2021年05月

2021年05月20日

梅月雲便りNo.12:北海道開拓の光と影

『あい―永遠に在り』を読み終わりました。


「人たる者の本分は、眼前にあらずして、永遠にあり」

愛妻・あいへの気持ちが永遠の意味のタイトルなのかな、と最初は思っていました(;´д`)

あい―永遠に在り (時代小説文庫) >> https://bookmeter.com/books/9404631

ひとりの女の一生。子宝に恵まれても何人かは失うことになり……辛い場面もたくさんありました。生活の場所も千葉の東金、銚子から徳島へ。最後は北海道開拓に。 以前、住んでいたところの近くのバス停が「○○開拓」で、子どもたちの小学校の校歌にも「開拓の歴史が…」という歌詞があり、ここはどんな田舎だったんだよ、と思ったりしました。引っ越して来た時には確かに何もなかったけれど。


北海道開拓というと、最近「鎖塚」を知りました。最初「鎧塚」と空目して、名字の由来なんか調べた
アホな私です。

【鎖塚】
http://geo.d51498.com/SilkRoad-Desert/7248/album/kusarizuka.html

【 監獄秘話 囚人たちが開いた土地】
https://www.kangoku.jp/kangoku_hiwa3.html


北の刑務所の刑務官は優しいとか過ごしやすいとか雑誌に書いてあったけれど、ムショで生活しないのが一番だと思う……(; ̄ー ̄A




『日本伝承大鑑』で山梨の鎧塚を発見。
https://japanmystery.com/category/yamanasi


知っている場所や話もあったけど、知らないことの方がやっぱり多かった!



rohengram799 at 12:40コメント(4) | わたしにできること  

2021年05月18日

梅月雲便りNo.11:抱擁

朝々の抱擁さえも確認の意味を持ちたり老いゆく二人


5/10(月)読売新聞 読売歌壇で栗木京子さんが選ばれた作品のひとつで、作者は福岡県 森田五三郎さん。年齢はわからないのですが、若者の情熱的な抱擁ではなく、やさしくいたわりあう老夫婦の姿が浮かんできました。


栗木さんの【評】
愛情の証の抱擁だが、それにくわえて互いの体調確認の意味も持つ。歌人の馬場あき子氏は、亡くなった歌人の夫・岩田正氏と就寝前にいつも握手をなさっていたと聞く。


馬場あき子さんについて
https://www.daiwahouse.co.jp/mansion/premistclub/premist_salon/vol14_p2/



栗木さんの

観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生

教科書に載っているそうですね。「一日(ひとひ)」に「一生(ひとよ)」と読むらしく……リズムもよく美しくなるなぁ。「いちにち」「いっしょう」だと学生のデートっぽい。読み方ひとつで大人の恋愛関係になってせつなさ倍増!(笑)


夏のうしろ、夕日のうしろ、悲しみのうしろにきつと天使ゐるらむ


こちらの短歌も素敵(*´ー`*)




前に狼酒の話を書きましたが、狼信仰の記事を見つけたので 🐺

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/nagomeru.com/wolf-faith/%3Ftype%3DAMP%26usqp%3Dmq331AQRKAGYAdHy0cC0gZfhlQGwASA%253D




rohengram799 at 22:10コメント(2) |  

2021年05月17日

梅月雲便りNo.10:読解力とカレーライス

朝から風が強い……!


5/14(金)読売新聞・編集手帳に


終戦直後の大阪の混沌を描く織田作之助『世相』に、復員兵がバラックの食堂でカレーライスを注文する場面がある。まずスプーンの大きさに目を見張る。◆特大のそれの上にご飯が盛られ、しかもスプーンは下向きに置かれていた。皿との間にかなりの隙間がうかがえる。その隙間の分だけご飯を節約していることに気づき…(以下、略します)


と書いてあったのですが、このカレーライスがどんな状態なのかわからなくて、青空文庫でその場面を探して読んでみました。(「六」に出てきます)


……夜が明けると、駅前の闇市が開くのを待って女学生の制服を着た女の子から一箱五円の煙草を買った。箱は光だったが、中身は手製の代用煙草だった。それには驚かなかったが、バラックの中で白米のカレーライスを売っているのには驚いた。日本へ帰れば白米なぞ食べられぬと諦めていたし、日本人はみな藷ばかり食べていると聴いて帰ったのに、バラックで白米の飯を売っているとはまるで嘘のようであった。値をきくと、指を一本出したので、煙草の五円に較べれば一皿一円のカレーライスは廉いと思い、十円札を出すと、しかし釣は呉れず、黒いジャケツを着たひどい訛の大男が洋食皿の上へ普通の五倍も大きなスプーンを下向きに載せて、その上へ白い飯を盛り、カレー汁を掛けるのだった。スプーンが下向き故皿との間に大きな隙間が出来る。その隙間の分だけ飯を節約してあるわけだと、狡いやり方に感心した。………


ああ、そういう状態、盛り方なのね!とようやく納得できました。最初、皿の描写がなくて特大のそれってスプーンのことだよね? スプーンの上にご飯で、それが下向き? (´・ω・`)? 全く理解出来ず……想像力、読解力の低下を実感しました。 カレーライスにスプーンって、こちらの記事写真のように横に置かれたイメージだったので。文章だと真ん中にスプーンが突き刺さっている状態ですよね。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/02260e19e5bb8017c425af1b91fd722fb6a8344f




カレーライスというと、全部混ぜて食べるのはどうよ?みたいな話がありましたね。

『カレーってどう食べる?』

https://otonanswer.jp/photo/84832/?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=84832_6#photo1


私は小さい頃は全部混ぜて食べていましたが、だんだんやらなくなりました。あとソースをかけることもしなくなりました(;´∀`)




青空文庫『世相』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/737_43615.html



rohengram799 at 07:30コメント(4) | 青空文庫  

2021年05月16日

梅月雲便りNo.9:ゆりの残り香

種子島ではテッポウユリが満開!というブログ記事をいくつか読みました。

http://yuunakatane.synapse-blog.jp/.s/yuu/2021/05/post-7edf.html

こちらはあまりユリが咲いている場所は見たことがないかも。ユリの花を見ると花嫁さんを連想しますわ。


「ユリ」というとすっかり女優さんになった、宝塚の男役だった天海祐希さんの愛称のユリちゃんを思い出しますが、きのゆりさんという福岡出身(宗像市の方だったと記憶)の詩人も浮かんできます。『詩とメルヘン』を読んでいた頃にお気に入りの作家さんのひとりでした。可愛らしい詩を書く方で、10代のまだまだ純粋さが残っていた私の胸にキュンキュン響いたものです。



「あなたへ」 


花は
男のひとがすき
花を
摘まないからすき

花は
男のひとがきらい
花を摘まないからきらい

花を摘まないのは
男のひとのやさしさだと
花は誤解しているのです

それでいて
自分の想いに気づいてくれないで
通りすぎる男のひとに
花は腹を立てているのです





「勇気」


やさしさ
たす
やさしさ
たす
やさしさ

なんだか わかる?

答えは
勇気

勇気は
やさしさを積みあげると
きっと
生れるものなの




「希望」

 
太陽は
いつも
明日に向かって
動いている


だから
美しい夕焼けが
描けるのだろう


こんな
ばら色の希望を
わたしも持ちたい



rohengram799 at 12:00コメント(6) |  

2021年05月15日

梅月雲便りNo.8:午前0時のめるへん

「シンデレラは12時過ぎたらどうなると思う?」と聞いたら「死んじゃうと思う」と子どもが言った!という話を読んだことがあるのだけれど、う~ん、ある意味あっている? (;´∀`)

この王子さまってシンデレラに一目惚れしたってことなんでしょうけど、残された片方の靴を大事に持っていて「持ち主を絶対見つけて嫁にするぜ!」の執念ってちょっと怖いわー! と思うようになってしまいました(笑)


1ヶ月以上前になってしまいましたが、アンデルセンの誕生日(4月2日)は「国際子ども本の日」でした。絵本をたくさん出版している金の星社の記事にありました。

https://note.com/kinnohoshisha/n/n999701986b73




童話でよく出てくる動物のひとつにオオカミがいますが、ハブ酒ならぬオオカミ酒というものが存在したとは驚きです。 「心臓の薬」というのは一匹狼の逞しさからなんでしょうか? いろんな設定を考えてこのお酒の新たな物語がうまれるような気がする……!

https://www.yamakei.co.jp/news/release/20190116.html



rohengram799 at 15:00コメント(4) | 絵本・昔話・童話・法話  
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