遠田潤子さんの『カラヴィンカ』をパラパラと読み返しました。迦陵頻伽(カラヴィンカ)とは、人頭鳥身の想像上の生き物のこと。極楽に棲み、この上もなく美しい声を持ち、仏の教えを説くといいます。内容は結構ハード。

https://bookwalker.jp/de09b4adba-d498-4f97-8dbe-baeab5dc72c6/


主人公の実菓子は「ヴォカリーズ」の歌手。ヴォカリーズは、歌詞を伴わない発声練習や歌唱法で、フランス語の「vocaliser(声にする、声だけで歌う)」の命令形「vocalise」に由来。「ラヴェルやコープランドもヴォカリーズを残しているが、やはりラフマニノフの作品が最も有名だろう。」と検索した記事に書いてあったので、YouTubeで聴いてみました。



「でも、俺は思うんです。尊厳という言葉がたとえきれいごとであったとしても、ちゃんと言葉にしなきゃいけないと思うんです。そうでないと、こんなもの、すぐに失われてしまう。あることすら忘れられてしまう」(p345)



以前読んだ時は、ラストがなんとなく消化不良で、う~ん、だったけど、本田美奈子.ちゃんの歌声を聴いてその部分がなくなったような気がしました。他の人のも聴いたけど、彼女の声が一番この作品にあっているような・・・。


https://youtu.be/u3n5j68QcYc?si=otM63WJ_tWHw3vQi



美奈子.ちゃんが元気でいてくれたらなぁ~あまりにも早く空に還ってしまって残念です。