玉崎千鶴子
2017年03月11日
春光雲便りNo.9:ととのえる
東野圭吾の『夢幻花』が重版、重版で売れているらしい。新聞にはカバーを新しくして発売!とかあったけれど、そんなにおもしろいだろーか? 私にはどちらかというと、ハズレだったので、世間一般の感覚からズレているのかと、ちょっとばかり気になる(◎-◎;)
『めつむれば生死曼陀羅春の海』
東日本大震災から6年。新聞やテレビではここぞとばかりに特集を組んできますが、一度にうわぁ~!!と紙面や画面にあふれるので、かえって目をそらしたくなってしまいます。
春の海の句は玉崎千鶴子さんという方の遺俳集にありました。
『釈迦牟尼の掌の上にいて春の夢』(辞世句/玉崎千鶴子/1920.11.22―1997.3.9)
震災前に亡くなられていますが、東日本大震災関連の話を見聞きするときには、いつも思い出します。
東北在住で『とりぱん』という4コマ漫画を描いている、とりのなん子さんが、今週発売の掲載誌欄外に書かれていたコメントで、今日の記事は締めくくりたいと思いますm(__)m
また3・11がやってまいります。もう6年、まだ6年とも思います。あれからさらにあちこちで災害が起きました。そして昨今、極論を大声で押し通す人々が増えているようです。何か形の見えない危機感が、そのような風潮を生むのでしょう。しかしその不安は、なくなることはないのです。人種差別だのエセ科学だの、不安に具体的な形を与えてはいけません。明日また地が割れて海があふれるとしても、今日の日常をきちんと整えましょう。それが私たちの戻る場所になるからです。彼方の楽園ではなく、今のここに。
『めつむれば生死曼陀羅春の海』
東日本大震災から6年。新聞やテレビではここぞとばかりに特集を組んできますが、一度にうわぁ~!!と紙面や画面にあふれるので、かえって目をそらしたくなってしまいます。
春の海の句は玉崎千鶴子さんという方の遺俳集にありました。
『釈迦牟尼の掌の上にいて春の夢』(辞世句/玉崎千鶴子/1920.11.22―1997.3.9)
震災前に亡くなられていますが、東日本大震災関連の話を見聞きするときには、いつも思い出します。
東北在住で『とりぱん』という4コマ漫画を描いている、とりのなん子さんが、今週発売の掲載誌欄外に書かれていたコメントで、今日の記事は締めくくりたいと思いますm(__)m
また3・11がやってまいります。もう6年、まだ6年とも思います。あれからさらにあちこちで災害が起きました。そして昨今、極論を大声で押し通す人々が増えているようです。何か形の見えない危機感が、そのような風潮を生むのでしょう。しかしその不安は、なくなることはないのです。人種差別だのエセ科学だの、不安に具体的な形を与えてはいけません。明日また地が割れて海があふれるとしても、今日の日常をきちんと整えましょう。それが私たちの戻る場所になるからです。彼方の楽園ではなく、今のここに。
2012年04月24日
ひつじ雲便り609:めつむれば生死曼陀羅春の海
今日はまた初夏の陽気ですね。木々の緑がまぶしいです。
最近、古本屋で俳句集を手にとるようになりました。タイトルが綺麗なので気になって手にとるのですが…だいたい亡くなられた方の遺俳集で、女性の方が多い(;_;) この間は『夢明かり』という玉崎千鶴子さんの本を買いました。
『秘めごとのふえもてあそぶ桜貝』
『こころの翳かくす男の汗匂ふ』
など石川さゆりさんの《天城越え》を連想するような、女の情念をうたったものも多くて……ひとつひとつの言葉に込められた想いがひとを引き寄せるのかなぁ、なんて思いました。そう言えば「天城越え」って「天の城を越え」ると書きますね。ものすごい覚悟をした上での不倫(ですよね!?)ってことかぁ…なぜかしみじみ(~o~)
闘病中の作品もありますが、中には『夏夕べ父とぱつたりポルノ館』なんて句もあって、思わず笑ってしまったり…。ああ、この人は確かに生きていたんだなぁ…と一つ一つ読みながら思いました。作者が現世を去っても作品は生き続け、読む人の心を静かに時に激しく揺さぶるのですね。
私も誕生日がきたら、一句用意しておこうかなぁ…いやいや、その前にこのブログはどうなるのかしら?出来れば私が去った後も誰かに寄り添えるように…との思いを込めて書いた記事もあるので、このまま野放しにしておいて欲しいかも(~_~;)
『釈迦牟尼の掌の上にいて春の夢』(辞世句/玉崎千鶴子/1920.11.22―1997.3.9)
最近、古本屋で俳句集を手にとるようになりました。タイトルが綺麗なので気になって手にとるのですが…だいたい亡くなられた方の遺俳集で、女性の方が多い(;_;) この間は『夢明かり』という玉崎千鶴子さんの本を買いました。
『秘めごとのふえもてあそぶ桜貝』
『こころの翳かくす男の汗匂ふ』
など石川さゆりさんの《天城越え》を連想するような、女の情念をうたったものも多くて……ひとつひとつの言葉に込められた想いがひとを引き寄せるのかなぁ、なんて思いました。そう言えば「天城越え」って「天の城を越え」ると書きますね。ものすごい覚悟をした上での不倫(ですよね!?)ってことかぁ…なぜかしみじみ(~o~)
闘病中の作品もありますが、中には『夏夕べ父とぱつたりポルノ館』なんて句もあって、思わず笑ってしまったり…。ああ、この人は確かに生きていたんだなぁ…と一つ一つ読みながら思いました。作者が現世を去っても作品は生き続け、読む人の心を静かに時に激しく揺さぶるのですね。
私も誕生日がきたら、一句用意しておこうかなぁ…いやいや、その前にこのブログはどうなるのかしら?出来れば私が去った後も誰かに寄り添えるように…との思いを込めて書いた記事もあるので、このまま野放しにしておいて欲しいかも(~_~;)
『釈迦牟尼の掌の上にいて春の夢』(辞世句/玉崎千鶴子/1920.11.22―1997.3.9)