2015年03月27日

咲雲便りNo.27:梅酢トラベラー

小学生の頃、NHK「少年ドラマシリーズ」で筒井康隆さんの『時をかける少女』を原作にした『タイムトラベラー』ってありましたが、昨日は新津きよみさんの『梅酢トラベラー』ではなく(笑)『彼女の遺言』を読みました。


独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため54歳という若さで亡くなりました。啓子の小学生からの親友である宏美は、遺品として梅酢を受け取ります。同封されていたノートには「この梅酢で十円玉を磨いたら、その製造年に五時間だけ意識が戻る」という不思議な体験が記されていました。コインをどの液体、調味料につけたらキレイになるかという実験を小学生の時に二人はしていたのです。宏美はちょっとコワイし半信半疑ながらも、息子を不幸にしているDV嫁との初対面時に戻り、別れさせることに成功します。まぁそのためにギクシャクはしますが…。そして、なんらかの代償があることにも気づきます。しかし、啓子が当時付き合っていた男性のプロポーズを受けていたら、彼女の人生は幸福なものになったはず…と思った宏美は意識のタイムスリップに挑むことに……。不思議系ミステリーですが、限られた時間でタイムスリップしているからかこのくらいなら案外出来て体験している人もいるのかも?なんて思ってしまいました。


梅酢というと楳図かずおさんがうかんできて『楳図トラベラー』だったらホラーすぎて体験したくない……((((;゜Д゜)))しかし、この「楳」の字はなんぞや(´・ω・`)?で気になる……ので調べてみました!!


「木」+音符「某」。「某」は「木」+「甘(口の中にものを含む)」で、もともと実を口に含む「梅」を意味していたそうですが、推定音mbaiが、「暗い」を意味する一連の語(黒、墨、黙、海)と同音であったため、「(暗くて)はっきりしないもの」を表す代名詞となり、「うめ」の意では「楳」が造字されたようです。


また難読漢字に「梅皮花」というのがありました。カイラギと読むそうです。「鰄」とも書きますが「サメ類の背の中央部分の皮。硬い粒状の梅花の形をした突起があり、刀剣の鞘(さや)・柄(つか)などの装飾に用いる。また、その皮で装飾された刀。さめかわ。」のことで、他に「茶碗などの釉(うわぐすり)が焼成不十分のために溶けきらず、さめはだ状に縮れた状態。」を指すようです。「サメハダの器」などと書かれた説明を読むより「梅皮花」とあった方がずっと風情がありますね。その茶碗を手に取り「いい仕事してますね~」(古いなぁ)とか言ってみたい(^◇^)



最後に《汚れた硬貨はどこまでキレイにできるか?3つの方法を試してみた》をご覧下さい。


http://enjoy.sso.biglobe.ne.jp/archives/kouka/


どうぞ、皆さま、身も心もピカピカの金曜日をお過ごし下さいませ(*´∀`)ノ




rohengram799 at 14:04|この記事のURLComments(6)
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