2018年03月06日

桃月雲便りNo.4:愛欲深き・・・

読売新聞朝刊の読売歌壇、読者投稿の短歌を読むのが楽しいのですが、2月26日の小池光氏が選んだこの歌にうーん、となりました!


『雪の夜の寒き心を温(ぬく)めむと愛欲深き小説を読む』(常総市 渡辺守さん


評:作者は高齢の方。一人暮らしをされているようである。そういう境遇でも「愛欲深き」小説を読むときがある。人間存在の奥行きであろう。厳粛な真実である。



愛欲深き小説・・・作者が渡辺さんだったので、真っ先に渡辺淳一さんの本かしらん?と思いましたが、他にも高樹のぶ子さんとか小池真理子さんとか? 愛憎ではなく愛欲としたところが素晴らしく人間らしくて、また老練な感じが。ただエロさを求めているわけではないのですよね。何か燃え上がるもの、身体の奥から突き上げる衝動がまだ自分にはあるんだ、って確認したい、心身ともに寂れてしまわないように、という気持ちなのかなと思いました。


小説ではないけれど、鈴木春信の艶本『風流艶色真似ゑもん(ふうりゅう えんしょく まねえもん(1770年)というのがあり、秘薬で小さくなってしまった主人公・浮世之介が「真似ゑもん(まねえもん)」と名乗り、色道の奥義を探求するという・・・興味のある方はコッソリ検索してね(~ ´∀`)~


昔むかしからこういう発想はあったのですねぇ・・・「まねえもん」というネーミングがまた笑える!


隠れているまねえもんを見つけるのも楽しいのだろうか? 春画版ウォーリー探せ!ですな~ってまねえもんはひとりしか描かれていないけど(笑)



【追記】

浮世絵つながりでこちらも・・・西武鉄道の「電車内迷惑図絵」。気をつけよう。

https://www.seiburailway.jp/fan/manner/



rohengram799 at 08:24コメント(2) |  

コメント一欄

1. Posted by 猫ムスメ   2018年03月07日 08:25
団鬼六だと直接すぎますね(笑)。
やはり渡辺淳一や立原正秋でしょう^_^

しかし「まねえもん」というネーミングはウケる。池波正太郎の短編に出てくる、春画を集める厳格な老武士の話を思い出しました(自分が死んだら金庫ごと開けずに燃やすよう息子に言い残すが、息子は案の定…)笑
2. Posted by オスカー   2018年03月07日 09:25
猫ムスメ様
なんか人間の欲望って未来永劫変わらない気がします(笑) 吉原のおねーさん方の努力とか男衆の意気込みとか、いろんなものが春画から想像出来たりして、コレはお子さまにはわかるまい!の世界だと思いました!

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