2017年02月02日
初花雲便りNo.2:1月の本棚~読書メーターversion
2017年1月に読んだ本の記録です。
読んだ本の数:70冊(ただし「一人二役」みたいなKindle無料版は1冊というより1作品という感じ)
読んだページ数:8787ページ
街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫)の感想
表紙と内容にちょっとギャップがあるかも。「肥満翼賛クラブ」のあと、しばらく放置してしまいましたが、ホラーとも違う不思議な物語たちは面白かったです。登場人物もみんな個性的だし。チューインガムの話とか子どもに話したらぎゃーっ❗となるかも。「ボルジアの手」とか好きです。アンソロジーはやはりお得感があっていいですね。
読了日:1月1日 著者:フレドリック・ブラウン,シャーリイ・ジャクスン
一人二役の感想
Kindle版。無料。なんだろう、アホな男が考えそうな一人二役でしたね〜。実際、別の男に奥さんを誘惑させて、その様子を楽しむという行為に走らなかったのはまだ理性が働いたからなのかしらん? 奥さんはこんな男でいいのかしら、この件をずっとしまっておいて、何年かしたら「あの時あなたはこんなことをして私を騙した!」と言って、高い買い物とかさせそう(笑)
読了日:1月2日 著者:江戸川乱歩
未亡人読本―いつか来る日のために (新潮文庫)の感想
タイトルはスゴいけど表紙が可愛い。ダンナと私は同い年だけどお互い50過ぎてからいろんな衰えを感じ、また私はここ数年で両親を亡くしていて、大きな揉め事はなかったけれどやはりモヤモヤしたものが残っています。お墓が可愛くていいな〜ウチは子どもはいるけど、どうするかなぁ。未亡人について、使われ始めた時期や理由、関連した書籍の紹介等もよかった。辛い時期の話を読みたくない場合は目次を見て、自分が読みたいところだけ読んで、また必要な時に手にするのもいいのでは? しかし葬儀って地方により違いますね。別の本も読みたいです。
読了日:1月3日 著者:河治和香
星への旅 (新潮文庫)の感想
皆さんの感想を読んでから購入を決めた本。今はイジメで自殺するというニュースがたくさんあるけれど、昔はなんとなく無気力、無力感を道連れに自殺とか多かった気がする。骨格標本や献体については「磔」について収録されていたお医者さんの話を思い出した。
読了日:1月4日 著者:吉村昭
椿の海 (双葉文庫)の感想
ウチの子どもたちが通った小学校校歌にも「開拓の歴史」とかあったなぁと思い出しました。松戸新田とか白井開拓とか駅やバス停の名前に残っているし、開拓事業の大変さと役人の腐った根性は昔からだよな、と。じいさんが子どもに語り聞かせる形をとっているわりには、ごちゃごちゃしていてくどいかも。もう少しスッキリ登場人物を描いた方がよかったかな。和歌さんの生きざまがカッコいい!(笑) 北総の大地はまだまだ開拓途中の気がします。
読了日:1月4日 著者:矢的竜
人体解剖を看るの記の感想
Kindle版。タイトルそのままの短い話。解剖って必要な行為だとわかっていてもやはり抵抗がある。お腹に臓器を戻す時とかもうちょい丁寧に・・・と思ったり。おだやかな検体のお顔がなんともいえないせつなさとやすらぎがあった。ダラダラ長くなくて、スッキリサッパリした作品。
読了日:1月4日 著者:海野十三
玉人 (新潮文庫)の感想
美しい物語でした。耽美で華麗な世界は久しぶり(笑)中国の歴史や地理に詳しければ、もっと映像化して楽しめたのになぁと残念。解説が宮部みゆきさんなのにびっくりしましたが、ひとつひとつの作品に対してそうだよね~と思ったり。表題作もいいですが「歳月」の謎解き部分などワクワク感もあって、とてもよかったです。「指」はジュリーの歌にこんな雰囲気のがあったなぁと・・・妖しい指の持ち主は女性でしたが(笑)
読了日:1月6日 著者:宮城谷昌光
眠れなくなる 夢十夜 (新潮文庫)の感想
漱石の「夢十夜」は読んだことがなくて、アンデルセンの「絵のない絵本」みたいに思っていましたが、きっと違うんですよね。小路幸也さんの「輝子の恋」が一番好きです。この作品がラストでよかった~気持ちよく眠りにつける気がする。「こころ」を下地にしているのかな、と思いました。他の作品にも何かあるのかもしれないけど、読んだことがないのでワカラナイ(^。^;)
読了日:1月6日 著者:阿刀田高,あさのあつこ,西加奈子,荻原浩,北村薫,谷村志穂,野中柊,道尾秀介,小池真理子,小路幸也
ホームレス歌人のいた冬 (文春文庫)の感想
ウチは読売新聞なので、このホームレス歌人の歌を実際紙面で見ていないのが残念。短歌や俳句って文字数が少ないだけに読み手の感情がスゴく反映されると思う。自分の気持ちに響いた歌を作った人がホームレスだったら、事実かどうかは別にしてものすごい想像がふくらみ、どんな人か興味津々になるのは当たり前。しかしドヤ街が横浜にもあるとは知らなかった。郷隼人という名前も初めて聞いたし。結局、歌人の正体はワカラナイままだけど、歌は残り、また誰かに寄り添い慰めるんだろうなぁ。年越し派遣村や生保不正受給とかものすごい過去に感じる。
読了日:1月7日 著者:三山喬
猫の事務所の感想
Kindle版(無料)で読んだ後に聴いてみました。三上博史さん、久しぶりだなぁ~と思いながら(笑) かま猫のちょっとおっとりした雰囲気がよく出ていたように思います。山あり谷ありの抑揚で、黒猫の所長以下、他の書記猫の様子を感じることが出来ました。人間社会でもムダに相手に突っかかったりイヤミな態度をとる人っているよなぁ・・・と今日の仕事を振り返ってしまいましたわ。
読了日:1月7日 著者:宮沢賢治
お菓子の大舞踏会の感想
三度の飯よりお菓子が好き! お腹がすいても銀シャリよりお菓子がいいの!な五郎少年(笑) 舶来のお菓子の珍しさ、美味しさが伝わる~そしてイッキに食べたい気持ちもわかる! 子どもにお菓子の食べ過ぎを言い聞かせるには楽しさもあるし、よい作品かも。お菓子たちの歌を聞いてみたい。和菓子だとこの雰囲気はでないでしょうね(((^^;) Kindle版(無料)で読みました。朗読も聴いてみましたが、お菓子たちのはしゃぎっぷりがイマイチだったので残念!
読了日:1月8日 著者:夢野久作
ソープランドでボーイをしていましたの感想
Kindle版。 男性目線ということで興味あり。読みやすかった。ムダなエロ話もなかったし。よくテレビでホストになったばかりの若者に密着とかあるけれど、彼らは若さで乗り切れる面があるけど、この主人公は50過ぎ。震災の痛手もあるし、ただ投資に失敗して自業自得というだけではない。真面目に仕事に取り組んだことがまた調理師として働ける縁を運んでくれたんだと思う。階段の昇り降りのキツさ、わかる!私も今の仕事に慣れるまで「ツイてる!」を口ぐせに働いてました。3年は言ってたな
読了日:1月8日 著者:玉井次郎
再生の感想
昔むかしの中国の話。愛する人を諦めず、亡くなってからも想い続け、そのお互いの強い気持ちが死人再生に繋がるという・・・いくらでも長編に出来そうなのに、あっさり3ページに収めたところが素晴らしい(笑) Kindle版(無料)。
読了日:1月8日 著者:田中貢太郎
雪の炎 (光文社文庫)の感想
昭和44年に「女性自身」で連載していたという作者のあとがきを読んで、ああ、だからこんなメロドラマっぽい、ムダに大げさな印象を受けたのかと思いました。主人公の女性は気が強いとか負けず嫌いというより、他の女性キャラ同様、高慢に感じました。ブラコンかと思う描写には「妹に夢を持ち過ぎですよ、先生~!」と兄がいる私は思いましたね(笑) 山岳小説だと思ったけど、ちょっと期待ハズレだった。ミステリーとしても、なんだかなぁ・・・だし。当時は人気があったのかしらん?
読了日:1月9日 著者:新田次郎
メリイクリスマスの感想
タイトルから想像していたのと違っだけれど、このオレはモテモテ!と思い込んでいる感じを石田純一でドラマ仕立てにしてもう一回読んでみたら私的にはハマったので、なかなか面白くなった(笑) 「こい、しちゃったんだから。」には飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった・・・! 時代を考えれば切なくなる様な話なんだろうなぁ。母親を亡くした娘さんの今後が心配。Kindle版(無料)。
読了日:1月10日 著者:太宰治
経験派の感想
なんでも経験してそれを書きたい気持ちはわかる(笑) 短いので、セリフなしの漫画にしたらまた面白く読めそう。落語のまくらに使えそうな感じがしますね。自分をバカだなぁと思わず、前向きに作品を書き始める主人公が素晴らしい! Kindle版(無料)。
読了日:1月10日 著者:織田作之助
女優の感想
なんという夢々しい物語。シンデレラ的な靴の片方が残された家出の後とか、百合子の自由奔放そうに見えて自分の夢を叶えるために、長い間計画しているところとか、女性のたくましさ、したたかさが嫌味に感じれなくて、男性のだらしなさが目立ったような・・・。女優の素質が十分に備わっていましたね。しかしいまさら靴の片方が届いても・・・昆虫標本をもらっても・・・と思いました。神経衰弱という言葉も今は昔で懐かしい響きになりましたが、気の病で悩んでいる人は遠い昔にはならず、苦しんでいる人は減りませんね。
読了日:1月10日 著者:牧野信一
牛人の感想
あれ?前に読まなかったっけ?と思ったら、少し前に読んだ宮城谷昌光さんの「玉人」に収められている、最初の作品「雨」に牛が出てきていました。これって中国ではポピュラーなんですかね? 宮城谷作品はもう少し肉付けして長めですけど。またどこかで牛にであうかも・・・添う思う私はおうし座♉です(笑)
読了日:1月10日 著者:中島敦
飴チョコの天使の感想
飴チョコってなんだろう?と思いましたが、天使でわかりました。森永のキャラメルですね。確かに箱には用がないかも・・・今はお菓子にも用がなくてカードやシールだけ欲しい!という罰当たりも多いと想いますが。 あの天使たちにこんな物語が・・・と思うと、こう何とも言えない気持ちになります。宣伝用に書いた話とかではないですよね? あのエンゼルは創業者の森永太一郎さん自ら描かれたと聞きました。キャラメル、ウチもどこかにないかしらん?
読了日:1月10日 著者:小川未明
草とりの感想
草とりの苦労をよくわかっていらっしゃる‼(笑) 地縛りは本当に大変なので、読みながらそうそう!と声が出てしまいました。こういう日常をさらりとうまく書けるようになりたい!
読了日:1月10日 著者:徳冨蘆花
雪の夜の話の感想
文庫「女生徒」に収められていた一編なので、読んだことはあるのだけれど、単独でまた読み返すとまた良さが引き立つ気がする。デンマークの水夫の挿話は何回読んでもいいなぁ。綺麗なもの、美しいものをたくさん見ておきたい。祖父はアイバンクに登録していたので、どなたかの目を通してたくさん美しいものを見て欲しい、とこの話を読むたびに、思い出すたびに考えます。あと孫次郎の能面は別の作者の本や漫画で読んだ「孫次郎調伏」を思い出してしまう
読了日:1月11日 著者:太宰治
女体についての八篇 晩菊 (中公文庫)の感想
女体について、とありますが、期待しすぎるとガッカリするかも(笑) 八篇ある中で森茉莉さんのが一番長くて一番退屈だったなぁ。短いエッセイはいいけどやはり苦手な作家さんだ。太宰は甲府の湯村温泉が出てきて、山梨生まれの私は最近ニッコリ。「晩菊」が一番好きかな。他の漫画家さんが選んだらどんな作品集になるのか・・・木原敏江さんとかに選んで画をつけてもらいたい!
読了日:1月12日 著者:太宰治,岡本かの子,谷崎潤一郎,有吉佐和子,芥川龍之介,森茉莉,林芙美子,石川淳
あなたの明かりが消えること (小学館文庫)の感想
「いろいろな人生を生きる人たちが実はどこかで繋がっている。家族を越えた大きな愛に思わず涙が出ました。」というディーン・フジオカ氏の帯の言葉にのっかってみた(笑) ここまではいかないけれど、夫婦には夫婦にしかわからない愛があって、子どもは何歳になっても親の愛情を確認したいものだと思った。物語が進んでいくと表紙はこの場面なのかとわかる。登場人物の名前は意識してつけたのか? 来栖は昔のトヨエツをイメージして読んだ。以前読んだ銀英伝同人誌にロイのことを「この人は表情が出にくい人なのだ」とあったのを思い出した。
読了日:1月13日 著者:柴崎竜人
白雪姫の感想
血のように赤い唇ではなくて、赤いほっぺただったので、おてもやんを連想してしまった(笑) シラユキの産みの母親も、もし生きていたら成長していく娘を見てちょっと嫉妬することもあったんじゃないかしらん? 私は狩人に心臓をもってこい、と命令したという話を読んだ記憶があるのだけれど、いくつものパターンがあるのか? あと毒リンゴの前にもいろいろなやっていたとは知らなかった。
読了日:1月14日 著者:ヴィルヘルム・カールグリム,ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カールグリム
銀座幽霊の感想
煙草屋という響きが懐かしい。今の銀座のイメージとは違うし、昔のチャンネルガチャガチャのテレビで白黒画面のドラマで見たくなる・・・けど、カラーじゃないと謎解きがわからないな( ̄~ ̄;) 最後のセリフがイカしていて、好きです(*^^*)
読了日:1月14日 著者:大阪圭吉
キューピーの感想
とても短いのにどれだけキューピーが同じ玩具仲間に愛されているか、ネズミの狡猾さ(もちろんイヤミです)猫の執念深さがよく表現されていて、短い話なのにスゴいな!と思いました。成長した猫さん、マンガ「鬼灯の冷徹」の火車さんで脳内再生されました(笑)
読了日:1月14日 著者:夢野久作
百姓マレイの感想
今は百姓というと放送禁止用語になってしまったけれど、お百姓さんという響きには素朴な称賛、感謝が込められていると思う。この話はあったかい。ほっこり、懐かしい田舎、優しかった祖父を思い出す。極寒の地でよみがえってきた幼い日の記憶。人を支えるのってこういう見返りを求めない、無垢な、相手を思いやる気持ちなんだと思う。ずっと見ていてくれるマレイの姿が目に見えるよう。本当によい物語だった。この話に出逢わせてくれた読者メーターの皆さんに感謝します!ありがとう❤
読了日:1月14日 著者:フィヨードル・ミハイロヴィチドストエフスキー
ある自殺者の手記の感想
ダラダラしているなぁ~と思ってしまった! 朗読劇とかひとり芝居にしたらよさそう。
読了日:1月14日 著者:小酒井不木
猫見酒 大江戸落語百景 (朝日文庫)の感想
表題作の「猫見酒」が面白い~猫を見て酒盛りをしようと考えるとは! オチもよかった。あと「無尽灯」の吉原案内の中身に笑った! イライラすることがあったけれど、笑ってスッキリできた~(^_^) 文庫書き下ろしの「苦労寿司」に天ぷらも出てきたけれど、マンガの「クッキングパパ」で虹子さんが昨日食べなかったお寿司がもったいないからと、天ぷらにしたのか、ただ揚げていたのか・・・そんな話があったのを思い出しました。 あと咄家さんになったつもりで、緩急をつけて黙読していました~読みやすい長さですね。
読了日:1月14日 著者:風野真知雄
ストリップ修学旅行の感想
ストリップ劇場で働くおねーさんたちの楽しい伊豆への修学旅行! ナイスばでぃの人もいただろうけど、ちょいポチャのおねーさんもいたに違いない~のどかでおおらかでチャーミング!こういう女性たちだから殿方をいろんな面で元気に出来たんだと思う。いやらしさとかジメジメした感じがなくていい! マヤじゅん子さんとか出てきて、金どこのおかーさんだった真屋順子さんを思い出してしまった(笑)
読了日:1月14日 著者:小野佐世男
恐妻家庭円満術の感想
結局は・・・ノロケ話なんでしょうか?(;´∀`)
読了日:1月15日 著者:小野佐世男
鴨川食堂おまかせ (小学館文庫)の感想
第4弾は「おまかせ」で来たか!(笑) 毎回、高ピーな依頼人がひとりはいるなぁ。キャロル・キングの「タペストリー」聴いてみました。メロディはともかく歌詞のオチにはぁ?となりました。謎解き的なものはいつもアッサリしてるけど「から揚げ」の流さんの説教はよかったです。「マカロニグラタン」の五行歌は・・・額に入れて飾るほどかと思いますが
読了日:1月16日 著者:柏井壽
隠密 味見方同心(七) 絵巻寿司 (講談社文庫)の感想
猫大好きな歌川国芳センセーが登場! 絵巻寿司は細工寿司の豪華版というか技術力がかなり必要な気がします。物語を一本に収めるとは! 義姉上はやはり家を出てしまうのか、ふたりに関係に劇的な変化はないけれど、しあわせな結末を今から期待しています
読了日:1月16日 著者:風野真知雄
仁術先生 (集英社文庫)の感想
単行本未収録作品集ということで、年代は1972、3年代になり、私もなんとなく記憶がある昔のお医者さん、病院の話。下町が舞台とあったのでほのぼの系を期待したけが、やっぱりエロおやじ系かい!って感じ。週刊大衆とかアサヒ芸能の連載小説にありそうと思ってしまいました←なぜわかる!?(;゜゜) 最初の梅寿司の話は「ど根性ガエル」の寿司屋の梅さんを思い出していたのになぁ。 医者が書いた小説ってたくさんあるけど、この方のはやはり私の好みではなかった。漫画の「Dr.クマひげ」みたいなのを期待したのが間違いだった!
読了日:1月17日 著者:渡辺淳一
名古屋スケッチの感想
名古屋のイメージはABフリャーとコメダにナナちゃん! 名古屋に行ったことがないので、地理がイマイチでしたが、中村遊郭に食い付きました! ブログ記事でいかにも・・・な雰囲気を残した建物がデイサービス施設として利用されているのを読みました。何年か前の記事なので、今は違うかもしれませんが、生と性を感じました。いつか名古屋に行って確かめたいです。
読了日:1月17日 著者:小酒井不木
自転車日記の感想
自分が初めて自転車に乗った時の事を思い出しました。私も坂を思いっきりノーブレーキで下り、カーブした後、橋の欄干にぶつかり止まりました。車が来ていたらあの世で漱石先生とチャリンコ談義をしていたかもしれません。ただ、もう少し読みやすいと有難いかな? 4コマ漫画にしてほしい!
読了日:1月17日 著者:夏目漱石
餅のタタリの感想
松の内に読みたかったかも・・・田舎の人のへんなこだわりというか結束力というか・・・ウチも餅を食べる人がいないので、毎年買うのを考えてしまい、小さいお供え餅を買うくらい。 うどんを食べても餅を食べても、みんな元気で仲良くが一番ですな! 日本昔話みたいな作品なので、アニメで見たいかも(笑)
読了日:1月18日 著者:坂口安吾
薔薇の女の感想
ツンデレな美女の話かと思ったら、そうですか〜と。 慌てて逃げ出す人たちが思い浮かぶ分、最後の殿方のセリフに脱力しちゃいました(;´∀`) ♪愛、あなたとふたり〜(古いなあ) お幸せに、って感じですね(((^^;)
読了日:1月18日 著者:渡辺温
苔人形の感想
昔読んだ銀雪子さんの「サンドロの火」というマンガを思い出した。あと「コケの妻」という話を誕生花の本で読んだ記憶が。大木の洞穴に住む妖精の一族の名前で、なにかに驚かされるたびにコケの緑にスーッと身を隠すんだそう。この奥ゆかしさが「妻」なのか?人間に優しくされると、コケを編んで着物をつくり、刺繍もしてプレゼントしてくれるとか。ある子どもが、コケの妖精に「いちごがほしい」と言われたので、摘んできたいちごを少しわけてあげたら、その子が家に着く頃には残ったいちごがすべて黄金に変わっていた、という話もあった。
読了日:1月18日 著者:新美南吉
卒業 (新潮文庫)の感想
初めてAmazonで買った記念すべき本なのに読み始めるのが遅くなってしまった。それぞれ単独でタイトルだけは聞いたことがあって「まゆみのマーチ」はこんな話だったのかと。亡き祖父の「坊はでぇじいよ(大事よ)」という声を思い出した。「追伸」のハルがやったことは許せない。不快なまま読み終わった。「あおげば尊し」が一番泣けた。両親の葬儀のことなど思い出した。ただの子どもになって、ただひたすら悲しみたかった。「いいな、先生は」の意味はこうあるべきという確認と、素晴らしい仕事だろの両方の意味があると思いたい。
読了日:1月18日 著者:重松清
あばばばばの感想
タイトルを見て「舌が氷るので『あゝばば』としか云へないからあばばと呼ばれる地獄がある」というのを思い出し、コワイ系かと思っていたら、コンビニの新人さんの成長を楽しみに、毎日買い物に行くオッサンみたいだった。ココアへのこだわりに、母になってしまった女性への妙な距離感に笑ってしまった。電話借りたら、いくらかお金払ってね。眇(すがめ)って今は聞かないな。死語になったか、差別用語になるのかな?
読了日:1月18日 著者:芥川竜之介
どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)の感想
あちこち別の本の港に寄りながら読み終わった。自分が生まれる前の作品なんだとビックリ!沖縄も本土復帰前。通信手段とか船の性能などはもちろん進化しているけど、人間の考えることって変わらない‼ ヨーロッパの話が興味深く、また途中いろんな書物が出てくるのでどんなに話なのかと調べたりして。若い頃、官公庁関係の船の内部に入った事がありますが、狭かった。そして年末には会社特注の外国美人のヌードカレンダーを配りまくっていた!長い航海には喜ばれるからと
読了日:1月19日 著者:北杜夫
大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚) (講談社文庫)の感想
インパクト大な表紙にナイスなタイトルにひかれて購入。昔話的なもの、教訓的なもの、エロやセクシー系ホラーなどとでも読みやすく楽しめた❗ 時々あるし挿し絵がまたいいですね。「肉豆腐」の深いエロさに唸り、「饅頭女」の一言に震えて(笑) 「魚籠盗り」はvictoryに掛けてあるのかと思ったら違ったわ~! 前口上もよかった。こんな感じの本があったらまた読みたい。
読了日:1月20日 著者:平山夢明
失敗園の感想
今もどこかでこんな光景が繰り広げられているはず・・・夫婦揃って、というよりどちらかがスゴく熱心な場合が多そう。絵本にした場合、誰が描くかでまたイメージが変わりそうで、ちょっと見てみたい気がする。もう渡辺淳一センセの「失楽園」のふたりを登場人物にしてパロディ的な漫画で読みたくなってしまった。やたらに新芽を切る人っているよね(´-ω-`)
読了日:1月21日 著者:太宰治
窓の感想
堀辰雄が訳ということで読んでみた。短い小説かと思ったら、散文詩なのかな? 「Ⅴ」の部分が一番好き。谷山浩子さんの歌う『窓』を聴きたくなってしまった。リルケの詩集が乙女たちをひきつけるのがわかる。YKKのコマーシャルでうまく映像化してほしくなった。
読了日:1月21日 著者:ライネル・マリアリルケ
夜福の感想
夜中にひとりで大福餅を食べる、生活に疲れた女の話かと思ったら、戦死したら息子に好きな人がいて赤ちゃんまで産まれていたという…それを別れたダンナから聞かされるとは……! でも赤ちゃんはかわいらしい……複雑な母心ですわ。タイトルは夜、福という娘に会いにいっていたことを日記に書いていたから。これは後からわかったことですが。浮気して家を出て行ったダンナからの電話や浅草での再会など細かい場面にもなんとも言えない、時間の流れを感じました。11ページと短いですが、いろんな心情が絡み合っていました。
読了日:1月21日 著者:林芙美子
高校殺人事件 (光文社文庫)の感想
松本清張が金田一くんみたいに学生探偵モドキの作品を書いているとは・・・意外でしたが、おもしろく読めました。国電とか懐かしい響きだなぁと思いながらも古さを感じないのは、舞台が武蔵野というのもあるのか? 今もこういう場所に学校とかありそう。時代設定を代えてドラマで見たいかも。清張さんて本当にいろんなことを知っているなぁと思いました。また他の作品も読みたいですね。
読了日:1月22日 著者:松本清張
乳房の神話学 (角川ソフィア文庫)の感想
途中からパラパラ流し読みになってしまったけれど、乳房を中心にして考えても、いろんな時代背景などわかって、ビックリすることがたくさん。また絵画、ポスターなどの写真も多いのでそれを見るだけでも面白いです。詩や短歌なども、こんなに美しい言葉で語られていたのかと思ったり。註釈がスゴく多いので、疲れた面もあります。自分の興味のあるところを必要に応じて読むのがいいかなと思います。
読了日:1月23日 著者:ロミ,高遠弘美
日本史有名人の晩年 (新人物文庫)の感想
思っていたのと違ったなぁ・・・Amazonで買ったので、多分書店で見ていたらわざわざ買わない1冊。昭和の裕次郎とかひばりとか、なんとなく記憶にあるので興味なく・・・Wikipediaで調べた方がまだ詳しくわかるかも。選ばれた74人もう~ん・・・かな
読了日:1月23日 著者:
クリスマスを探偵との感想
1ヶ月前に知って読みたかったなぁ・・・サンタクロースにはいろんな説があるけれど、これもまたあり得る話かも、とちょっとウフフ(笑)となりました。絵本やお芝居でみてみたい作品ですね。Kindle版。
読了日:1月24日 著者:伊坂幸太郎
電話ミステリー倶楽部 (光文社文庫 み)の感想
ケータイの部品が6年後にはなくなります!というチラシを見て、時代の変化をまた感じた。今、ダイヤル式の☎だけでなく、公衆電話やテレカなどナニ?という若者が大半ではないかと。受話器のコードを指に絡ませて話す場面とかいいんだけどなぁ。久生さんの「猪鹿蝶」はタイトルの意味がわからなくて。猪みたいな勢いで突っかかる人を蝶みたいにヒラヒラかわしてシカトする、こういう意味なの?と勝手に思いました。「糸ノコとジグザグ」はどこかで聞いたな、と思ったら以前「モーニング」で漫画化された時に読んでいた! 面白い1冊だった。
読了日:1月24日 著者:
美しい犬の感想
ヤバい・・・仕事の休憩中に読んでかなしくなってしまった。最後まで責任を持ってペットは飼ってほしい。中途半端に可愛がらないで欲しい。穏やかに飼い主の思い出を抱いて旅立てたのがせめてもの慰めだけど、飼い主はペットの最期をどう思うのか。タイトルが大変意味が深く哲学的だと思う。
読了日:1月24日 著者:林芙美子
最終の午後の感想
作者がどんな人か知らないのでWikipediaで確認してしまった! 鴎外の訳だからこんなにお上品な雰囲気なのかしら? 他。人が訳したらもっと下世話な感じになりそうな、男女の別れ話。男がフフン、どうだい、キミの浅はかさを反省するんだね、的な態度が、女に憐れみすら感じられる言葉でガラガラ崩れていく雰囲気がなんともたまらない・・・なんか「舞姫」を書いた鴎外が好きそうな作品、と思ってしまいました。あくまでも個人的な偏見に満ちた感想ですが(((^^;)
読了日:1月24日 著者:フェレンツモルナール
甘話休題の感想
森永キャラメルの歴史とか進駐軍がくる前からチューインガムはあったのか、とかオヤツが食べたくなる作品。この中に出てくるエクリヤってなんだろう? お菓子も郷土料理みたいにビミョーに変化して名称も変わるのか? 気になるなぁ。
読了日:1月24日 著者:古川緑波
秋風の感想
蛇笏は俳句しかないと思っていたので意外。タイトルから芥川龍之介のことを書いているのかと思ったらこれも違ったし。田舎ってこんな感じだよな~と思いながら読んでいたら思わぬ方向に・・・なんだろう、ナマヨミの甲斐の人間が書いたものだよなぁ、と変に納得してしまった。同郷意識をスゴく持っている私です。
読了日:1月25日 著者:飯田蛇笏
おちゃっぴい 大江戸八百八 (講談社文庫)の感想
「幻想郵便局」はあまり好みでなかったので、時代小説はどうかなぁと読んでみたけれど、なんかやっぱり文章や構成に「ん? 」と思うところがあり』イマイチだった。江戸だからそば好きなの?とか、猫を出してみたけどあんまり意味がなくて・・・黒い蝶の幻とか、バラバラでまとまりがない話に感じた。笑えばいいのか、ほっこりすればいいのかわからない。特に「雨月小町」は読みにくくて、ページがダブってるのかと思った。
読了日:1月25日 著者:堀川アサコ
夜消える (文春文庫)の感想
藤沢周平没後20年・・・本屋でタイトル買いした1冊。もっと長くその後を書いたりする子ども出来るのだろうけれど、それはなくスッキリとしながら余韻が深い短編集。それぞれの女の気持ちの動きや揺れ、男の気弱さズルさなどが切なくも心地よかったりして(笑) 一番面白く感じたのは「踊る手」。「踊り手」じゃないのはそういうことかと。時代小説には欠かせない幼なじみや兄弟たち。昨日読んだ作品との質の違いをスゴく感じましたわ。にじみ出るもの、空気感、比較してはいけないのでしょうけど、やはりレベルが違いました。
読了日:1月26日 著者:藤沢周平
「ああしんど」の感想
タイトルに「」がわ使われている意味がわかりました。ネコマタとかきっといるに違いない‼ これを淡々と話すことで不気味さが増すような気がします。池田蕉園(いけだ・しょうえん)さんて作家ではなく、明治から大正にかけての女性浮世絵師、日本画家だったのですね。昔の方だとは思いましたが、池田貴族さんの縁戚?などと思っていました。
読了日:1月27日 著者:池田蕉園
折紙の感想
感想に困る短い話・・・ シスコンなのかと思ったり。小さい頃、折紙を全部水につけたらコーヒー牛乳みたいな色になり、牛乳瓶にいれて兄に飲ませようとした過去を思い出させてくれた、罪の深い作品だわ・・・(◎-◎;)
読了日:1月27日 著者:中勘助
朝御飯の感想
朝から肉はいいけど魚はイヤって・・・ちょっとビックリ! あとオートミールは不味いと思うけどなぁ。雲丹トーストとか美味なんだろーか?魯山人がこれを読んでどう思うか知りたい(笑)
読了日:1月28日 著者:林芙美子
異世界落語 1 (ヒーロー文庫)の感想
思っていた以上に面白かった! もとネタになった落語もわかりやすいし、落語家の名前をもじった登場人物も楽しい。知らない人が出てきたらどうしよう、と思っていたけれど、今のところそれもないし、落語の良さがよく描かれていると思いました。漫画化されるようで、また画で見るとキャラがわかりやすくていいかもしれない。・・「笑い」と「嗤い」をはき違えた時点で、「落語家」は「落伍家」へと墜ちる。・・・という一文に、この本はイケる‼(笑)と思いました。
読了日:1月28日 著者:朱雀新吾
山本まゆりの八戸イタコ紀行 (ぶんか社コミックス)の感想
雑誌で一回だけ読んだことがあって、1冊に本になったのでもっと詳しくないいろいろ描いてあるのかな、と期待していたので、ちょっとなんだかなぁ・・・な気持ちに。もっと今のイタコさんたちのこととか描いて欲しかった。昔のワイドショーの再現ドラマ的なお手軽な雰囲気で残念。
読了日:1月29日 著者:山本まゆり
イマドキ☆エジプト神 (1)の感想
本屋さんで見て表紙買いしてしまった! 「鬼灯の冷徹」に出てくるエジプトの皆さん(笑)も好きだけれど、こちらの皆さんもたまらない~ウチにも誰かきてほしい~あ、ファラオは遠慮します! レタスに対しての認識が変わりました‼ 2巻も出たら絶対買おうと思いました(^ω^)
読了日:1月29日 著者:美影サカス
異世界落語 2 (ヒーロー文庫)の感想
2巻も面白かった‼ 「芝浜」はやはり良いなぁと思った。落語に特に興味がなかった頃に「寄席芸人伝」(漫画)を読んでいたのが、今になって役に立っている(笑) 覚えのある話が続くので嬉しい。老兵は昔好きだったゲーム「ジルオール」のアンギルダンのとっつぁんでビジュアル再生されたわ。一福の過去というか、これまでの人生もちょっと気になる。妙に達観しているから何かあるのかなと。3巻が待ち遠しいなぁ。
読了日:1月30日 著者:朱雀新吾
女体の感想
なんとゆーのか、タイトルから期待していたのと違った(笑) なぜか江川達也の「東京大学物語」の村上くんを思い出してしまった。みょうに理屈っぽいところとか。
読了日:1月30日 著者:坂口安吾
恋をしに行く(「女体」につゞく)の感想
「女体」からこちらに続くのかと勘違いしていました。こちらの方が肉体にこだわりがあるような・・・。こんな告白のされ方って嬉しいものなんでしょーか?
読了日:1月31日 著者:坂口安吾
辻馬車の感想
「最終の午後」がなかなか面白かったので、こちらも読んでみた。貴婦人にはそんな定義があったのかと思ったり。ここに出てくる男もやっぱり・・・残念なタイプだった。今二つくらい女心がわかっていない~お気の毒さま~!(笑) セットなしのふたり芝居で楽しめそう。
読了日:1月31日 著者:フェレンツモルナール
破落戸の昇天の感想
寝る前に話して聞かせる、とかあったので、何かよい話かと思ったら、う~ん、なんと言ったらいいのか・・・なんとなく「蜘蛛の糸」を連想してしまう話。ゴロツキって破落戸と書くんだ・・・とまたへんな事に感心してしまった。この男って長生きしても仕方なかったね、って思ってしまう。この作者は男の愚かさを描くのが好きなのかしら? Kindleにはもうこの人の無料版はないのかな~まだあったら読んでみたい。
読了日:1月31日 著者:フェレンツモルナール
猫だましい (新潮文庫)の感想
実家は魚屋だったので、犬も猫も飼えませんでした。今は自分がお世話出来ないだろうと思うので、本の中で楽しんでいます。専門学校時代に勉強したユング心理学とかにカウンセリングの授業を思い出して、ちょっと学生気分にもなりました。たくさんの本が紹介されていて、「長靴をはいた猫」や「100万回生きたねこ」も読んだことがない私でしたが、どの本も読みたくなりましたわ。 また安易に心理療法擬きをしないように、という点もとても納得できました。私にはとても良い本でした!
読了日:1月31日 著者:河合隼雄
ねことおしるこの感想
もしかして猫がお汁粉を食べるのか、お汁粉のお椀に顔を突っ込むのか、と変な期待をしていたのが間違いでした、ごめんなさい‼ 姉弟の関係がほほえましい(*´ω`*)
読了日:1月31日 著者:小川未明
読書メーター
読んだ本の数:70冊(ただし「一人二役」みたいなKindle無料版は1冊というより1作品という感じ)
読んだページ数:8787ページ
街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫)の感想
表紙と内容にちょっとギャップがあるかも。「肥満翼賛クラブ」のあと、しばらく放置してしまいましたが、ホラーとも違う不思議な物語たちは面白かったです。登場人物もみんな個性的だし。チューインガムの話とか子どもに話したらぎゃーっ❗となるかも。「ボルジアの手」とか好きです。アンソロジーはやはりお得感があっていいですね。
読了日:1月1日 著者:フレドリック・ブラウン,シャーリイ・ジャクスン
一人二役の感想
Kindle版。無料。なんだろう、アホな男が考えそうな一人二役でしたね〜。実際、別の男に奥さんを誘惑させて、その様子を楽しむという行為に走らなかったのはまだ理性が働いたからなのかしらん? 奥さんはこんな男でいいのかしら、この件をずっとしまっておいて、何年かしたら「あの時あなたはこんなことをして私を騙した!」と言って、高い買い物とかさせそう(笑)
読了日:1月2日 著者:江戸川乱歩
未亡人読本―いつか来る日のために (新潮文庫)の感想
タイトルはスゴいけど表紙が可愛い。ダンナと私は同い年だけどお互い50過ぎてからいろんな衰えを感じ、また私はここ数年で両親を亡くしていて、大きな揉め事はなかったけれどやはりモヤモヤしたものが残っています。お墓が可愛くていいな〜ウチは子どもはいるけど、どうするかなぁ。未亡人について、使われ始めた時期や理由、関連した書籍の紹介等もよかった。辛い時期の話を読みたくない場合は目次を見て、自分が読みたいところだけ読んで、また必要な時に手にするのもいいのでは? しかし葬儀って地方により違いますね。別の本も読みたいです。
読了日:1月3日 著者:河治和香
星への旅 (新潮文庫)の感想
皆さんの感想を読んでから購入を決めた本。今はイジメで自殺するというニュースがたくさんあるけれど、昔はなんとなく無気力、無力感を道連れに自殺とか多かった気がする。骨格標本や献体については「磔」について収録されていたお医者さんの話を思い出した。
読了日:1月4日 著者:吉村昭
椿の海 (双葉文庫)の感想
ウチの子どもたちが通った小学校校歌にも「開拓の歴史」とかあったなぁと思い出しました。松戸新田とか白井開拓とか駅やバス停の名前に残っているし、開拓事業の大変さと役人の腐った根性は昔からだよな、と。じいさんが子どもに語り聞かせる形をとっているわりには、ごちゃごちゃしていてくどいかも。もう少しスッキリ登場人物を描いた方がよかったかな。和歌さんの生きざまがカッコいい!(笑) 北総の大地はまだまだ開拓途中の気がします。
読了日:1月4日 著者:矢的竜
人体解剖を看るの記の感想
Kindle版。タイトルそのままの短い話。解剖って必要な行為だとわかっていてもやはり抵抗がある。お腹に臓器を戻す時とかもうちょい丁寧に・・・と思ったり。おだやかな検体のお顔がなんともいえないせつなさとやすらぎがあった。ダラダラ長くなくて、スッキリサッパリした作品。
読了日:1月4日 著者:海野十三
玉人 (新潮文庫)の感想
美しい物語でした。耽美で華麗な世界は久しぶり(笑)中国の歴史や地理に詳しければ、もっと映像化して楽しめたのになぁと残念。解説が宮部みゆきさんなのにびっくりしましたが、ひとつひとつの作品に対してそうだよね~と思ったり。表題作もいいですが「歳月」の謎解き部分などワクワク感もあって、とてもよかったです。「指」はジュリーの歌にこんな雰囲気のがあったなぁと・・・妖しい指の持ち主は女性でしたが(笑)
読了日:1月6日 著者:宮城谷昌光
眠れなくなる 夢十夜 (新潮文庫)の感想
漱石の「夢十夜」は読んだことがなくて、アンデルセンの「絵のない絵本」みたいに思っていましたが、きっと違うんですよね。小路幸也さんの「輝子の恋」が一番好きです。この作品がラストでよかった~気持ちよく眠りにつける気がする。「こころ」を下地にしているのかな、と思いました。他の作品にも何かあるのかもしれないけど、読んだことがないのでワカラナイ(^。^;)
読了日:1月6日 著者:阿刀田高,あさのあつこ,西加奈子,荻原浩,北村薫,谷村志穂,野中柊,道尾秀介,小池真理子,小路幸也
ホームレス歌人のいた冬 (文春文庫)の感想
ウチは読売新聞なので、このホームレス歌人の歌を実際紙面で見ていないのが残念。短歌や俳句って文字数が少ないだけに読み手の感情がスゴく反映されると思う。自分の気持ちに響いた歌を作った人がホームレスだったら、事実かどうかは別にしてものすごい想像がふくらみ、どんな人か興味津々になるのは当たり前。しかしドヤ街が横浜にもあるとは知らなかった。郷隼人という名前も初めて聞いたし。結局、歌人の正体はワカラナイままだけど、歌は残り、また誰かに寄り添い慰めるんだろうなぁ。年越し派遣村や生保不正受給とかものすごい過去に感じる。
読了日:1月7日 著者:三山喬
猫の事務所の感想
Kindle版(無料)で読んだ後に聴いてみました。三上博史さん、久しぶりだなぁ~と思いながら(笑) かま猫のちょっとおっとりした雰囲気がよく出ていたように思います。山あり谷ありの抑揚で、黒猫の所長以下、他の書記猫の様子を感じることが出来ました。人間社会でもムダに相手に突っかかったりイヤミな態度をとる人っているよなぁ・・・と今日の仕事を振り返ってしまいましたわ。
読了日:1月7日 著者:宮沢賢治
お菓子の大舞踏会の感想
三度の飯よりお菓子が好き! お腹がすいても銀シャリよりお菓子がいいの!な五郎少年(笑) 舶来のお菓子の珍しさ、美味しさが伝わる~そしてイッキに食べたい気持ちもわかる! 子どもにお菓子の食べ過ぎを言い聞かせるには楽しさもあるし、よい作品かも。お菓子たちの歌を聞いてみたい。和菓子だとこの雰囲気はでないでしょうね(((^^;) Kindle版(無料)で読みました。朗読も聴いてみましたが、お菓子たちのはしゃぎっぷりがイマイチだったので残念!
読了日:1月8日 著者:夢野久作
ソープランドでボーイをしていましたの感想
Kindle版。 男性目線ということで興味あり。読みやすかった。ムダなエロ話もなかったし。よくテレビでホストになったばかりの若者に密着とかあるけれど、彼らは若さで乗り切れる面があるけど、この主人公は50過ぎ。震災の痛手もあるし、ただ投資に失敗して自業自得というだけではない。真面目に仕事に取り組んだことがまた調理師として働ける縁を運んでくれたんだと思う。階段の昇り降りのキツさ、わかる!私も今の仕事に慣れるまで「ツイてる!」を口ぐせに働いてました。3年は言ってたな
読了日:1月8日 著者:玉井次郎
再生の感想
昔むかしの中国の話。愛する人を諦めず、亡くなってからも想い続け、そのお互いの強い気持ちが死人再生に繋がるという・・・いくらでも長編に出来そうなのに、あっさり3ページに収めたところが素晴らしい(笑) Kindle版(無料)。
読了日:1月8日 著者:田中貢太郎
雪の炎 (光文社文庫)の感想
昭和44年に「女性自身」で連載していたという作者のあとがきを読んで、ああ、だからこんなメロドラマっぽい、ムダに大げさな印象を受けたのかと思いました。主人公の女性は気が強いとか負けず嫌いというより、他の女性キャラ同様、高慢に感じました。ブラコンかと思う描写には「妹に夢を持ち過ぎですよ、先生~!」と兄がいる私は思いましたね(笑) 山岳小説だと思ったけど、ちょっと期待ハズレだった。ミステリーとしても、なんだかなぁ・・・だし。当時は人気があったのかしらん?
読了日:1月9日 著者:新田次郎
メリイクリスマスの感想
タイトルから想像していたのと違っだけれど、このオレはモテモテ!と思い込んでいる感じを石田純一でドラマ仕立てにしてもう一回読んでみたら私的にはハマったので、なかなか面白くなった(笑) 「こい、しちゃったんだから。」には飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった・・・! 時代を考えれば切なくなる様な話なんだろうなぁ。母親を亡くした娘さんの今後が心配。Kindle版(無料)。
読了日:1月10日 著者:太宰治
経験派の感想
なんでも経験してそれを書きたい気持ちはわかる(笑) 短いので、セリフなしの漫画にしたらまた面白く読めそう。落語のまくらに使えそうな感じがしますね。自分をバカだなぁと思わず、前向きに作品を書き始める主人公が素晴らしい! Kindle版(無料)。
読了日:1月10日 著者:織田作之助
女優の感想
なんという夢々しい物語。シンデレラ的な靴の片方が残された家出の後とか、百合子の自由奔放そうに見えて自分の夢を叶えるために、長い間計画しているところとか、女性のたくましさ、したたかさが嫌味に感じれなくて、男性のだらしなさが目立ったような・・・。女優の素質が十分に備わっていましたね。しかしいまさら靴の片方が届いても・・・昆虫標本をもらっても・・・と思いました。神経衰弱という言葉も今は昔で懐かしい響きになりましたが、気の病で悩んでいる人は遠い昔にはならず、苦しんでいる人は減りませんね。
読了日:1月10日 著者:牧野信一
牛人の感想
あれ?前に読まなかったっけ?と思ったら、少し前に読んだ宮城谷昌光さんの「玉人」に収められている、最初の作品「雨」に牛が出てきていました。これって中国ではポピュラーなんですかね? 宮城谷作品はもう少し肉付けして長めですけど。またどこかで牛にであうかも・・・添う思う私はおうし座♉です(笑)
読了日:1月10日 著者:中島敦
飴チョコの天使の感想
飴チョコってなんだろう?と思いましたが、天使でわかりました。森永のキャラメルですね。確かに箱には用がないかも・・・今はお菓子にも用がなくてカードやシールだけ欲しい!という罰当たりも多いと想いますが。 あの天使たちにこんな物語が・・・と思うと、こう何とも言えない気持ちになります。宣伝用に書いた話とかではないですよね? あのエンゼルは創業者の森永太一郎さん自ら描かれたと聞きました。キャラメル、ウチもどこかにないかしらん?
読了日:1月10日 著者:小川未明
草とりの感想
草とりの苦労をよくわかっていらっしゃる‼(笑) 地縛りは本当に大変なので、読みながらそうそう!と声が出てしまいました。こういう日常をさらりとうまく書けるようになりたい!
読了日:1月10日 著者:徳冨蘆花
雪の夜の話の感想
文庫「女生徒」に収められていた一編なので、読んだことはあるのだけれど、単独でまた読み返すとまた良さが引き立つ気がする。デンマークの水夫の挿話は何回読んでもいいなぁ。綺麗なもの、美しいものをたくさん見ておきたい。祖父はアイバンクに登録していたので、どなたかの目を通してたくさん美しいものを見て欲しい、とこの話を読むたびに、思い出すたびに考えます。あと孫次郎の能面は別の作者の本や漫画で読んだ「孫次郎調伏」を思い出してしまう
読了日:1月11日 著者:太宰治
女体についての八篇 晩菊 (中公文庫)の感想
女体について、とありますが、期待しすぎるとガッカリするかも(笑) 八篇ある中で森茉莉さんのが一番長くて一番退屈だったなぁ。短いエッセイはいいけどやはり苦手な作家さんだ。太宰は甲府の湯村温泉が出てきて、山梨生まれの私は最近ニッコリ。「晩菊」が一番好きかな。他の漫画家さんが選んだらどんな作品集になるのか・・・木原敏江さんとかに選んで画をつけてもらいたい!
読了日:1月12日 著者:太宰治,岡本かの子,谷崎潤一郎,有吉佐和子,芥川龍之介,森茉莉,林芙美子,石川淳
あなたの明かりが消えること (小学館文庫)の感想
「いろいろな人生を生きる人たちが実はどこかで繋がっている。家族を越えた大きな愛に思わず涙が出ました。」というディーン・フジオカ氏の帯の言葉にのっかってみた(笑) ここまではいかないけれど、夫婦には夫婦にしかわからない愛があって、子どもは何歳になっても親の愛情を確認したいものだと思った。物語が進んでいくと表紙はこの場面なのかとわかる。登場人物の名前は意識してつけたのか? 来栖は昔のトヨエツをイメージして読んだ。以前読んだ銀英伝同人誌にロイのことを「この人は表情が出にくい人なのだ」とあったのを思い出した。
読了日:1月13日 著者:柴崎竜人
白雪姫の感想
血のように赤い唇ではなくて、赤いほっぺただったので、おてもやんを連想してしまった(笑) シラユキの産みの母親も、もし生きていたら成長していく娘を見てちょっと嫉妬することもあったんじゃないかしらん? 私は狩人に心臓をもってこい、と命令したという話を読んだ記憶があるのだけれど、いくつものパターンがあるのか? あと毒リンゴの前にもいろいろなやっていたとは知らなかった。
読了日:1月14日 著者:ヴィルヘルム・カールグリム,ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カールグリム
銀座幽霊の感想
煙草屋という響きが懐かしい。今の銀座のイメージとは違うし、昔のチャンネルガチャガチャのテレビで白黒画面のドラマで見たくなる・・・けど、カラーじゃないと謎解きがわからないな( ̄~ ̄;) 最後のセリフがイカしていて、好きです(*^^*)
読了日:1月14日 著者:大阪圭吉
キューピーの感想
とても短いのにどれだけキューピーが同じ玩具仲間に愛されているか、ネズミの狡猾さ(もちろんイヤミです)猫の執念深さがよく表現されていて、短い話なのにスゴいな!と思いました。成長した猫さん、マンガ「鬼灯の冷徹」の火車さんで脳内再生されました(笑)
読了日:1月14日 著者:夢野久作
百姓マレイの感想
今は百姓というと放送禁止用語になってしまったけれど、お百姓さんという響きには素朴な称賛、感謝が込められていると思う。この話はあったかい。ほっこり、懐かしい田舎、優しかった祖父を思い出す。極寒の地でよみがえってきた幼い日の記憶。人を支えるのってこういう見返りを求めない、無垢な、相手を思いやる気持ちなんだと思う。ずっと見ていてくれるマレイの姿が目に見えるよう。本当によい物語だった。この話に出逢わせてくれた読者メーターの皆さんに感謝します!ありがとう❤
読了日:1月14日 著者:フィヨードル・ミハイロヴィチドストエフスキー
ある自殺者の手記の感想
ダラダラしているなぁ~と思ってしまった! 朗読劇とかひとり芝居にしたらよさそう。
読了日:1月14日 著者:小酒井不木
猫見酒 大江戸落語百景 (朝日文庫)の感想
表題作の「猫見酒」が面白い~猫を見て酒盛りをしようと考えるとは! オチもよかった。あと「無尽灯」の吉原案内の中身に笑った! イライラすることがあったけれど、笑ってスッキリできた~(^_^) 文庫書き下ろしの「苦労寿司」に天ぷらも出てきたけれど、マンガの「クッキングパパ」で虹子さんが昨日食べなかったお寿司がもったいないからと、天ぷらにしたのか、ただ揚げていたのか・・・そんな話があったのを思い出しました。 あと咄家さんになったつもりで、緩急をつけて黙読していました~読みやすい長さですね。
読了日:1月14日 著者:風野真知雄
ストリップ修学旅行の感想
ストリップ劇場で働くおねーさんたちの楽しい伊豆への修学旅行! ナイスばでぃの人もいただろうけど、ちょいポチャのおねーさんもいたに違いない~のどかでおおらかでチャーミング!こういう女性たちだから殿方をいろんな面で元気に出来たんだと思う。いやらしさとかジメジメした感じがなくていい! マヤじゅん子さんとか出てきて、金どこのおかーさんだった真屋順子さんを思い出してしまった(笑)
読了日:1月14日 著者:小野佐世男
恐妻家庭円満術の感想
結局は・・・ノロケ話なんでしょうか?(;´∀`)
読了日:1月15日 著者:小野佐世男
鴨川食堂おまかせ (小学館文庫)の感想
第4弾は「おまかせ」で来たか!(笑) 毎回、高ピーな依頼人がひとりはいるなぁ。キャロル・キングの「タペストリー」聴いてみました。メロディはともかく歌詞のオチにはぁ?となりました。謎解き的なものはいつもアッサリしてるけど「から揚げ」の流さんの説教はよかったです。「マカロニグラタン」の五行歌は・・・額に入れて飾るほどかと思いますが
読了日:1月16日 著者:柏井壽
隠密 味見方同心(七) 絵巻寿司 (講談社文庫)の感想
猫大好きな歌川国芳センセーが登場! 絵巻寿司は細工寿司の豪華版というか技術力がかなり必要な気がします。物語を一本に収めるとは! 義姉上はやはり家を出てしまうのか、ふたりに関係に劇的な変化はないけれど、しあわせな結末を今から期待しています
読了日:1月16日 著者:風野真知雄
仁術先生 (集英社文庫)の感想
単行本未収録作品集ということで、年代は1972、3年代になり、私もなんとなく記憶がある昔のお医者さん、病院の話。下町が舞台とあったのでほのぼの系を期待したけが、やっぱりエロおやじ系かい!って感じ。週刊大衆とかアサヒ芸能の連載小説にありそうと思ってしまいました←なぜわかる!?(;゜゜) 最初の梅寿司の話は「ど根性ガエル」の寿司屋の梅さんを思い出していたのになぁ。 医者が書いた小説ってたくさんあるけど、この方のはやはり私の好みではなかった。漫画の「Dr.クマひげ」みたいなのを期待したのが間違いだった!
読了日:1月17日 著者:渡辺淳一
名古屋スケッチの感想
名古屋のイメージはABフリャーとコメダにナナちゃん! 名古屋に行ったことがないので、地理がイマイチでしたが、中村遊郭に食い付きました! ブログ記事でいかにも・・・な雰囲気を残した建物がデイサービス施設として利用されているのを読みました。何年か前の記事なので、今は違うかもしれませんが、生と性を感じました。いつか名古屋に行って確かめたいです。
読了日:1月17日 著者:小酒井不木
自転車日記の感想
自分が初めて自転車に乗った時の事を思い出しました。私も坂を思いっきりノーブレーキで下り、カーブした後、橋の欄干にぶつかり止まりました。車が来ていたらあの世で漱石先生とチャリンコ談義をしていたかもしれません。ただ、もう少し読みやすいと有難いかな? 4コマ漫画にしてほしい!
読了日:1月17日 著者:夏目漱石
餅のタタリの感想
松の内に読みたかったかも・・・田舎の人のへんなこだわりというか結束力というか・・・ウチも餅を食べる人がいないので、毎年買うのを考えてしまい、小さいお供え餅を買うくらい。 うどんを食べても餅を食べても、みんな元気で仲良くが一番ですな! 日本昔話みたいな作品なので、アニメで見たいかも(笑)
読了日:1月18日 著者:坂口安吾
薔薇の女の感想
ツンデレな美女の話かと思ったら、そうですか〜と。 慌てて逃げ出す人たちが思い浮かぶ分、最後の殿方のセリフに脱力しちゃいました(;´∀`) ♪愛、あなたとふたり〜(古いなあ) お幸せに、って感じですね(((^^;)
読了日:1月18日 著者:渡辺温
苔人形の感想
昔読んだ銀雪子さんの「サンドロの火」というマンガを思い出した。あと「コケの妻」という話を誕生花の本で読んだ記憶が。大木の洞穴に住む妖精の一族の名前で、なにかに驚かされるたびにコケの緑にスーッと身を隠すんだそう。この奥ゆかしさが「妻」なのか?人間に優しくされると、コケを編んで着物をつくり、刺繍もしてプレゼントしてくれるとか。ある子どもが、コケの妖精に「いちごがほしい」と言われたので、摘んできたいちごを少しわけてあげたら、その子が家に着く頃には残ったいちごがすべて黄金に変わっていた、という話もあった。
読了日:1月18日 著者:新美南吉
卒業 (新潮文庫)の感想
初めてAmazonで買った記念すべき本なのに読み始めるのが遅くなってしまった。それぞれ単独でタイトルだけは聞いたことがあって「まゆみのマーチ」はこんな話だったのかと。亡き祖父の「坊はでぇじいよ(大事よ)」という声を思い出した。「追伸」のハルがやったことは許せない。不快なまま読み終わった。「あおげば尊し」が一番泣けた。両親の葬儀のことなど思い出した。ただの子どもになって、ただひたすら悲しみたかった。「いいな、先生は」の意味はこうあるべきという確認と、素晴らしい仕事だろの両方の意味があると思いたい。
読了日:1月18日 著者:重松清
あばばばばの感想
タイトルを見て「舌が氷るので『あゝばば』としか云へないからあばばと呼ばれる地獄がある」というのを思い出し、コワイ系かと思っていたら、コンビニの新人さんの成長を楽しみに、毎日買い物に行くオッサンみたいだった。ココアへのこだわりに、母になってしまった女性への妙な距離感に笑ってしまった。電話借りたら、いくらかお金払ってね。眇(すがめ)って今は聞かないな。死語になったか、差別用語になるのかな?
読了日:1月18日 著者:芥川竜之介
どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)の感想
あちこち別の本の港に寄りながら読み終わった。自分が生まれる前の作品なんだとビックリ!沖縄も本土復帰前。通信手段とか船の性能などはもちろん進化しているけど、人間の考えることって変わらない‼ ヨーロッパの話が興味深く、また途中いろんな書物が出てくるのでどんなに話なのかと調べたりして。若い頃、官公庁関係の船の内部に入った事がありますが、狭かった。そして年末には会社特注の外国美人のヌードカレンダーを配りまくっていた!長い航海には喜ばれるからと
読了日:1月19日 著者:北杜夫
大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚) (講談社文庫)の感想
インパクト大な表紙にナイスなタイトルにひかれて購入。昔話的なもの、教訓的なもの、エロやセクシー系ホラーなどとでも読みやすく楽しめた❗ 時々あるし挿し絵がまたいいですね。「肉豆腐」の深いエロさに唸り、「饅頭女」の一言に震えて(笑) 「魚籠盗り」はvictoryに掛けてあるのかと思ったら違ったわ~! 前口上もよかった。こんな感じの本があったらまた読みたい。
読了日:1月20日 著者:平山夢明
失敗園の感想
今もどこかでこんな光景が繰り広げられているはず・・・夫婦揃って、というよりどちらかがスゴく熱心な場合が多そう。絵本にした場合、誰が描くかでまたイメージが変わりそうで、ちょっと見てみたい気がする。もう渡辺淳一センセの「失楽園」のふたりを登場人物にしてパロディ的な漫画で読みたくなってしまった。やたらに新芽を切る人っているよね(´-ω-`)
読了日:1月21日 著者:太宰治
窓の感想
堀辰雄が訳ということで読んでみた。短い小説かと思ったら、散文詩なのかな? 「Ⅴ」の部分が一番好き。谷山浩子さんの歌う『窓』を聴きたくなってしまった。リルケの詩集が乙女たちをひきつけるのがわかる。YKKのコマーシャルでうまく映像化してほしくなった。
読了日:1月21日 著者:ライネル・マリアリルケ
夜福の感想
夜中にひとりで大福餅を食べる、生活に疲れた女の話かと思ったら、戦死したら息子に好きな人がいて赤ちゃんまで産まれていたという…それを別れたダンナから聞かされるとは……! でも赤ちゃんはかわいらしい……複雑な母心ですわ。タイトルは夜、福という娘に会いにいっていたことを日記に書いていたから。これは後からわかったことですが。浮気して家を出て行ったダンナからの電話や浅草での再会など細かい場面にもなんとも言えない、時間の流れを感じました。11ページと短いですが、いろんな心情が絡み合っていました。
読了日:1月21日 著者:林芙美子
高校殺人事件 (光文社文庫)の感想
松本清張が金田一くんみたいに学生探偵モドキの作品を書いているとは・・・意外でしたが、おもしろく読めました。国電とか懐かしい響きだなぁと思いながらも古さを感じないのは、舞台が武蔵野というのもあるのか? 今もこういう場所に学校とかありそう。時代設定を代えてドラマで見たいかも。清張さんて本当にいろんなことを知っているなぁと思いました。また他の作品も読みたいですね。
読了日:1月22日 著者:松本清張
乳房の神話学 (角川ソフィア文庫)の感想
途中からパラパラ流し読みになってしまったけれど、乳房を中心にして考えても、いろんな時代背景などわかって、ビックリすることがたくさん。また絵画、ポスターなどの写真も多いのでそれを見るだけでも面白いです。詩や短歌なども、こんなに美しい言葉で語られていたのかと思ったり。註釈がスゴく多いので、疲れた面もあります。自分の興味のあるところを必要に応じて読むのがいいかなと思います。
読了日:1月23日 著者:ロミ,高遠弘美
日本史有名人の晩年 (新人物文庫)の感想
思っていたのと違ったなぁ・・・Amazonで買ったので、多分書店で見ていたらわざわざ買わない1冊。昭和の裕次郎とかひばりとか、なんとなく記憶にあるので興味なく・・・Wikipediaで調べた方がまだ詳しくわかるかも。選ばれた74人もう~ん・・・かな
読了日:1月23日 著者:
クリスマスを探偵との感想
1ヶ月前に知って読みたかったなぁ・・・サンタクロースにはいろんな説があるけれど、これもまたあり得る話かも、とちょっとウフフ(笑)となりました。絵本やお芝居でみてみたい作品ですね。Kindle版。
読了日:1月24日 著者:伊坂幸太郎
電話ミステリー倶楽部 (光文社文庫 み)の感想
ケータイの部品が6年後にはなくなります!というチラシを見て、時代の変化をまた感じた。今、ダイヤル式の☎だけでなく、公衆電話やテレカなどナニ?という若者が大半ではないかと。受話器のコードを指に絡ませて話す場面とかいいんだけどなぁ。久生さんの「猪鹿蝶」はタイトルの意味がわからなくて。猪みたいな勢いで突っかかる人を蝶みたいにヒラヒラかわしてシカトする、こういう意味なの?と勝手に思いました。「糸ノコとジグザグ」はどこかで聞いたな、と思ったら以前「モーニング」で漫画化された時に読んでいた! 面白い1冊だった。
読了日:1月24日 著者:
美しい犬の感想
ヤバい・・・仕事の休憩中に読んでかなしくなってしまった。最後まで責任を持ってペットは飼ってほしい。中途半端に可愛がらないで欲しい。穏やかに飼い主の思い出を抱いて旅立てたのがせめてもの慰めだけど、飼い主はペットの最期をどう思うのか。タイトルが大変意味が深く哲学的だと思う。
読了日:1月24日 著者:林芙美子
最終の午後の感想
作者がどんな人か知らないのでWikipediaで確認してしまった! 鴎外の訳だからこんなにお上品な雰囲気なのかしら? 他。人が訳したらもっと下世話な感じになりそうな、男女の別れ話。男がフフン、どうだい、キミの浅はかさを反省するんだね、的な態度が、女に憐れみすら感じられる言葉でガラガラ崩れていく雰囲気がなんともたまらない・・・なんか「舞姫」を書いた鴎外が好きそうな作品、と思ってしまいました。あくまでも個人的な偏見に満ちた感想ですが(((^^;)
読了日:1月24日 著者:フェレンツモルナール
甘話休題の感想
森永キャラメルの歴史とか進駐軍がくる前からチューインガムはあったのか、とかオヤツが食べたくなる作品。この中に出てくるエクリヤってなんだろう? お菓子も郷土料理みたいにビミョーに変化して名称も変わるのか? 気になるなぁ。
読了日:1月24日 著者:古川緑波
秋風の感想
蛇笏は俳句しかないと思っていたので意外。タイトルから芥川龍之介のことを書いているのかと思ったらこれも違ったし。田舎ってこんな感じだよな~と思いながら読んでいたら思わぬ方向に・・・なんだろう、ナマヨミの甲斐の人間が書いたものだよなぁ、と変に納得してしまった。同郷意識をスゴく持っている私です。
読了日:1月25日 著者:飯田蛇笏
おちゃっぴい 大江戸八百八 (講談社文庫)の感想
「幻想郵便局」はあまり好みでなかったので、時代小説はどうかなぁと読んでみたけれど、なんかやっぱり文章や構成に「ん? 」と思うところがあり』イマイチだった。江戸だからそば好きなの?とか、猫を出してみたけどあんまり意味がなくて・・・黒い蝶の幻とか、バラバラでまとまりがない話に感じた。笑えばいいのか、ほっこりすればいいのかわからない。特に「雨月小町」は読みにくくて、ページがダブってるのかと思った。
読了日:1月25日 著者:堀川アサコ
夜消える (文春文庫)の感想
藤沢周平没後20年・・・本屋でタイトル買いした1冊。もっと長くその後を書いたりする子ども出来るのだろうけれど、それはなくスッキリとしながら余韻が深い短編集。それぞれの女の気持ちの動きや揺れ、男の気弱さズルさなどが切なくも心地よかったりして(笑) 一番面白く感じたのは「踊る手」。「踊り手」じゃないのはそういうことかと。時代小説には欠かせない幼なじみや兄弟たち。昨日読んだ作品との質の違いをスゴく感じましたわ。にじみ出るもの、空気感、比較してはいけないのでしょうけど、やはりレベルが違いました。
読了日:1月26日 著者:藤沢周平
「ああしんど」の感想
タイトルに「」がわ使われている意味がわかりました。ネコマタとかきっといるに違いない‼ これを淡々と話すことで不気味さが増すような気がします。池田蕉園(いけだ・しょうえん)さんて作家ではなく、明治から大正にかけての女性浮世絵師、日本画家だったのですね。昔の方だとは思いましたが、池田貴族さんの縁戚?などと思っていました。
読了日:1月27日 著者:池田蕉園
折紙の感想
感想に困る短い話・・・ シスコンなのかと思ったり。小さい頃、折紙を全部水につけたらコーヒー牛乳みたいな色になり、牛乳瓶にいれて兄に飲ませようとした過去を思い出させてくれた、罪の深い作品だわ・・・(◎-◎;)
読了日:1月27日 著者:中勘助
朝御飯の感想
朝から肉はいいけど魚はイヤって・・・ちょっとビックリ! あとオートミールは不味いと思うけどなぁ。雲丹トーストとか美味なんだろーか?魯山人がこれを読んでどう思うか知りたい(笑)
読了日:1月28日 著者:林芙美子
異世界落語 1 (ヒーロー文庫)の感想
思っていた以上に面白かった! もとネタになった落語もわかりやすいし、落語家の名前をもじった登場人物も楽しい。知らない人が出てきたらどうしよう、と思っていたけれど、今のところそれもないし、落語の良さがよく描かれていると思いました。漫画化されるようで、また画で見るとキャラがわかりやすくていいかもしれない。・・「笑い」と「嗤い」をはき違えた時点で、「落語家」は「落伍家」へと墜ちる。・・・という一文に、この本はイケる‼(笑)と思いました。
読了日:1月28日 著者:朱雀新吾
山本まゆりの八戸イタコ紀行 (ぶんか社コミックス)の感想
雑誌で一回だけ読んだことがあって、1冊に本になったのでもっと詳しくないいろいろ描いてあるのかな、と期待していたので、ちょっとなんだかなぁ・・・な気持ちに。もっと今のイタコさんたちのこととか描いて欲しかった。昔のワイドショーの再現ドラマ的なお手軽な雰囲気で残念。
読了日:1月29日 著者:山本まゆり
イマドキ☆エジプト神 (1)の感想
本屋さんで見て表紙買いしてしまった! 「鬼灯の冷徹」に出てくるエジプトの皆さん(笑)も好きだけれど、こちらの皆さんもたまらない~ウチにも誰かきてほしい~あ、ファラオは遠慮します! レタスに対しての認識が変わりました‼ 2巻も出たら絶対買おうと思いました(^ω^)
読了日:1月29日 著者:美影サカス
異世界落語 2 (ヒーロー文庫)の感想
2巻も面白かった‼ 「芝浜」はやはり良いなぁと思った。落語に特に興味がなかった頃に「寄席芸人伝」(漫画)を読んでいたのが、今になって役に立っている(笑) 覚えのある話が続くので嬉しい。老兵は昔好きだったゲーム「ジルオール」のアンギルダンのとっつぁんでビジュアル再生されたわ。一福の過去というか、これまでの人生もちょっと気になる。妙に達観しているから何かあるのかなと。3巻が待ち遠しいなぁ。
読了日:1月30日 著者:朱雀新吾
女体の感想
なんとゆーのか、タイトルから期待していたのと違った(笑) なぜか江川達也の「東京大学物語」の村上くんを思い出してしまった。みょうに理屈っぽいところとか。
読了日:1月30日 著者:坂口安吾
恋をしに行く(「女体」につゞく)の感想
「女体」からこちらに続くのかと勘違いしていました。こちらの方が肉体にこだわりがあるような・・・。こんな告白のされ方って嬉しいものなんでしょーか?
読了日:1月31日 著者:坂口安吾
辻馬車の感想
「最終の午後」がなかなか面白かったので、こちらも読んでみた。貴婦人にはそんな定義があったのかと思ったり。ここに出てくる男もやっぱり・・・残念なタイプだった。今二つくらい女心がわかっていない~お気の毒さま~!(笑) セットなしのふたり芝居で楽しめそう。
読了日:1月31日 著者:フェレンツモルナール
破落戸の昇天の感想
寝る前に話して聞かせる、とかあったので、何かよい話かと思ったら、う~ん、なんと言ったらいいのか・・・なんとなく「蜘蛛の糸」を連想してしまう話。ゴロツキって破落戸と書くんだ・・・とまたへんな事に感心してしまった。この男って長生きしても仕方なかったね、って思ってしまう。この作者は男の愚かさを描くのが好きなのかしら? Kindleにはもうこの人の無料版はないのかな~まだあったら読んでみたい。
読了日:1月31日 著者:フェレンツモルナール
猫だましい (新潮文庫)の感想
実家は魚屋だったので、犬も猫も飼えませんでした。今は自分がお世話出来ないだろうと思うので、本の中で楽しんでいます。専門学校時代に勉強したユング心理学とかにカウンセリングの授業を思い出して、ちょっと学生気分にもなりました。たくさんの本が紹介されていて、「長靴をはいた猫」や「100万回生きたねこ」も読んだことがない私でしたが、どの本も読みたくなりましたわ。 また安易に心理療法擬きをしないように、という点もとても納得できました。私にはとても良い本でした!
読了日:1月31日 著者:河合隼雄
ねことおしるこの感想
もしかして猫がお汁粉を食べるのか、お汁粉のお椀に顔を突っ込むのか、と変な期待をしていたのが間違いでした、ごめんなさい‼ 姉弟の関係がほほえましい(*´ω`*)
読了日:1月31日 著者:小川未明
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コメント一欄
1. Posted by ミューちゃん 2017年02月02日 16:57
オスカーさん、こんにちは
いやぁ、どれも実写化にするのは難しい作品ばかりですね(笑)小説は頭の中で想像で各々が思い浮かぶ映像で楽しめるのが良いのであって、いざ実写化すると、やはり実際の映像の社会では限界があって結果、つまらなくなるんですよね何で実写化したがるんだろう
いやぁ、どれも実写化にするのは難しい作品ばかりですね(笑)小説は頭の中で想像で各々が思い浮かぶ映像で楽しめるのが良いのであって、いざ実写化すると、やはり実際の映像の社会では限界があって結果、つまらなくなるんですよね何で実写化したがるんだろう
2. Posted by なう60 2017年02月03日 08:47
おはようございます。
70冊の読破そして感想、感嘆です。今月も頑張って下さい。
70冊の読破そして感想、感嘆です。今月も頑張って下さい。
3. Posted by のざわ 2017年02月03日 14:51
オスカーさん、こんにちは。さーっと読ませていただきました。読書が大好きなんだなって思います。「ソープランドでボーイしてました」のコメント、いいなと思いました。
4. Posted by オスカー 2017年02月04日 16:36
ミューちゃん様
はじめから映像化を意識したような漫画や小説ったありますよね。『雪煙チェイス』とかスノボの場面だけはリキ入ってます‼って感じがきました😅
はじめから映像化を意識したような漫画や小説ったありますよね。『雪煙チェイス』とかスノボの場面だけはリキ入ってます‼って感じがきました😅
5. Posted by オスカー 2017年02月04日 16:40
なう60様
昔の名作が無料で、それも気になる作品のみ読むことが出来るのでとてもありがたいです。難しそう・・・と敬遠していた坂口安吾作品も読んで印象が変わってきました!
昔の名作が無料で、それも気になる作品のみ読むことが出来るのでとてもありがたいです。難しそう・・・と敬遠していた坂口安吾作品も読んで印象が変わってきました!
6. Posted by オスカー 2017年02月04日 16:43
のざわ様
今はほとんど青空文庫の無料本を読んでいますが、知らなかった作者との出逢いなどワクワクしますね。時空を越えてたくさんの登場人物から励まされる毎日です😃🎶
今はほとんど青空文庫の無料本を読んでいますが、知らなかった作者との出逢いなどワクワクしますね。時空を越えてたくさんの登場人物から励まされる毎日です😃🎶