松尾由美

2015年04月14日

桜雲便りNo.14:失恋レストラン

♪悲しけりゃここでお泣きよ 涙ふくハンカチもあるし 愛がこわした君の心を やさしく包む椅子もある……


『あずさ2号』に続いて昭和歌謡小説(笑)ではありませんが、松尾由美さんの『ハートブレイク・レストラン』を読んでいます。文庫の表紙のおばあちゃんの姿が可愛くて買ってしまった……!!


フリーライターの寺坂真以(まい)が仕事場代わりにしているファミリーレストラン。ちょっと駅からは遠くて車では近すぎる微妙な場所にあり、スタッフもどんより暗くはないけれど、何となく幸薄い感じ……店の常連ハルお婆ちゃんは、お客さんたちが話す「不思議な話」を聞くと(聞き耳をたてているとしか…)真以を呼び寄せて、たちどころに謎を解いてしまう!! そんな和服に真白な髪をお正月のくわいのような形に結っている、ラブリーなおばあちゃんの正体は……魔女ではなくユーレイだったのです(^o^;)


「ケーキと指輪の問題」「走る目覚まし時計の問題」ここまで読みました。「不作法なストラップの問題」「靴紐と15キロの問題」「ベレー帽と花瓶の問題」「ロボットと俳句の問題」の連作ミステリーで、後の方は恋愛柄みになるようですが、ほのぼの日常ミステリーという感じでしょうか? 『煙とサクランボ』もバーに出没するユーレイ紳士の話でしたが、松尾さんはユーレイが好きなのかしら?(´∇`)


「走る目覚まし時計」ですが、寝起きの悪い人っていくつも目覚まし時計を時間差でかけても無意識に止めてしまうし、手が届かないところに置くのはいいけれど、今度は音が小さくなって聞こえなくなる可能性も……で、目覚まし時計が勝手に動き回るようにしたらどうだろう?なんてお話。ルンバちゃんを連想してしまいました!!


私はケータイのアラーム機能を利用していますが、ダンナに音がウルサイ!と言われてからバイブレーションのみにしています。が、だんだん気がつかないことが多くなり……今は設定時刻前に目覚めるようになりました( ̄▽ ̄;)



懐メロの『失恋レストラン』の歌詞の最後、すっかり忘れていたのですが「みんな帰ったそのあとで 強がりいってたこの俺は ひとり失恋レストラン まだ恋したこともない」………ひとり失恋レストランにナゼかウケてしまった!! なんだ、ボウヤだったのかと(^ー^;A 背伸びしたいお年頃の少年のおせっかいなのかしら……ウンウン、おねーさん、オレも経験あるよ、辛いよね、でも大丈夫……みたいな、ちょっと大人ぶりたい感じ? マスターも年齢や容貌など想像したりすると、それはそれで楽しいかな( ̄▽ ̄;)



今日もまた雨の1日になりそうです。皆さま、足元にお気をつけてお出掛け下さいませ。






rohengram799 at 07:23コメント(8) 

2013年07月06日

うろこ雲便りNo.25:今日もやっぱり妄想家

関東地方に梅雨明け宣言が~そう聞いただけで暑さ倍増!昨晩のムシムシ感が日中も続くかと思うと…はぁ~ですね。昨日はショッピングセンターの駐車場に救急車が止まっていました。「七夕猛暑」なる言葉を見ましたが、七夕のイメージが悪くなる~(´д`)織姫さまがマツコみたいな巨漢になってしまったような…天の川が甘くない、汗だくのしょっぱい川だったら…ああっ、年一回のデートが台無しっ!!←スミマセン、暑いので許して下さい(笑)


さて、毎年この時期は「サラダ記念日」にあわせて企画された短歌くらべの記事がどーん!!と新聞紙面に載りますが、今年(2013年)はこの作品がNo.1に(^o^)v


『電話してサラダのレシピを母に聞く 本当は声を聴きたいだけだ』(東京・宮川健太郎)


作者が男性なのがまた…!!母上はひとりで暮らしているのかなぁ? 元気にしているか気になって理由をつけて電話しているのか、自分もひとり暮らしになって(例えば離婚)気分が落ち込んだ時に懐かしい声が聴きたくて電話しているのか……いろんな年代、立場でたくさんの物語が出来そうです(*^^*)


物語といえば、今読んでいる『花束に謎のリボン』(松尾由美)の主人公の彼氏が…妄想小説家っぽい(~o~) 主人公の桜井智花は名前にふさわしく花屋に勤めていますが、時々不思議なお客様がやってきます。渋い色合いの花束にまるでそぐわない派手なリボンを選ぶ男性(タイトルですね)《アマリリス》の歌の歌詞をたずねにきた男の子、チューベローズの花言葉を気にする男性など…。そんな小さな謎を一緒に暮らす小説家の彼氏に話すと、意外な推理を語り始めるのです。推理というより妄想ドラマなので、たまについていけないみたいな…またお互い言葉不足な感じもします。


物語の中に花の名前はもちろんたくさん出てきますが、井伏鱒二さんの『屋根の上のサワン』のあらすじもあり、読んだことのない私は「こういう話なのか~」とトクした気分になりました。そして例によりオソロシイ勘違いに気がつきました!!


まずタイトルですが…なぜか思い出す時の作品名は「サワン」でなく「スワン」で、頭に浮かぶのは白鳥ではなくペリカンかハシビロコウの姿。実際は雁なんですよね。そして「サガン」だと思っていました……『悲しみよ、こんにちは』状態(ToT)ちなみに「SAWAN」はタイ語で「天国」という意味らしいです。


今日も一冊の本からたくさんのことを学んだワタクシでした(笑)




rohengram799 at 19:00コメント(9) 
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