、大切だなと思いました。そして、私は「言葉の力」を信じています。


rohengram799 at 00:00|この記事のURLComments(4)

2018年10月12日

稲熟雲便りNo.15:紙魚~ホンの隙間で

今朝はポソポソと小雨が降っていました。もう10月なので、太田裕美ちゃんの『九月の雨』ではなく中西保志さんの『最後の雨』を思い出します。


♪明日の君を救える愛は僕じゃない でもこのまま見つめている 言葉に出来ないのが愛さ 言葉では君を繋げない


ああ、なんてせつない(´;ω;`)




さてさて、秋といえばまず私的には「読書の秋」でしょうか、どこで見つけたのかわからないけれど、メモしてありました。


「紙魚ならば棲みてもみたき一書あり」 (能村登四郎)


「本を読むことが読書ではありません。自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所を作り出すのが、読書です。」(長田弘)



この前『罪深き緑の夏』を読みました。タイトルと表紙買いですわ(笑) 久しぶりに耽美系を読んだという感じ。


http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309416274/



それから以前読んだ『キャベツ炒めに捧ぐ』という本に桃を使った素麺?パスタ?が出てきたのですがを、実際それを作っている動画がありました!

https://book.asahi.com/article/11780294



『甘露梅―お針子おとせ吉原春秋 』(宇江佐 真理)の甘露梅。 青梅をしその葉で包み、砂糖漬けにした食品で、江戸の新吉原の茶屋で正月の配り物にしたという・・・どんなものかと気になっていたのだけれど、コチラも見つけた(*≧∇≦)ノ

http://yosiwarasaiken.net/moyou/kanrobai.html



最近は忘れっぽいので、こうして気がついた時に残しておかないと(^o^;)



rohengram799 at 09:06|この記事のURLComments(0)

2018年10月04日

稲熟雲便りNo.7:会いに行くよ

久しぶりに長田弘さんの詩を読みました。春のお彼岸の頃にピッタリの詩なんでしょうが、会いに行くのに季節は関係ないかなと思って。私は寝る前にこっそり会いに行ったりしています。手ぶらですが、気持ちだけ持って。






『 花を持って、会いにゆく』 長田 弘



春の日、あなたに会いにゆく。
あなたは、なくなった人である。
どこにもいない人である。


どこにもいない人に会いにゆく。
きれいな水と、
きれいな花を、手に持って。


どこにもいない?
違うと、なくなった人は言う。
どこにもいないのではない。


どこにもゆかないのだ。
いつも、ここにいる。
歩くことは、しなくなった。


歩くことをやめて、
はじめて知ったことがある。
歩くことは、ここではないどこかへ、


遠いどこかへ、遠くへ、遠くへ、
どんどんゆくことだと、そう思っていた。
そうでないということに気づいたのは、


死んでからだった。もう、
どこにもゆかないし、
どんな遠くへもゆくことはない。


そうと知ったときに、
じぶんの、いま、いる、
ここが、じぶんのゆきついた、


いちばん遠い場所であることに気づいた。
この世から一番遠い場所が、
ほんとうは、この世に


いちばん近い場所だということに。
生きるとは、年をとるということだ。
死んだら、年をとらないのだ。


十歳で死んだ
人生の最初の友人は、
いまでも十歳のままだ。


病に苦しんで
なくなった母は、
死んで、また元気になった。


死ではなく、その人が
じぶんのなかにのこしていった
たしかな記憶を、わたしは信じる。


ことばって、何だと思う?
けっしてことばにできない思いが、
ここにあると指すのが、ことばだ。


話すこともなかった人とだって、
語らうことができると知ったのも、
死んでからだった。


春の木々の
枝々が競いあって、
霞む空をつかもうとしている。


春の日、あなたに会いにゆく。
きれいな水と、
きれいな花を、手に持って。




rohengram799 at 23:13|この記事のURLComments(0)
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