2017年12月05日

暮歳雲便りNo.5:削り飾り

冬はホラーと時代小説を読みたくなるワタクシ、この前はお初の作家さん、早見俊さんの『濡れ衣の女
大江戸人情見立て帖』を読みました。


http://www.shinchosha.co.jp/sp/book/138979/



刀の話は父が好きだったので、ウンウンと懐かしく思う部分もありましたが、全体的に扱っている人情は悪くないのに、後半バタバタと結論を急いでいる感じがして、イマイチ情緒がなかったです。池波先生だったらまだ違ったはず、とか思ってしまいました。また主人公の奥さんの名前が「郁恵」なので、渡辺徹・榊原郁恵夫妻で映像が浮かんできてしまうことも(^o^;)



江戸の風習などを描いている場面がいくつかあるのですが、その中に気になるものがありました。小正月の風景です。



『今日は十五日とあって、柳の枝の茎を削ってちりちり房のようにした削り掛けを軒先に吊るして縁起物としている民家が目立った。』(p10)



削り掛け? かつお節やカンナくずが浮かんできました~わからないことは調べないと!で検索したら、ありました!


https://ameblo.jp/tsutsumi-musubi/entry-11749261921.html



餅花(繭玉)はありますが、コレは初めて見ました。クルクルが縦ロールみたいにオシャレ! 時代小説を読む楽しみは、こんなところにもありますね(*´∀`)♪








rohengram799 at 09:47コメント(4) | 空のお城図書館  

コメント一欄

1. Posted by トリテン   2017年12月05日 11:53
削り掛けというものを初めて知りました。
関東の風習ですか?
削り節と勘違いしそうですね~

なるほど、包み結びさんのブログで写真を見ましたが御幣の元になるものだったのですね。
時代小説は、今では廃れた文化風習も調べながら書くので、作家さんも大変です。

12月はなにかと気忙しい気分になりますね。
風邪にも気を付けてください。(^-^)/
2. Posted by 猫ムスメ   2017年12月05日 18:57
「濡れ衣の女」ってすごいですね(^^;
着物が濡れているのではなく、冤罪の方の濡れ衣なんでしょうか??(笑)

冬に時代小説を読みたくなる気持ちはわかります〜。実は私も今、久しぶりに時代小説を読んでます(読書自体ご無沙汰気味だった…)。
中島要さんの「酒が仇と思えども」。
酒で問題を抱える人達を大店酒屋の若旦那が相談に乗り救う。そんな短編小説。
冬の寒い日におススメです(^O^)
3. Posted by オスカー   2017年12月05日 22:16
トリトン様
何のいわれがあるのか、わからないまま受け継がれて、なんとなくやっていることもあれば、残したいのに忘れられてしまうものもありますね。文字だけでなくわかりにくいものも写真があるとバッチリ!(笑) 九州のが雪の便りにビックリしました。師走感が増しましたよ~!
4. Posted by オスカー   2017年12月05日 22:19
猫ムスメ様
もっと面白いかと期待していたのですが?シリーズ物になるようです。中島要さん、しばらく読んでいない・・・また感想を教えて下さい!
何冊か読みかけの本があるのですが、じっくりコタツで読書を楽しみたいですわ。

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