佐々木貴子

2022年05月30日

写月雲便りNo.19:薬缶飛行

アイスクリーム溶けゆく色の胸騒ぎ   佐々木貴子

 
昨日も暑うございました🌻 アイスよりかき氷の気温でしたね。今日は昨日より風があるのでちょっとはマシかなと。水分、塩分補給をこまめにしなくてはいけないですね。

昔コマーシャルで「お湯をかける少女」でヤカンを持って走る女の子がいましたが、こちらはヤカンが自主的に空を飛ぶ詩です。最後になんだか片思いの切なさのような、無償の愛のようなものを感じます。



未確認飛行物体    入沢康夫


薬缶だって、
空を飛ばないとはかぎらない。

水のいっぱい入った薬缶が
夜ごと、こっそり台所をぬけ出し、
町の上を、
畑の上を、また、つぎの町の上を
心もち身をかしげて、
一生けんめいに飛んで行く。

天の河の下、渡りの雁の列の下、
人工衛星の弧の下を、
息せき切って、飛んで、飛んで、
(でももちろん、そんなに速かないんだ)
そのあげく、
砂漠のまん中に一輪咲いた淋しい花、
大好きなその白い花に、
水をみんなやって戻って来る。



5月も明日で終わりですね。気温差が多い1ヶ月だったという印象しかない……なんだか気力も体力も上がったり下がったりな気分でした。本もあんまり読めなかったかなぁ。 こんな状況ですが、お付き合いいただきありがとうございました。しばし更新が滞るかもしれませんが、お気になさらず!! 

また来月の再開時にはどうぞよろしくお願いいたします🍧



rohengram799 at 08:30コメント(4) 
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