骨髄移植

2017年02月20日

初花雲便りNo.15:伝え遺すもの

先週の土曜日、読売新聞朝刊に『第35回心に残る医療 体験記コンクール』の入賞作品数発表記事があり、厚生労働大臣賞受賞作品「三度目の手紙」が掲載されていました。


長倉文子さんは栃木県に住む60歳。骨髄移植のはドナーにあてた手紙になっています。ドナーと直接連絡したり、また名前などプライベートな情報を知ることは出来ません。長倉さんのドナーは遺伝子の型がほぼ適合した若い女性だったそうです。


ドナーの女性は、旅行なども控え、病気やけがをしないよう健康管理に最善を尽くして下さったそうです。よくコマーシャルなどで登録だけでも、といっていた気がするけれど、登録する以上はそれなりの覚悟がないといけないのではないか、と考えました。心肺停止後の移植とは違うのですから。妊婦さんよりも気を使った生活をしていたのではないかしら? 仕事も休むことになりますし、若い娘さんとのことですから、親は心配したでしょうし。


また主治医が語った「ドナーさんとは、何代も何代も前の遠い昔、血縁関係にあったのですよ。遺伝子が適合するということは、その証し」という言葉にも「いのち」の不思議を感じました。


受賞作品はこちらのアドレスから読むことが出来るそうです。ぜひ全文をお読み下さいませ。

http://event.yomiuri.co.jp/iryo-taikenki/




漫画の『会長 島耕作』では、今、遺伝子を簡単に操ることが可能な「ゲノム編集」なるものについて描かれていています。不老不死を求める権力者たちが、どこかで自分の利益のためだけにいろんな実験をしているかも・・・と考えると恐ろしいです。



急に風が強くなってきました。また春の嵐でしょうか? 皆さま、お身体に気をつけて、どうぞ今週も『ご安全に!』(*´∀`)ノ



追記(2024/01/23)
日本医師会賞「聴診器とハーモニカ」(全文掲載)
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/004995.html


rohengram799 at 11:32|この記事のURLComments(8)
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