2016年04月24日

暮雲便りNo.26:恋仏~林檎の花

浮穴みみさんの『恋仏』を読みました。恋を成就させてくれる縁結びの仏像かと思いきや……(゜д゜) 恋心ゆえの愚かしさとホラーが混ざった時代小説でありました。植木屋さんや庭師が出てくるのですが、朝井まかてさんの『ちゃんちゃら』を思い出すような植物への慈しみ、植物が人間に与えてくれる恩恵などについても考えました。また心眼で見る庭についても……。



『遠目にも白し林檎の花の村』(三笠比呂史)


新聞で見たこの一句、村には「まだだあげ初めし前髪の」乙女がいるのかしら……とおやぢなワタクシは一瞬、胸をときめかせたのですが、たしかニューヨークを「ビッグアップル」と言わなかったかい( ・◇・)?と思ったので、検索してみました。


「ビッグアップル」が海外でも広く知られるようになったのは1970年代らしいです。お約束ですが、語源には実に多くの説があり「大恐慌時代に多くの失業者がニューヨークでリンゴ売りをしていた」「ジャズのメッカとしてのニューヨークを表す言葉として、ジャズマンが使い出した」「1920年代に既にニューオーリンズの馬屋番の間では、ニューヨークの競馬場(ベルモント競馬場)に行くことが、サラブレットにとって最高のご褒美=Big Appleだと言われていた」などなど。


ニューヨーク歴史協会が発表している一番確かな話では、1800年代初頭、当時男性が集まるサロンにいた女性達のことを「リンゴ」と呼んでいて、一番いい「リンゴ」が集まるのは「やはりニューヨーク( 〃▽〃)!」ということで、ビッグアップルと呼ばれるようになったということらしい……まぁ当時はあまりいい意味ではなかったワケです。その後、本当の果物の「リンゴ」を販売する業者達がイメージ浄化キャンペーンをしたらしく、結果として悪いイメージがなくなり、やがて「ニューヨーク=ビッグアップル」という呼び名だけが残った、というのが本当の説らしいです。



リンゴってアダムとイブが食べた禁断の果実のイメージが強いですが、フランスには「ひとつひとつの林檎は、それなりの愛を知りて結実す」ということわざがあるとか。それなりの愛というのがちょっと気になりますが(木になるのシャレではない)それで豊穣・芳醇な人生になるのなら……まっ、いっか(^^)人(^^)



「クラブアップル」という花(樹?)をみました。リンゴには食用・観賞用・野生のものなどいろいろありますが、その中で果実が小さく、数グラム~150gほどの果実をつけるリンゴの植物をまとめて「Crab apple」というそうです。単体でコレ!ではないのですね。



平安中期の「和妙抄(わみょうしょう)」ではリンゴを「リンゴウ」と読んでいるそうです。リンゴとGO!!をかけたような……♪アダムとイブが林檎を食べてから~と歌いたくなりますが(この歌詞の事件を検証している人がたくさんいて驚きました!)ジャイアンリサイタルになってしまうので、このへんで……ヾ(・◇・)ノ





rohengram799 at 09:34コメント(8) | 空のお城図書館  

コメント一欄

1. Posted by ミューちゃん   2016年04月24日 17:01
5 オスカーさん、こんにちは
僕は林檎と云うと、ふぞろいの林檎たち=いとしのエリー=サザンになってしまいます(笑)あとはハイヒールのリンゴさんも思い出すなぁ~(笑)。余計な心配ですが、リンゴさんは英語で自己紹介をする時、「My Name Is Apple」て言うのかなぁ(笑)?でもリンゴさんって、つい最近、大学を卒業されたみたいで、かなりのインテリらしいから、そんな事は言わないかな(笑)
2. Posted by HyperChem   2016年04月24日 19:05
タイトルは、内容を表したり、うまく目を引くようにしたり
とても考えてできていますね。
ビッグアップルを検索すると、パチスロの店がトップで
出てきました(^_^;)。そーゆーのもあるのね…。
ちっちゃいりんごと言うと、アルプス乙女を思い出します。
3. Posted by なう60   2016年04月25日 06:45
おはようございます。
「ニューヨーク=ビッグアップル」勉強の朝でした。そして「林檎、リンゴ、林檎」のお話、視野が広がりました。我が家は、ほぼ毎日、リンゴ
食べています。美味しいですね。
4. Posted by オスカー   2016年04月25日 07:45
§ミューちゃん様
「青いリンゴ」に「ガラスの林檎」…ちょっと甘酸っぱくせつないのがリンゴの歌のイメージでしょうか? ハイヒールのリンゴさん、スゴいですね!
5. Posted by オスカー   2016年04月25日 07:49
§HyperChemさま
アルプス乙女はクラブアップルの代表的なものですね。 『恋仏』の主人公は“おるん”という名前で高いところが大好き!…というのも気になり買ってしまいました(^^;)
6. Posted by オスカー   2016年04月25日 07:53
§なう60様
「1日1個のリンゴは風邪を遠ざける」と言うことわざがありましたね! リンゴもたくさんの種類があって、選ぶのも楽しいし、食べて美味しく健康に~完璧です(笑)
7. Posted by のり   2016年04月26日 03:18
オスカーさん
お久しぶりです!
ニューヨークのビッグアップルのいわれを
長くNY・NJに住んで居る私も初めて知りました(苦笑)
私の息子は、リンゴを食べるとお腹をこわすと言い
リンゴを食べませんから、NYのビッグアップルの
いわれも、なにか?毒気があるような?ないような?
つい30年前まで、NYには、沢山のいかがわしい店や
女性もいましたから、そのへんからの筋の方が
確かでしょうね?ブロードウエーで踊ること花形の
スターになることを夢見て、NYに集まった、
アップルちゃんたち、ビッグを夢見たのでしょうか?
のり
8. Posted by オスカー   2016年04月26日 07:27
§のり様
お久しぶりです~コメントありがとうございます! 息子さん、リンゴを食べると歯茎から血が…!ではなくお腹が!ですか~何があわないんでしょう? 実は前世は白雪姫だったりして(笑) たくさんの人が夢を見て集まる街、ドキドキしますわ!

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