ペリリュー島

2015年07月20日

星雲便りNo.15:故郷の味

以前「江戸前味噌」の話を書いたことがありますが、なんと「甲州味噌」もありました!


ダンナと「おほうとう」の話をしていて、基本は味噌味!と力説していたのですが「前に醤油もあるって言った!」というので、おほうとうを検索していたら甲州味噌に出会いました。ちなみにウチではミコちゃんの信州味噌を使っていた気がします( ̄▽ ̄;)



普通の味噌は、東北が中心の米麹を使ったサッパリ風味の米味噌・東海が中心の豆の麹を使ったコクのある八丁味噌・九州が中心の麦の麹を使った甘い味の麦味噌の三種類に分けられるそうですが、山梨の「甲州味噌」は、米麹と麦麹をだいたい半分ずつミックスした「合わせ味噌」なんだそうです。米味噌ベースのサッパリ味に麦の香ばしいコクが特徴。甲府は狭い盆地で斜面が多く、稲作に適していなかったので米の収穫が少なく、関東味噌の特色である米麹だけでは、味噌を作るには足りなかったのです。そのため、裏作として麦も育てられたことがきっかけで甲州味噌が出来たとか。アツい時期だからこそ「うまいもんだよ、カボチャのほうとう」が食べたくなります(≧∇≦)



おほうとうの語源や由来はいくつもあるようで、平安時代にこねた小麦粉を麺棒で細長く延ばし、煮込んだうどん「 飩」(ハクタク)の音が転じて「ほうとう」に変わったものであるという説もあるそうです。 清少納言の「枕草子」にも「熟瓜(ホゾチ)ほうとう参らせんなどとどむるを」と書かれていて、奈良平安時代の頃、高僧(遣唐使)などによって大陸から日本にたらされたのではないかと。


http://www.city.kofu.yamanashi.jp/daisuki/reporter/shimin/tobidase/201312.html




話はかわりますが……新聞広告で見て気になっていた『戦後70年特別企画 卑怯者の島』(小林よしのり)を買ってきて読みました。よしりんの漫画は『戦争論』とかマンガなのに文字が多くて、読むのに大変、ますますわからない…!!というのが多かったのですが、この本は漫画家本来の画力で語る!という気がしました。


舞台は天皇皇后両陛下も訪問されたパラオ・ペリリュー島を想定した南の島です。玉砕戦に臨むひとりの日本兵が主人公です。なぜ卑怯者の島なのか、卑怯者とは誰のことか、ひとりだけが卑怯者なのか……自分がこの物語の中のひとりだったら? 


この時期にテレビ局が作る戦争ドラマにありがちな「反戦平和」や「お涙頂戴」などのお約束はなくて……「女の愛国心は信じられん」という言葉などは確かにそう言われても仕方ない、こういう点に注目して描かれたものはあったかな?と思いました。


舞台を現代に移したラストは衝撃的でした。なんと言ったらよいのかわからない……ためし読みも出来るようです。


http://yoshinori-kobayashi.com/7954/



「平和」ってなんだろう……アツいアツいと文句を言いつつ仕事をしながら、アタマの片隅で考えています。



皆さまからいただいたコメントにはお返事させていただきました。遅くなってごめんなさい! どうぞよい1週間を!!






rohengram799 at 18:22コメント(10) 

2015年03月22日

咲雲便りNo.22:サクラ・サクラ~千里香

ハクモクレンが見ごろです~というブログ記事をいくつか読ませていただきましたが、ウチのまわりではまだつぼみがぷっくり!状態でまだ咲いていなかった……私が通りすぎた後にコッソリ咲いていたりして(~_~;)


ハクモクレンと道路をはさんだ反対側には沈丁花が咲いていました。沈丁花の別名は『七里香(しちりこう)』というそうで、理由はもちろん七里先までその花の香りが届くほどであるから……遙か遠くまで香りが届いて「私はここにいます」とその存在を知らせてくれる花には、秋のモクセイもありますね。こちらは「九里香」だそうです。


私はなぜか「七里香」を「千里香」と勘違いして検索してしまったのですが、この名前の桜がありました。花は大輪、一重咲きで淡紅色。開花期は4月中旬。花に芳香があることが品種名の由来となったそうです。桜の香りのお線香の商品名にあったりして(笑)


http://yokokanamiki.at.webry.info/201304/article_7.html




この前『5分で泣ける!胸がいっぱいになる物語 ベストセレクション (宝島社文庫)』をコンビニで見つけ、仕事帰りではぁ~と疲れていたせいか、衝動買いしてしまいました。コンビニで文庫本を買う日がが来るとは……!! 1作品10分間くらいで読めて作品数も29と多いのですが、書き下ろしではなかったので「5分で読める」シリーズで読んでいたものが半分くらいあり……ベストセレクションって書いてあるのに見落としていた……ちゃんと見ればよかった( ̄~ ̄;)


最初の作品は『サクラ・サクラ』でペリリュー島大戦秘話です。2日後に米軍上陸の情報を聞きつけ、自分たちも一緒に戦わせてほしい」という島民有志の申し出を「帝国軍人を愚弄する気か!」と断ります。仲良くなれたと思ったのに…違ったんだ…と悲しく悔しい思いを抱き、翌日本島に向かう船に乗り込みます。全員が乗った時には夜になっていました。だんだんと遠ざかる浜に彼らは見たのです。たくさんの見送りの人々がいました。大きく手を降り、何かを叫び、そしてそれはさくら~さくら~の歌声に……浜にいたのは日本兵でした。島民を戦争に巻き込まないために、少しでも安全な場所に迅速に避難させるために、わざと憎まれるようなことを言ったのです……ρ(・・、) 昔、マンガで読んだタイタニック号が沈没する時に乗客が讃美歌を歌っていたという話を思い出しました(本当かどうかは知りません)。パラオに観光旅行に来た若者にその話をした老人はいつの間にかいなくなっていました。



史実をもとに脚色された話ではありましたが、月明かりに照らされたその光景が映画のようにうかんできました。戦争を体験したことがない世代、聞いたことはある世代、全く知らずゲームの中の出来事のように思っている世代もあるでしょう。こういう物語をきっかけにしてペリリュー島やパラオの歴史について、戦争について関心をもってくれたらと思いました。まだまだ私も知らないことばかりなのですが……一番最初の作品なので、目次で探す手間なくすばやく立ち読みできますぞ! ぜひご一読を🙏

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784800239204



しかし~あのネコ話を書いた(白雲便りNo.20:もうひとりの私をどうぞ)柚月裕子さんが、この話を書いたなんて……作家の技量、恐るべし!…





*前の記事のお返事は明日になります。






rohengram799 at 20:05コメント(8) 
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