与謝野晶子

2020年12月15日

天泉雲便りNo.12:バザールでござーる🐒 〜 女は略奪者

大百貨店の売出しは
どの女の心をも誘惑る。
祭りよりも祝よりも誘惑る。



誘惑(そそ)る………という言葉がバーゲンセールに使われるとは! と思いつつ、一方でわかる!わかる!となってしまう。そして全文を読んで、女性として生きることの息苦しさみたいなものについて考えてしまう与謝野晶子の詩をこちらのブログ記事で知りました。


https://blog.goo.ne.jp/deviliana/e/c72ad5b4cd739f2ce0e7b955e9179f52




『銀河英雄伝説』(小説・アニメ他)でロイエンタールが


「この世で最も卑劣で醜悪なことはな、実力も才能もないクセに、相続によって政治権力を手にすることだ。それに比べれば簒奪は1万倍もマシな行為だ。少なくとも権力を手に入れるための努力はしているし、本来それが自分のものでないことも知っているのだからな。」


というのですが、略奪と簒奪の違いは? と思って検索したところ「簒奪」帝王の位、政治の実権などを奪い取ることらしい。「王位を簒奪する」のように使われる……そして「略奪」は暴力的に奪い取って自分のものにすること………「略奪愛」とかですな。ふむ! そういえば明日はロイエンタールの命日だわ(´;ω;`)




懐かしいNECの「バザールでござーる」のコマーシャル、オフィシャルサイトがありました。

https://jpn.nec.com/bazar/sp/



来年は申年🐵ではなく丑年🐮ですね。そして私は何歳になるんだ? (笑)





rohengram799 at 12:00|PermalinkComments(4)

2017年05月11日

起雲便りNo.11:女流作家

本屋さんで『なぞり書きで楽しみに女流作家の名文』というのをパラパラ見てきました。最近は文字を書く、ということが少なくなり(自分の字の下手さにウンザリする)こういうなぞり書きとかいいかも~と思って・・・見ただけで買ってないのですが(笑)知らない作家・作品があり、帰宅してから調べたり・・・大塚楠緒子さんの「お百度詣」は与謝野晶子の「君、死にたまふことなかれ」と並ぶ反戦詩だそうです。



「お百度詣」 大塚楠緒子

ひとあし踏みて夫思ひ
ふたあし国を思へども
三足ふたたび夫おもふ
女心に咎ありや 

朝日に匂ふ日の本の 
国は世界に只一つ
妻と呼ばれて契りてし 
人もこの世に只一人

かくて御国と我夫と
いづれ重きととはれなば
ただ答へずに泣かんのみ
お百度詣ああ咎ありや



大塚楠緒子(くすおこ/なおこ)が、日露戦争に出征した夫の無事を祈った作品。小説は漱石に、和歌は佐々木弘綱・信綱に、絵は橋本雅邦にと、経済的にも恵まれた環境にいたようです。夏目漱石が四国松山に流浪したのは、楠緒子に失恋したからだという伝説もあるとか。新聞に連載小説を執筆、翻訳から絵画、ピアノなど才色兼備の彼女に、あまりにも早い死が訪れたのは35歳の時。漱石はその訃報に「あるほどの菊投げ入れよ棺の中」という句を詠んだそうです。この句は知っていましたが、そうだったのか~と、読んだ時に激しい情熱が感じられた理由を納得しました。



また清水紫琴の『こわれ指輪』も全くしらなかったのですが、青空文庫(無料)で読みました。なぜ彼女はこわれ指輪、玉のない指輪をしているのか? 男尊女卑というか、儒教的な教育を受けて、とにかく旦那さんに尽くし、姑には逆らうな、耐えるのか当たり前、みたいな風潮の明治時代。独身生活にあこがれていたけれど、結局は父親に強制されて結婚。しかし結婚後、夫が不倫しているのを知ってしまう。今なら即離婚案件ですが、結婚とはそういうものだとあきらめ、2年も忍従します。女権論について知るようになり、旦那さんを変えようと頑張りますが、夫は変わらず離婚することに。


・・・私はひたすら世の中の為に働こふと決心しましたが、私は記念の為にこの指環の玉を抜き去りまして、かの勾践(こうせん)の顰(ひそみ)に倣(なら)ふことにはならねど、朝夕これを眺めまして、私がこの玉を抜き去りたる、責めの軽からざることを思ひまして、良しや薪に伏し肝は甞なめずとも、是非ともこの指環の為に働いて、可憐なる多くの少女おとめ達の行末を守り、玉のやうな乙女子たちに、私の様な轍を踏まない様、致したいとの望みを起こしたのでござります。
 とはいへ今ではおひおひ結婚法も改まり世間に随分立派な御夫婦もござりますから、それらの方のありさまを見ますと、なぜ私は、ああいふ様に夫に愛せられ、また自らも夫を愛することが出来なかつたのかと、この指環に対しまして、幾多の感慨を催す事でござります。・・・




なんだかいろいろ考えさせられた話でありました。やっぱり買ってみようかな(^^;)))


 





rohengram799 at 18:21|PermalinkComments(6)

2012年04月30日

ひつじ雲便り613:妖し艶し桜月夜

明日から5月、こいのぼりを見る機会が増えました。店内の「お子様フェア開催中」の景品コーナーにはちょっと…になりましたがでしたが(--;)センス悪くないかい?


近くの中学校の八重桜もだいぶ散ってしまいましたが…桜と言えば京都の桜も美しいですね。


『清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵逢ふ人みなうつくしき』(与謝野晶子・みだれ髪)


清水寺は修学旅行で5月末と11月に行きました。清水の舞台から実際飛び降りた人も昔むかしにはいたようですが…能を奉納するため、と言われている一方で違う見方もあるみたいですね。


京都の魔界を案内する「魔界ウォーク」ガイドさんの話として新聞に載っていたのですが、「死体の臭いが吹き上がって来るのを、防ぐためではないか」と。平安時代は、谷あいに死体を捨てていたので、清水は死体を浄化する「清い水」ではないかと…。


以前『ダ・ヴィンチ』の京都に関するエッセイで大賞をとった作品でも「鞍馬は暗い間」ではないか、というような話が書かれていた気がします。


晶子が月夜に出逢った人々は、桜の美しさに魅せられて違う世界からやってきた皆さまではないのかしら……自分を養分にして、艶やかに咲き誇る桜を見たかったのでは……なんて思ったワタクシです(^.^)


livedoorブログを開設していらっしゃいました。《妖怪堂 葛城トオルのブログ》
ゴールデンウィークも魔界ウォークで!




rohengram799 at 12:40|PermalinkComments(18)

2012年01月17日

第673号:木もれ陽の街で

今日は17日、古本で買った『タロットウォーズ』(氷室奈美)という漫画に「17日はノアの大洪水があった日…このため月に関係なく17日生まれの人は神の声を聞いたノアのようなテレパシー能力を潜在的に持っているといいます」と書いてありました。私のまわりにはいないのですが、17日生まれの方は「そういえば…」なんて思い当たることがあるのかしらん?


この漫画と一緒に買った『まぶた』はどうも私好みではなく…小川洋子さんの作品はタイトルはスゴく私好みなのに内容がうーん、ちょっと…なんですよね(--;)短編集だったのですが、最後の一編まで読む気になれなかった(-_-)/~~~


そして今日読み終わったのが諸田玲子さんの『木もれ陽の街で』~こちらは昼メロで見たいような物語でした!!


戦争の記憶がまだ新しい、けれども人々の生活が活気を取り戻してきた昭和26年…荻窪から丸の内の商社に通う主人公は、少しやさぐれた画家と出逢い心が揺らいでいくのですが…みたいな(笑)近くに与謝野晶子が住んでいた家があるというのもポイントが高い( ̄ー ̄)


『わがこころ君を恋ふると高ゆくや 親もちひさし道もちひさし』


あなたへの熱い恋心のままに生きていくわ。親もモラルも捨てようとすれば捨てられます!!…って感じでしょうか?主人公の恋心の他にもいくつかの恋愛模様があり、それはやはり時代が生んだ悲劇みたいな一面もあって…「…ですわ」というお上品な言葉に父親が一家の大黒柱だった家庭の様子や、まだまだ親の都合での結婚話など、変わろうとする時代がまた物語を味わい深くしている気がします。私は好きですね~こういう本(^O^)


「荻窪=東京ラーメン」の私ですが、行ったことも住んだこともなくて~残念(--;)




rohengram799 at 01:11|PermalinkComments(12)

2010年05月29日

第102号:今日は「呉服屋さん」と「お肉屋さん」と「こんにゃく屋さん」と白桃忌に出掛けますσ(^_^;)?

今日は何の日を組み合わせたら、タイトルになりました~肉の日は毎月あるので、スーパーの特売日!!の感覚ですね! こんにゃくは種イモの植え付けが5月に行われるので、語呂合わせで~(もちろん「呉服の日」もです)


そういえば、幼い頃、こんにゃくイモを掘る手伝いをしました。社会科見学で、こんにゃく工場にもいったし…お肉はあまり好きではありませんが、こんにゃくは大好きですぅ♪ こんにゃくゼリーも美味しい(笑)



話をかえて~(((^_^;)「呉服」というのは語源的には「呉織」で作られた服という意味です。文字通り「呉織」は中国の呉の国から伝わった製法で作った織物…という意味になります。当初はハタオリの、綾模様のある絹織物を指していたようですが、後世には一般に絹織物で作った服を全て「呉服」と呼ぶようになったそうです。(綿や麻の和服は「太物」といいます) 現在着られているような形の着物は、そんなに歴史は古くなくてせいぜい江戸時代から。


白桃忌は、前も書きましたが、与謝野晶子の命日です。 63歳で天界へ……堺のお寺で法要があるみたいですが、「桜桃忌」とごっちゃの人もいるかもしれないですね!





rohengram799 at 14:40|PermalinkComments(0)
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