2015年01月23日
福雲便りNo.21:あげもんが三度…イヤ(ー_ー;)
昨日から『留守居役日々暦』(吉田雄亮)を読んでいます。久しぶりの時代小説です。
武家に生まれながら、筆墨硯問屋に養子に出された高田兵衛。養父母の政蔵夫婦とその娘で許嫁のお美津と幸せな日々を送っていました。月日が経ち、兵衛とお美津の祝言が迫ったある日、兵衛の双子の兄が病死したとの知らせが。高田家を継ぐ者がいなくなった生家を救うため、お美津とは仮祝言をあげ、兵衛は高田家を継ぐ決意をします。十年後になってしまうが、姉の二男を養子に迎えたら自分はまたて商人として育てられた若旦那として店に戻るのだ……ちょっと人物が出来すぎ感はありますが、娯楽時代劇としてテレビドラマで見たい作品かも。
江戸留守居役の役目は、他藩や幕府とのさまざまな交渉や折衝、情報収集など。交渉がスムーズに行くように、普段から他藩の留守居役や、幕府の高官などと料亭などで接待することも……こういうのはいつの時代も変わらないのですね。
主人公の兵衛、最初「日清のどん兵衛」が食べたかったせいか、「べえ? スゴい名前だな」と思っていた自分が恥ずかしい……数ページ読み進めてから「ちげーよ、“ひょうえ”だろ」と自分にヤンキーのようなツッコミを入れてしまいました( ̄0 ̄;)
私は知らなかったのですが『両兵衛(りょうべえ)』という、豊臣秀吉に仕えた2人の軍師・竹中重治(半兵衛)と黒田孝高(官兵衛)を指した言葉があるんですね。二兵衛(にへえ)とも呼ばれるそうです。この2人が同時に秀吉に仕えた時期は播磨攻めの短い期間でしかなかったこともあり、後世になって呼ばれた呼称ではないかと言われているそうです。「双璧」ではないのかとちょっと残念な『銀英伝』ファンなワタクシでした(^。^;)
「日清のどん兵衛」では大きなお揚げが美味ですが、ダンナがまたコンビニで買ってきたマンガの特集は『あげもの』。短い話ばかりだけれど、30種類も続くと胸やけしてきますね~!!
その中に、食いしん坊の塾の先生(女)が出てきて、春巻を食べている時に出る「パリパリ」という音から、内田百聞の随筆の一文を暗誦してしまう…というのがありました。
『鳥を喰うなら骨を喰わなければ嘘だ。この髄を噛み当てた時の風味は何物にもかえられない 君ももっと骨を喰いたまえ』
……という文章が出てくるらしいです。『御馳走帖』なるものには「お正月は憂鬱な事も」って、松が取れてもまだおせちが残っていて、これを片付けないと他のおかずのことが考えられないから、早くお煮しめや餅を片付けないと!みたいなことが書いてあり……食いしん坊な先生はヨシ!で春巻の具にして生徒に食べさせていました。コワイ先生だから「なんだこれ?」と思いつつ、何も言えなかったみたいですが、大人になってからとあることがきっかけでそのワケがわかるのです。
『御馳走帖』は朝はミルクにビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ……食いしん坊内田先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆で、他に『立腹帖』という怒った話を集めたものなんかもあるそうです(≧∇≦)
食事をしながら、今まで読んだ本の食事関連の一節が思い浮かぶことのない私はショーゲキを受けました~でもなんかそれも楽しい……○○さんが食べていたのはコレか~うまい!みたいなのを体験してみたい(´∇`)
揚げ物と言えばビールでしょうが、飲めないとつまらない……今年は「食べ物小説いっぱい」と「ビール一杯」を目標にしようかな(^^;)(;^^) ちなみにタイトルは「てなもんや三度笠」みたいな音を連想してつけてみました。
皆さま、どうぞよい週末を(*´∀`)ノ
武家に生まれながら、筆墨硯問屋に養子に出された高田兵衛。養父母の政蔵夫婦とその娘で許嫁のお美津と幸せな日々を送っていました。月日が経ち、兵衛とお美津の祝言が迫ったある日、兵衛の双子の兄が病死したとの知らせが。高田家を継ぐ者がいなくなった生家を救うため、お美津とは仮祝言をあげ、兵衛は高田家を継ぐ決意をします。十年後になってしまうが、姉の二男を養子に迎えたら自分はまたて商人として育てられた若旦那として店に戻るのだ……ちょっと人物が出来すぎ感はありますが、娯楽時代劇としてテレビドラマで見たい作品かも。
江戸留守居役の役目は、他藩や幕府とのさまざまな交渉や折衝、情報収集など。交渉がスムーズに行くように、普段から他藩の留守居役や、幕府の高官などと料亭などで接待することも……こういうのはいつの時代も変わらないのですね。
主人公の兵衛、最初「日清のどん兵衛」が食べたかったせいか、「べえ? スゴい名前だな」と思っていた自分が恥ずかしい……数ページ読み進めてから「ちげーよ、“ひょうえ”だろ」と自分にヤンキーのようなツッコミを入れてしまいました( ̄0 ̄;)
私は知らなかったのですが『両兵衛(りょうべえ)』という、豊臣秀吉に仕えた2人の軍師・竹中重治(半兵衛)と黒田孝高(官兵衛)を指した言葉があるんですね。二兵衛(にへえ)とも呼ばれるそうです。この2人が同時に秀吉に仕えた時期は播磨攻めの短い期間でしかなかったこともあり、後世になって呼ばれた呼称ではないかと言われているそうです。「双璧」ではないのかとちょっと残念な『銀英伝』ファンなワタクシでした(^。^;)
「日清のどん兵衛」では大きなお揚げが美味ですが、ダンナがまたコンビニで買ってきたマンガの特集は『あげもの』。短い話ばかりだけれど、30種類も続くと胸やけしてきますね~!!
その中に、食いしん坊の塾の先生(女)が出てきて、春巻を食べている時に出る「パリパリ」という音から、内田百聞の随筆の一文を暗誦してしまう…というのがありました。
『鳥を喰うなら骨を喰わなければ嘘だ。この髄を噛み当てた時の風味は何物にもかえられない 君ももっと骨を喰いたまえ』
……という文章が出てくるらしいです。『御馳走帖』なるものには「お正月は憂鬱な事も」って、松が取れてもまだおせちが残っていて、これを片付けないと他のおかずのことが考えられないから、早くお煮しめや餅を片付けないと!みたいなことが書いてあり……食いしん坊な先生はヨシ!で春巻の具にして生徒に食べさせていました。コワイ先生だから「なんだこれ?」と思いつつ、何も言えなかったみたいですが、大人になってからとあることがきっかけでそのワケがわかるのです。
『御馳走帖』は朝はミルクにビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ……食いしん坊内田先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆で、他に『立腹帖』という怒った話を集めたものなんかもあるそうです(≧∇≦)
食事をしながら、今まで読んだ本の食事関連の一節が思い浮かぶことのない私はショーゲキを受けました~でもなんかそれも楽しい……○○さんが食べていたのはコレか~うまい!みたいなのを体験してみたい(´∇`)
揚げ物と言えばビールでしょうが、飲めないとつまらない……今年は「食べ物小説いっぱい」と「ビール一杯」を目標にしようかな(^^;)(;^^) ちなみにタイトルは「てなもんや三度笠」みたいな音を連想してつけてみました。
皆さま、どうぞよい週末を(*´∀`)ノ
コメント一欄
1. Posted by ミューちゃん 2015年01月23日 16:35


「どん兵衛」て大きな揚げ物が特徴的ですが僕は、あの麺が好きなんですよね



2. Posted by オスカー 2015年01月23日 23:25
§ミューちゃん様
風が冷たい中、帰宅したのでどん兵衛を食べましたわ~満足しました(´∇`) 明日は休みなので、少し遅くまで本を読みたいと思います。
ダンナもペヤング復活を待つひとりですよ!!
風が冷たい中、帰宅したのでどん兵衛を食べましたわ~満足しました(´∇`) 明日は休みなので、少し遅くまで本を読みたいと思います。
ダンナもペヤング復活を待つひとりですよ!!
3. Posted by ゆちあ 2015年01月24日 06:09
両兵衛が一緒にいたのは本当に短い期間でしたよね。同じ軍師だったのでやっぱり影響をうけたのでしょうか。半兵衛が長く生きていたら官兵衛は秀吉の軍師でいけたのかどうか・・・。大河では意志を受け継ぐ形になっていましたわ。
どん兵衛!!大好きなカップ麺です。長男は大盛りを買っておいしい~と食べています。
あの揚げはやっぱりおいしいですよね♪
どん兵衛!!大好きなカップ麺です。長男は大盛りを買っておいしい~と食べています。
あの揚げはやっぱりおいしいですよね♪
4. Posted by オスカー 2015年01月24日 07:41
§ゆちあ様
今は大河ドラマも朝ドラも見ないので、いっそう歴史に疎くなってしまいました(;´д`)
どん兵衛のお汁をたっぷり吸ったおあげは本当に美味しかったです!
今は大河ドラマも朝ドラも見ないので、いっそう歴史に疎くなってしまいました(;´д`)
どん兵衛のお汁をたっぷり吸ったおあげは本当に美味しかったです!
5. Posted by なう60 2015年01月24日 08:33
おはようございます。
「鳥を喰うなら骨を喰わなければ嘘だ。この髄を噛み当てた時の風味は何物にもかえられない 君ももっと骨を喰いたまえ』昔、昔を思い出しました。まだ、独身の頃、友人に連れられて京都競馬場へ、帰途、屋台で「
雀の黒焦げの焼き鳥」そして友人曰く「骨ごと食べると美味しい。」初めてで最後の「雀の丸焼き焼き鳥」一口食べて「あまりにも違和感があり美味しくない焼き鳥」吐き出しました。その友人とはご無沙汰になっていますが丹後で小さいながら会社を起業、今も頑張ってるかなと懐かしく思い出しました。
「鳥を喰うなら骨を喰わなければ嘘だ。この髄を噛み当てた時の風味は何物にもかえられない 君ももっと骨を喰いたまえ』昔、昔を思い出しました。まだ、独身の頃、友人に連れられて京都競馬場へ、帰途、屋台で「
雀の黒焦げの焼き鳥」そして友人曰く「骨ごと食べると美味しい。」初めてで最後の「雀の丸焼き焼き鳥」一口食べて「あまりにも違和感があり美味しくない焼き鳥」吐き出しました。その友人とはご無沙汰になっていますが丹後で小さいながら会社を起業、今も頑張ってるかなと懐かしく思い出しました。
6. Posted by オスカー 2015年01月24日 10:39
§なう60様
>雀の丸焼き
形がそのままの食べ物って結構ショーゲキですよね。ご友人、どんな困難も発想の転換で乗りきれる、たくましい不死鳥のような方ではないかと(笑)
>雀の丸焼き
形がそのままの食べ物って結構ショーゲキですよね。ご友人、どんな困難も発想の転換で乗りきれる、たくましい不死鳥のような方ではないかと(笑)
7. Posted by 猫ムスメ 2015年01月24日 15:14
食べながら浮かぶことはありませんが、「森鴎外も愛した豚カツ」とか「池波正太郎が通った蕎麦屋」とかはやっぱり行くと嬉しいですね
こういう店に行けるのは東京(近郊)で暮らす醍醐味だと思っています(^_^)v
内田先生は確かウナギが好きだったんじゃないかなぁ。なんとなく以前、そんな文章を読んだ気が致します



内田先生は確かウナギが好きだったんじゃないかなぁ。なんとなく以前、そんな文章を読んだ気が致します



8. Posted by オスカー 2015年01月25日 12:41
§猫ムスメ様
作家グルメガイドみたいなものとかありますもんね。庶民の食べ物でありながら御馳走にもなるのが一番なんですが。先生は「ノラや、ノラや」といいながら、美味しい店も一緒に探していたのかも(笑)
作家グルメガイドみたいなものとかありますもんね。庶民の食べ物でありながら御馳走にもなるのが一番なんですが。先生は「ノラや、ノラや」といいながら、美味しい店も一緒に探していたのかも(笑)