2016年05月

2016年05月31日

香雲便りNo.34:アカガミ・イキガミ・君と歩いた青春~5月の本棚

窪美澄さんの『アカガミ』という小説のあらすじ(^o^;)を読みました。時は2030年、若者は恋愛も結婚もせず、ひとりで生きていくことを望んでいました。ミツキもそんなひとり。

しかし、渋谷で出会った謎の女性・ログの勧められ、国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に志願。しかし、これまで異性と話すことすらなかった彼女には〈国〉が教える恋愛や家族は異様なもので、パートナーに選ばれたサツキとの団地生活も不安と驚きの連続……それでもシステムに手厚く護られた二人は、次第に恋人らしく夫婦らしくなり、やがて妊娠。出産後に「アカガミ」の本当の目的を知るらしい……ナンダ、それは!? スゴく気になります……!! システム結婚と聞くと、桜田淳子ちゃんの例のあやしい合同結婚式とかを思い出す……彼女は幸せなのかしら?


この本のタイトルを見た時に間瀬元朗の『イキガミ』という漫画を思い出しました。国民に死への恐怖を植え付け、生命の価値を再認識させることを目的とした法律「国家繁栄維持法」。通称「国繁」。この法律は国を豊かにすると殆どの国民に信じられ受け入れられています。しかしその一方で1000分の1の確率で選ばれた18歳から24歳までの若者たちが「逝紙(イキガミ)」と呼ばれる死亡予告証を受け取ってから24時間後に死亡するのです……死亡宣告対象者は死と隣り合わせの1日を過ごすことになります。生き方、逝き方は人それぞれ……。

この漫画はもう連載終了していて、映画にもなったりしていますが、星新一さんの作品に似ているとして問題になっていたのですね。自分のブログに書いていた時には全く知らなかった(;´д`)→第85号:“死んだつもりで生きてみろ。”……『イキガミ』を知っていますか?


星新一公式サイト-漫画「イキガミ」について-
http://hoshishinichi.com/ikigami/



さてさて……今月の読書は『ハートブレイクレストラン』や『思い出のとき修理します』などシリーズ物が完結しました。ひとつの青春が終わったなぁ……♪君と~歩いた~青春が~幕を~閉じた~ 、なんてへんな感慨を持ちました。主人公たちはそれなりにいいお年頃で悲しい結末ではないのに、本をまた開けば逢えるのですが、ひと区切りついちゃった寂しさですかねぇ……おやぢ、ちょっとだけセンチメンタル(笑)


「君と歩いた青春」
http://www.kasi-time.com/item-12090.html


今月もお付き合いいただき、ありがとうございました。毎日更新出来たし、いろんな発見があり、職場では(´-ω-`)な出来事ばかりで落ち込みはしましたが、寝込むこともなく過ごせてよかったです。来月もオモロー探しの旅は続きます。旅先からの妄想便り(笑)にまたお付き合い下さいませ。

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rohengram799 at 10:35コメント(12) | 月刊・空のお城図書館  

2016年05月30日

香雲便りNo.33:ツキましては……(; ̄ー ̄A

「原付」や「げんかつぎ」は聞いたことがありますが「ゲンツケ」という言葉をはじめて知りました。


水商売でよく使われている言葉だそうですが、飲み屋さんなどで最初のお客さんがこれからもっとお客さんが来て繁盛するようにと小銭(今だと500円玉?)を置くことだそうです。お金はさみしがりやだから仲間を求めてやってくるのかしらん? お客を呼び込むサクラみたいだ……と思ったので、私はひそかに「さくらチップ」と名付けています(笑) バーなど洋風(?)な店でも最初のお客さんは小銭を出すのでしょうか? 


さてさて、昨日の新聞で「底至り」という言葉を知りました。外観はそれほどではないが,人目につかない部分に手間をかけ,ぜいたくにしてあること。 江戸時代に豪華、華美にならないようにと幕府は禁止令をだしましたが、どこかでシャレたい!という気持ちはある……殿方は羽織の表より裏地に凝るようになりました 。誰もがおおっ!と思うような物を裏地に付けたい、でも何気なくチラッ!でないと粋じゃない……学ランの裏地にハデな龍や虎の刺繍は伝統美だったのですね(≧▽≦) 呉服屋さんのブログなどにたくさんのシャレた羽織の写真が載っていいるので、ながめてニヤリ(* ̄ー ̄)なおやぢです!



底至りには根付もありますね。《たばこと塩の博物館》で「根付と提げ物」展が開催中なので(7/3まで)GWの頃から行きたい~と割引クーポンを大事に持っています。根付といいますと、高円宮妃久子さま!


久子さまは、英国での大学時代に根付に出会われたそうで、高円宮憲仁親王殿下(1954~2002)とご一緒に、国内外の作家による優れた現代根付や古根付を蒐集されてきました。久子さまは、本来持ち運ばれた根付が飾り棚や箱に収められたままではかわいそうというお気持ちから「旅する根付」として国内外の様々な場所へ連れ出して(笑)高円宮さまが生前愛用されていたカメラで撮影されていました。『旅する根付 高円宮妃現代根付コレクション』という本も出されています(*´∀`)♪



今日はゴミゼロデー(5・3・0)、雨の1日になりそうですが、心もイラナイものをはきだしてスッキリさせたいです~皆さま、どうぞよい1週間になりますように(*´∀`)ノ



《追記》

『開運の根付ぽろりと猫の目草』(沖津成子)という俳句がありました。「人の運なんて猫の目みたいコロコロ変わるものよ~ラッキーグッズがおちたからって気にしない!気にしない!」……飲み屋のおかみさんだったらこんな解釈をするのかしら?と思いました(笑)






rohengram799 at 09:28コメント(8) | アート・博物館・美術館  

2016年05月29日

香雲便りNo.32:神器なき戦い…?

先週の新聞で見た『芸術新潮 2016年6月号(2016/05/25発売)』の広告ですが《名画と広島弁で読み直す 仁義なき聖書ものがたり》《旧約聖書ヴァイオレンス・ガイド》《人類初の殺人、神さまによる大殺戮、権力闘争、窃視、不倫に近親相姦……。なんでもアリの「旧約聖書」、おもしろ早わかり!》にビックリしてしまいました( ̄□ ̄;)!!


有名なアダムとイブ(エバ)に禁断の実を食べるようにそそのかすヘビ。この場面が広島弁になると………「食っても死んだりせんですわ」と教えてくれたという……( ̄▽ ̄;) また食べてしまって後の祭り状態のふたりに諭す(?)場面も広島弁になると以下の通り!

「こぎゃん悲しいことないわい。わしゃのう、おどれらがわしのシマで楽に暮らしていけるように思うて若頭に命じたんじゃろうが。なんでわしの親心が分からんのじゃ。おう、これからはの、カタギに戻って額に汗して働くんじゃ。おどれらはわしが塵から作ったもんじゃけぇ、いずれは塵に帰る運命じゃ。わしゃ言うたろうが、食ったら、おどれらは死ぬことになる言うて、のう」



アメーバブログでこの本についての記事を見つけましたので、興味がありましたら検索してみて下さいませ。

《まふのブログ》
「仁義なき聖書物語は広島弁で。」(2016/05/28)




聖書というかキリスト教関係といえばいいのでしょうか、『十字架嫌悪シンドローム』という本が発売されていたようです。

http://art-v.jp/ichinen/Jesus-namida.html



また『キリシタン遺物資料館(キリシタンいぶつしりょうかん)』なるものが茨木市にありました。

http://www.h3.dion.ne.jp/~miyachan/kirisitan-siryoukan.htm


教科書でおなじみのザビエルの肖像画を描いた人はキリシタン画家と呼ばれていたのですね。キリシタン大名は聞いたことがありますが、画家にもそんな名称(?)をつけていたとは考えもしませんでした。


マリア観音やマリア燈籠など隠れキリシタンの方々が遺したものなど痛ましい歴史がありますが、洋の東西、時代に関係なく、素晴らしく興味深いものばかりです。



5月もあと少し! ひと仕事、頑張ってきます(  ̄ー ̄)ノ



《追記》
芸術新潮編集長の吉田晃子さんのコメントです。

人類初の殺人、神さまによる大殺戮、権力闘争、窃視、背信、不倫に近親相姦――。旧約聖書はなかなかに過激である。そんな世界最大のロングセラーを、名画と広島弁ショート・ショートで読み直す。真相不明なアダムとエバ問題、神の気まぐれリセットだったノアの箱舟、ためしてガッテン?なイサクの犠牲に、ダビデ王のゲス不倫に泣かされるバト・シェバ等々、数々の修羅場を簡潔に解説。さらに旧約聖書の成り立ちがわかるQ&Aや、聖書と美術表現の関係性をとおして、より深部に迫る。聖書を知らないと宗教画は理解しづらいものだが、これでもう安心だ。
 第2特集は、ギリシャ正教の聖地であるアトス巡礼紀行。世界遺産に登録されながらも撮影禁止のこの地で、特別にカメラを構えることを許された中西裕人が、中世からの信仰の姿を守る修道士たちの暮らしを捉えた。女人禁制、男性でも入国には制約が課せられる、厳格な祈りの世界をお伝えします。





rohengram799 at 12:52コメント(10) | 空のお城図書館  

2016年05月28日

香雲便りNo.31:ドクダミおやぢ

『男子校十薬の花りんりんと』(菅 美緒)


十薬(じゅうやく)ってなんだろう?と思っていたらドクダミの別名なんですね。江戸時代の儒学者・本草学者である貝原益軒が著した『大和本草』には、馬に与えると「十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云」と書かれているそう。馬に効くなら人間にも……だったのかしらん? ドクダミ茶とか売っていますが、やはりクセのある味なのかしら?


作家の森沢明夫さんのブログで八重咲(と言っていいのかしら、あの白いのは花ではないのだけれど)をはじめて見たのですが、園芸品種で売られていたりするのですね。また江戸時代に作出された「斑入りドクダミ」がヨーロッパに渡り、園芸品種となって普及し逆輸入され“カメレオン”と呼ばれているとか。葉に入る斑は、白、黄色、赤、ピンクと非常にカラフル! 斑の入り方は日照や栽培環境で変化するそうで、画像検索するとアッサリしたものも多かったです(笑)
http://www.h4.dion.ne.jp/~mogura1/nakama/nakama7.htm

http://kissyarita.blog.fc2.com/?mode=m&no=1248


ドクダミの花が咲き、紫陽花もちょっとずつ咲き始めて、なんとなく梅雨が近づいてきたなぁ…という雰囲気。北海道には梅雨はないと言われていますが『雨一番』という言葉があるのですね。


北海道などの北国では、立春(2月)以降も雪が多く降りますが、立春を超えて、初めて雪が混じらないで降る雨を気象庁では「雨一番」と呼ぶそうです。時期的には3月中旬ころに降ることが多いようです。「春一番」や「木枯らし一号」はよく耳にしていましたが、「雨一番」も天気予報をしっかり聞いていたらとっくに知っていた言葉だったかもしれない~!!



最初の句に戻りますが、アニメなどで白い学生服の男子高生とか出てきますが、学食でカレーうどんとかミートソースとか食べたら汚れそう……なんて思うのは私くらいかしら? そして、若さあふれる男子とドクダミが一緒になった句を読んで谷川俊太郎さんの『男の子のマーチ』を連想したワタクシはもうスケベおやぢの域かもしれません……だって……なんとなく………形状が……そして……イヤだわ、恥ずかしい(///∇///))


谷川さんの詩を知らない方は、知らないままでもよいかも……ではでは。。。。゛(ノ‥)ノ






rohengram799 at 13:40コメント(10) |  

2016年05月27日

香雲便りNo.30:シッカリしなさい!

新聞に青森の「竜飛」という地名について書かれていました。もともとアイヌ語に由来するという説があるそうで、青森県内には江戸時代まどアイヌ民族が暮らしていたようです。アイヌ語で水がわき出る様子を示す「タッピ」丸い丘という意味の「タップ」などが語源として挙げられているそう。


そして私がもっとも食いついてしまったのが「尻労」という地名です~読み方は「しっかり」!! シリは山、ツカリは手前の意味らしいです。「山の手前」という意味のシツカリがシッカリになり、漢字は「尻を労(ねぎら)う」とは……う~ん、なんともワタクシ好みのオモローな記事でした。どんな場所か、行ってみたいです。そして「シッカリしろよ!!」と自分に言い聞かせたい……!!



さてさて……皆さまは『三面大黒天』をご存知でしたか? 大黒天(招福、金運の神)・毘沙門天(戦勝の神)・弁財天(美、芸能、学術の神)の三天が合体した神さまで、 豊臣秀吉が守り本尊として崇めていたそうです。「三面なので一回拝めば三つの効果をもたらすといわれる合理的な考えが秀吉の性格にも合っていたのだろう」と調べたサイトにはありました。秀吉ってかなりこういうスピリチュアル系というか縁起物系が好きだったのかしら? 好きというより権力維持のためならなんでもするタイプだったのかも……。


《圓徳院/三面大黒天の縁日 - 高台寺》
http://www.kodaiji.com/entoku-in/ennichi.html

上の記事に「大木魚による肩たたき(奇数月)」というのがあります。「奇数月の縁日には、大木魚による肩たたきを行っています。」とあって、最初、巨大な木魚で肩をたたく…(;゜∀゜)!? と思ってしまいましたが「肩こり・腰痛など、日々悩まされている場所のおはらいを致します。痛みの個所などをお知らせください。」……お祓いでした( ̄▽ ̄;)……よかった!!


仏像系は刺青のデザインにも多く使われていますが、この三面大黒天も背中や腕などでいろんなお顔が見られました。中でもうわぁ……だったのがお腹の彫り物です(^^;)(;^^)

http://www.ryuichiro-design.com/201505/1122/

お腹がパンパンの時にはスゴく福々しくて(腹部とのシャレではない!)拝みたくなると思いますが、この人が痩せてきたらどうなるのでしょう……「虎と竹」は「猫と竹輪(ちくわ)」になるそうです(;^_^A






rohengram799 at 11:51コメント(10) | アート・博物館・美術館  
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