2018年08月07日

炎昼雲便りNo.20:同居

読売新聞地域版のよみうり文芸、毎週火曜日に県内の方々が投稿された短歌・俳句・川柳を読むのが楽しみですが、今日の瀬々倉卓治さんが秀逸に選んだ川柳に胸がつまってしまいました。



「ひとり居に同居が叶う母の骨」(市原市 ・角田寿雄さん)



【評】抱けば、膝に、母の温もりがつたわる。いっしょに棲めば、母の骨壺に、私の声がつたわる。骨になって、子の膝に戻れた母の声が、巡り逢った終の棲家で、孝行に触れる。いろいろ揉めたであろう母の骨壺がひとつ、でも、生んだどの子も、優しかった母の風景が、独り居の、息子の膝で蘇る。



瀬々倉さんの評はいつもひとつの作品のよう。実際、どんな出来事があったのかはわからないけれど。「寿雄」という名前はお母さんがつけたのかなぁ・・・母子でおだやかな時間を過ごしてほしいと思いました。




rohengram799 at 13:13コメント(4) | お墓・葬儀・終活・メメントモリ  

コメント一欄

1. Posted by ミューちゃん   2018年08月07日 16:59
5 オスカーさん、こんにちは
俳句って作るのが難しいと思います。たったの17文字で表現しないといけない訳ですからね。こう云う投書の場合は季語は別に要らないと思いますが、俳句は映像も入れないといけないから、只、字を並べただけではダメなんですよね。
2. Posted by 猫ムスメ   2018年08月07日 18:38
同居というタイトルから「嫁姑の確執」を予想してしまった私はダメですな(ーー;) 心が汚れています。

実際はとてもしんみり心に染みる句。
息子さんは70代くらいでしょうか。残りの余生、お母様と2人で静かに暮らして頂きたいと思います。
3. Posted by オスカー   2018年08月08日 08:57
ミューちゃん様
川柳と無季語の俳句の違いはよくわかりませんが、短い言葉の中にどうしても自分の体験や感情を重ね合わせていろいろ考えてしまいますね。どこかで母子の立場が逆なこともあるかと思うとせつないです。
4. Posted by オスカー   2018年08月08日 09:00
猫ムスメ様
誰との「同居」を考えるか、ちょっとした心理テストになりそうですが、私も最初に浮かんだのは同じです~! 骨壺をわざと電車の座席に置き忘れる人もいるし、それぞれの人生について考えてしまいます。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メッセージ

名前
メール
本文
記事検索
月別アーカイブ