瀬々倉卓治

2017年11月29日

霜見雲便りNo.28:イイ○○の日

11月の語呂合わせには必ず「イイ」がつくような・・・今日は「イイ肉の日」になるのかしら・・・最近、愚痴っぽいワタクシは「イイ皮肉の日」になってしまいそうです。しかし、皮肉にイイもワルいもあるのだろーか?



1週間前は「いい夫婦の日」でしたが、新聞の読者投稿文芸欄で、これは(* ̄∇ ̄*)と思った川柳がありました。どちらも読売新聞・よみうり文芸(地域版)選者はお馴染み(笑)瀬々倉卓治さんです。



「ピノキオの鼻と見透かす妻の知恵」(市原市・角田寿雄さん・11/14)


「フルムーン生命線の消えぬ間に」(同作者・11/7)




フルムーン、あのコマーシャルはショーゲキ的できありました。旅行に出かける気力・体力の低下を感じるワタクシたち夫婦でありますが、ちょっとした非日常に身を投げ出したくなります。




「秋の霜今年驚くこと多し」(八王子市・斎賀 勇さん)


27日のよみうり俳壇で宇多喜代子さんが選んだ句のひとつですが、本当に驚くことばかり・・・結局、日馬富士は引退、北朝鮮はミサイルに木造船の漂着等々・・・残り1ヶ月、穏やかに過ごしたいものですね。




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2017年07月04日

蘭月雲便りNo.3:愛と死をみつめて

♪ まこ・・・ 甘えてばかりで ごめんネ みこは とっても倖わせなの


タイトルからこの歌を思い出した方もいるかしら・・・と思いつつ、今日の新聞に私のブログでは結構お馴染みの瀬々倉卓治さんが選んだ川柳を読んだので。「愛別離苦」という言葉が浮かんできます。


「愛と死を等価交換 雨十景」(大網白里市 滝沢ゆき子さん)




人生案内の相談内容も、生と死について考えてしまいました。自分は医学科に進学したかったのに塾に通わせてもらえなかった、実力不足もあるかもしれないが、塾にいくことができたら違っていたかも・・・特に将来の希望もないし、成績も悪くはない高校生の妹は夏期講習に通うというわせてもらっていてうらやましい、というような10代の女子大学生の悩みでした。回答は哲学者の鷲田清一さん。


「あなたは医師になりたかったのに、その道に進めなかった。でも医師は人のいのちを預かる仕事。どんないのちも選別せずに、いのちあるかぎり尊びつつあたる仕事です。このいのちとあのいのちのどちらが大事かと比較するなど、あってはならないことです。」そして「妹のようにきちんとした塾に通えていたら、自分も医師になれていたのに・・・・・・と妹を羨むより、自分はほんとうに医師をめざす心構えができていたのかどうか、胸に手を当てて自分に質(ただ)すことを先にしてください。」と締めくくりました。




同じく今日の新聞にコミックエッセイの広告があったのですが、『親が終活でしくじりまして』・・・なんだよ、このタイトル!って思いました。「終活」に「しくじり先生」と流行りになった言葉をつなげたのかもしれませんが、なんとも不快になるタイトルです。そもそも終活ってどうしても子どものためにしなくてはいけないものなのか?




台風の影響・被害はなかったでしょうか? どうぞお気をつけ下さいませ。




rohengram799 at 23:06|PermalinkComments(4)

2017年05月31日

起雲便りNo.25:握手

昨日の読売新聞の地域版・文芸投稿欄を読んで、気になった川柳があります。選者の瀬々倉卓治さんの評がまたイイのです~!



『握手の手から情報を握り取り』
(松戸市・中原政人さん)


評:握手して、男の握力は、男のマグマをさぐり、語らずの握手は、時として男の心臓を盗む。やたらに握手をする男と、やたらに指切りをする女と、滅多に握手をしない男と、滅多に指切りをしない女と、どれが本者かニセ者か、掌(てのひら)は罪状を語らず、白日はいつも病んでいる。



最初、「白日」を「白目」と読んでしまい、昨日は暑かったから営業のサラリーマンもグッタリして白目になるよね~病むよね~なんて思っていました(´д`|||)


以前、小指の役割は指切りすることで、その役目が小指は大好き、という詩を読んだことがあり、また左利きの女性が大切な人と握手をするときには左手を出そう、というような詩も読んだことがあります。どちらも『詩とメルヘン』に載っていました。きちんと記憶していないのが残念。イラストはよく覚えているのだけれど。実家に帰ったら見つかるかなぁ?


「左手 握手 詩」で検索してみたら、次の詩に出逢いました。 小熊秀雄さんの『右手と左手』という作品。なんかおもしろい! そして社会風刺的なものも感じました。(1936年くらいの作品らしい)




       右手
なんて見下げ果てた奴じゃ
貴様はきのう百貨店で
そっとカワウソの襟巻に
さわって見たな
貧乏人のくせに
成り上がり根性を出したりして

       左手
わしはさわるにはさわったが
だが、わしの意志じゃなかった

       右手
誰の意志だ、

       左手
脳の命令だった

       右手
実にお前はけしからんぞ、
おれはいつも尻を拭っているんだぞ、
お前は労働を避けたがる
何一つ真先に働いたためしがあるか、
わしはペンで力いっぱい書く役だ
お前は紙の一端を
かるく押さえるきりじゃないか
いつもぶらぶらしているじゃないか、
プチブル野郎、

       左手
いつも一緒に暮らしている仲で
今更悪態とは酷いぞ

       右手
御主人にカワウソの
毛皮でも買って貰って
お前の小市民根性を暖めて貰え

       右手と左手
摑み合って喧嘩を始める

       口
両手共喧嘩をやめい、
きこえんのか
時計が十二時を打った。飯だ

       左手
みろ、右手俺が今度は
重い茶碗を持って
貴様が軽い箸をもつ番じゃな

       右手
そりゃそうだな
働く者同志の喧嘩はやめよう

       右手と左手
それにしても
こいつの口にせっせと
兵糧を運ぶわけか
口から尻の世話まで
俺達働く者の手にかかるのを
口の野郎も尻の野郎も
脳の野郎も
すべての命令者共は
忘れるな




Wikipediaによりますと・・・小熊 秀雄(おぐま ひでお、1901年9月9日 - 1940年11月20日)は、日本の詩人、小説家、漫画原作者、画家である。筆名に、小熊 愁吉(おぐま しゅうきち)、黒珊瑚(くろさんご)、旭 太郎(あさひ たろう)などがある。・・・この方も若くして亡くなっていました。




今日で5月も終わりですね。今月もお付き合い、ありがとうございました。急に暑くなり身体がついていかないですね(;´Д`) 月末恒例の読書記録はまた後日あらためて・・・また来月もよろしくお願いいたします!




rohengram799 at 10:00|PermalinkComments(4)

2016年08月30日

乗雲便りNo.27:オレがルールブックだ!

昨日は夜9時過ぎの帰宅でしたが、小雨模様で、夜中から時々激しい風が……午後には晴れ間も見えるようです。これから台風が近づく地域の皆さまには気をつけていただきたいです。


『何様ですか?』を読み終わりました。いやぁ『暗黒女子』より後味が悪いかも……。大人だったらそういう心理作戦もあるよね、とか思えるけど学生だとなんか怖い……そしてちょっと中途半端な感じもしました。最後まで読んで思ったのは、あまりオススメしたい本ではない、ということかしら(´-ω-`)



『生から死わが愛犬に教えられ』(旭市・山田純子さん)


読売新聞の《よみうり文芸》で瀬々倉卓治さんが特選とした川柳です。「抱いた日も、繋いだ日も、分け合って食べた日も、犬の眼は人より深い空を映し、人より優しい巷(ちまた)をつくり、先に逝くのに、黙って私を見守ってくれた。抱き方で、犬の言葉を知り、語り方で、解り合えた皮膚がふたつ。地上で共に生きた日を、忘れていない。」………作品を読み、評を読み……ペットと暮らしたことのない私ですが、お鼻がツーンとなりました。再会出来るその時まで“地上で共に生きた日”を大切にして、毎日を大事に大事に過ごしていただきたいと思いました。



さてさて……漫画を読んでいたら「愛媛のうどんは甘い!」とありました。甘い味つけというと九州の醤油を連想するのですが「歓迎・親愛の情が強いほど料理の砂糖の味付けが濃くなる」とか愛媛の食生活についての記事にあったりして、イヤイヤ、その思いやりは寿命が縮まないか~?と(^。^;) 「松山市内には鍋焼きうどん店が100軒以上ある」というのも驚きでした。


江戸時代の伊予八藩が一つになった愛媛県では、地域によってずいぶん気風が違うらしく「伊予の三気質(かたぎ)」という言葉にそれが表れているそうです。お金が余った時、東予の人は事業を起こし、中予の人はのんびり貯金し、南予の人は酒を買ってくる……愛媛県人でなくてもアナタはどのタイプ?(笑) また「よも」という方言があり「文句を言う」とか「なまけ者」という意味らしい。地域によって微妙にニュアンスが違うらしいですが「よもよも言うな!」(文句言うな)と言われても、知らないと「何言ってんの~?」と笑ってしまって怒られそう( ̄▽ ̄;)


愛媛の人ってのんびりしているイメージがありましたが「伊予の早曲がり」という言葉があるように、せっかちなんだとか。「自動車の運転において、右折車が対向の直進車よりも先に右折すること」でYouTubeに映像もあるようです。私は運転免許がないし、常識もイマイチないので(-o-;)わからないのですが、これは違反行為……? 結構、ローカルルールってあるみたいで「山梨ルール」もありました……“対向車の有無にかかわらず、減速なしで右折をする”……事故るだろ(;・ω・)また“片側一車線の道路で、対向車線に入って追い越しをおこなうこともあるようです”ってありました。

http://trucktorack.blog.fc2.com/blog-entry-454.html


それぞれ地域の道路、交通事情もあるのでしょうが、「ドライバーがルールブックだ!」は事故に繋がるのでやめてほしいです。夏休みに免許取得した若者も多いでしょうが、安全第一!でお願いしたいです。






rohengram799 at 09:40|PermalinkComments(12)

2016年04月12日

暮雲便りNo.12:ピーマンな世界

昨日は気温が下がり、雪になったところもありましたね。農家や漁業など天候と密接な係わりがあり影響を受けるお仕事の方々は大変でしょう。今夏は猛暑の予報も出ているようですし……。新聞で秀逸に選ばれた川柳がありました。


『父祖の地の土となるまで一農夫』(柏市 宮本次雄さん)


「耕せば土から祖父の声。稔れば土から祖母の声。蒔く、実る、刈る、植える、育てる、穫る。足跡も汗も、一徹につなぐから、生きる。そのことを、親から子に語り、そのことを、日ごと背中で見せ、だから、土は愛しく、血をつむぐ。生涯一農夫。」選者の瀬々倉卓治さんの評です。JAのポスターに使いたくなるような川柳と評だと思いました。



昔、むかし「話(アタマ?)がピーマン」なんて言葉が流行りましたが、ドイツではこんな金髪ジョークが流行ったらしいです。


「金髪美女の耳に懐中電灯を当てると中がカラッポなので目が光る」

「金髪女性の目をのぞきこむと脳ミソがないので頭蓋骨の裏側が見える」


ドイツ人は金髪女性がキライなんでしょうか(;´д`) 『「小顔」ってニホンではホメ言葉なんだ!? ドイツ人が驚く日本の「日常」』(流水りんこ / サンドラ・ヘフェリン)というコミックエッセイみたいなのに描いてあったのですが、外国の方からみたら(´・ω・`)?な出来事ってたくさんあるんでしょうね。こちらのブログはスゥエーデンの方が4コママンガを描いたりしています。

北欧女子オーサ+オフィシャルブログ「北欧女子が見つけた日本の不思議」Powered+by+Ameba
http://ameblo.jp/hokuoujoshi/


ピーマンは臭いがキライ!苦い!と嫌われ野菜のピーマンでありますが(私は食べられます。むしろ好き!)『現代農業』最新号を立ち読みしてきたら、いろんなわき芽の話があり、市場にはなかなか出回らないけど美味しいよ(´∇`)みたいな記事が……!

10月中頃、ピーマンの株全体の日当たりをよくするため「わき芽」を取り除く「芽かぎ(芽かき)」という作業があり、そこで大量にとれるようです。写真を見ると、ほうれん草が糸三つ葉の長さになったみたいな感じ? 茎はヒョロヒョロしていました。地元野菜直送便みたいなのに入っている可能性が高いみたいですね。あとはピーマン農家とお知り合いになるか(笑)

皆さまの食卓にピーマンはどのくらいの頻度で登場するのかしら? ひとりでもみんなとでも家族とでも、どうぞ楽しい食卓を♪





rohengram799 at 17:27|PermalinkComments(10)
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