おはようございます🐤 

雨があがり、あたたかい朝になりました。


太宰治の『愛と美について』……ロマンスが好きな5人兄弟姉妹が退屈しのぎに話を作っていくのですが、まず最初の人物紹介からスゴい〜長男29歳、長女26歳、次男24歳、次女21歳、末弟18歳。特に長女が厨二病的で落語みたいでスキ😆(ふりがなは読みにくいのでカット)


………長女は、二十六歳。いまだ嫁がず、鉄道省に通勤している。フランス語が、かなりよくできた。脊丈が、五尺三寸あった。すごく、痩せている。弟妹たちに、馬、と呼ばれることがある。髪を短く切って、ロイド眼鏡をかけている。心が派手で、誰とでもすぐ友達になり、一生懸命に奉仕して、捨てられる。それが、趣味である。憂愁、寂寥の感を、ひそかに楽しむのである。けれどもいちど、同じ課に勤務している若い官吏に夢中になり、そうして、やはり捨てられたときには、そのときだけは、流石に、しんからげっそりして、間の悪さもあり、肺が悪くなったと嘘をついて、一週間も寝て、それから頸に繃帯を巻いて、やたらに咳をしながら、お医者に見せに行ったら、レントゲンで精細にしらべられ、稀に見る頑強の肺臓であるといって医者にほめられた。文学鑑賞は、本格的であった。実によく読む。洋の東西を問わない。ちから余って自分でも何やら、こっそり書いている。それは本箱の右の引き出しに隠して在る。逝去二年後に発表のこと、と書き認められた紙片が、その蓄積された作品の上に、きちんと載せられているのである。二年後が、十年後と書き改められたり、二カ月後と書き直されたり、ときには、百年後、となっていたりするのである。……


五尺三寸はだいたい160cmくらい。初めての太宰治がこの作品だったらだいぶイメージが違うかも? 青空文庫で読めます。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1578_44923.html



コチラはまた欲しくなる1冊です〜挿し絵もイイ✨
『芥川龍之介・菊池寛共訳 完全版 アリス物語』
https://presswalker.jp/press/7216


ではでは、皆さま、楽しい金曜日になりますように💐