2017年04月17日

菫青雲便りNo.16:がらがらどん

千早茜さんの『男ともだち』という本の中に出てきた『三びきのやぎのがらがらどん』が気になり、読みたいなぁ~と思っていました。本屋さんに行った時に絵本コーナーを見たら、アラ!ちょうど目線の先にあるじゃあないですか~店員さんも千早さんの本を読んだのか?と思ってしまいました(笑)


ちなみにこの小説の主人公も同棲中の彼氏がいて不倫中で男ともだちもいる、という29歳です。イラストの仕事をしているので、比較的時間は自由になるので遊べるって感じ? 〆切に追われると大変ですが。


「女が男の友達になる順序は決まっている。まずはじめが親友、それから恋人、そして最後にやっとただの友達になるというわけだ。(チェーホフ)」の展開になるのかと思ったら、それはなかったです。恋愛物というより女性の自立を描いているような気がしました。


話を絵本にもどしますね(^_^;)


大きさの違う3匹のやぎがいます。名前はみんな「がらがらどん」(笑) ある日、3匹は草を食べて太ろうと山へ向いますが、途中で渡る橋の下には「トロル」が住んでいて、やぎを食べる気満々です!


それなのにやぎたちは「関係ないね!」とばかりに悠然と、むしろ楽しげに橋を渡っていきます。1番目の小さいやぎは「かた こと」と、2番目の中くらいのやぎは「がた ごと」と、そして3番目の大きいやぎは「がたん、ごとん」と橋を渡っていきます。身体が大きくなるに連れて目つきも悪くなるのが、なんとも言えない迫力があります。もし動物の眼球を移植しなくてはいけない事態になったら(どんな場合だよ!)「神さま、お願いです! ヤギではなくウマの目にして下さい!」と叫んでしまうくらい、やさぐれた鋭い眼光!(笑) 埴輪の目にあのヤギの目を嵌め込んだら・・・とか帰り道、へんなことばかり考えてしまいましたわ。


トロルは小さいヤギ、中くらいのヤギにも後から来るヤギがもっと大きいよ、と言われて待ちます。トロル、弱い・・・というか、大きいヤギのがらがらどん、怖いわ! 「大男総身に知恵が回りかね」動物諺を思い出しました。



ノルウェーの昔話らしいですが、森林の雰囲気が北欧ってこんな感じなんだろうな、と納得してしまうタッチです。最後に草をいっぱい食べて満足、満足と寝ころぶ三びきのやぎのがらがらどんに、野生の動物の生きていくたくましさを感じました。




こちらの記事で迫力ある絵をご覧下さいませ。

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/osaburin/4716948





rohengram799 at 10:53コメント(6) | 絵本・昔話・童話・法話  

コメント一欄

1. Posted by kikuko   2017年04月17日 16:45
5 いいお話ですね。3匹のヤギのがらがらどん。

民話の世界は永遠ですね。
オスカーさんの読後感に、ハイタッチです。
有難うございました。
2. Posted by ミューちゃん   2017年04月17日 16:47
5 オスカーさん、こんにちは
まぁ、犬とか猫でも本気を出したら子供ぐらいの年齢だったら人間も殺せますからね(つい最近、そんな事件ありましたね)ヤギは動物園に行ったら見れますが、フンだらけの所で衛生的には大丈夫なのか?て聞きたいです(笑)。
3. Posted by なう60   2017年04月18日 08:40
おはようございます。
「三びきのやぎのがらがらどん」迫力ある絵、素晴らしくでした。
4. Posted by オスカー   2017年04月18日 08:40
Kikukoさま
よみきかせで人気のある絵本のようです。リズムがよいのでしょうね。本屋さんの絵本の棚に『アントワネット』と背表紙に書かれた絵本を見つけて、マリー・アントワネットに関連したものかと思って取り出してみたら、ワンちゃんの名前でした(笑)
5. Posted by オスカー   2017年04月18日 08:47
ミューちゃん様
ヤギの目は夜になると丸くなってかわいいらしいですが、夜の動物園とか怖いですわ。関係ないですが『紙の動物園』という本を買いました(笑) 生き物の世話って大変だろうなと思います。かわいいだけじゃないですもんね。
6. Posted by オスカー   2017年04月18日 08:50
なう60様
同じ話でもつけられた絵によって印象が変わりますよね。上手いだけでは伝わらないものもありますし、わかりやすい迫力って大事だなと思います。阿波おどりの写真絵本も見たことがありますよ!

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