立原道造

2017年12月09日

暮歳雲便りNo.9:夢見たものは・・・

12月に入ってからまた1日1日が過ぎるのが早い~まだ年末年始のシフトが出来ていないので(24日のクリスマスイブは休みになっていた)なんだか落ち着きませんわ。大晦日&元旦、出勤かも・・・イヤだイヤだ(((-д-´。)(。`-д-)))



『あやかし寝具店』というラノベに「人間の夢に記憶が再現されるのは、その出来事が起きた日とそれから七日間が最も可能性が高いのさ。夢のタイムラグ効果とも言われている現象だ。記憶はまず脳内の海馬で処理され、これが当日の夢になる。そしてその後、脳の新皮質で再処理される。これが七日目の夢だ」(p135)とありました。このラノベはオススメはしませんが(表紙通りの、心理学をかじった学者が勢いとシュミで書き上げたみたいな話)興味がありましたらどうぞ。

http://skyhigh.media-soft.jp/?pid=120673868




立原道造の『夢見たものは・・・』・・・おやぢなエロい妄想のカケラもない、高原の爽やかさを感じる詩であります。




夢見たものは ひとつの幸福
ねがつたものは ひとつの愛
山なみのあちらにも しづかな村がある 
明るい日曜日の 青い空がある


日傘をさした 田舎の娘らが 
着かざつて 唄をうたつてゐる
大きなまるい輪をかいて
田舎の娘らが 踊りををどつてゐる


告げて うたつてゐるのは 
青い翼の一羽の 小鳥
低い枝で うたつてゐる


夢見たものは ひとつの愛
ねがつたものは ひとつの幸福
それらはすべてここに ある と




西浦和・別所沼公園「ヒアシンスハウス」というのがあるそうです。コレは建築家でもあった立原道造の別荘。実際は23歳の若さでこの世を去ったため、このヒアシンスハウス(風信子荘)と名付けられた別荘は構想のままで終わっていたのですが、彼や彼の作品を愛する地元の建築家や文芸家などの呼びかけにより引継がれ、2004年ついに完成したそうです。


【ヒヤシンスハウスの会 公式HP】
http://haus-hyazinth.org/page01-haushyazinth.htm


ヒヤシンスは江戸時代には夜香蘭(ヤコウラン)、錦百合(ニシキユリ)と呼ばれてたらしいです。明治の頃からヒヤシンスと呼ばれ、風信子の当て字話を使っているのは、香りが風によって運ばれる、風信(風の便り)をイメージしたようです。




皆さま、いつでもよい夢をご覧下さいませ(´ω` )zzZ





rohengram799 at 11:33|PermalinkComments(4)

2017年05月07日

起雲便りNo.7:糸引き

「こどもの日」がくると必ず出生率とかの話が新聞に載りますが、今日の新聞では「台湾で不妊治療」「卵子提供受け110人誕生」とあり・・・少し前には人工子宮の話もあったし、なんというか、いろいろ複雑な気分です。主要国で第三者の卵子や精子提供に関する生殖医療の法整備が進んでいないのは日本だけだそうです。



「糸引き娘」という言葉があって、なんだろう、若いけれどお見合い斡旋業をしている人のことかしら、なんて思いますいたら・・・糸引き娘(いとひきむすめ)は「徳島県板野郡堀江村(現・鳴門市)に伝わる妖怪」と書いてあるじゃないですか!Σ( ̄□ ̄;)

その名の通り、路傍で糸引き車で糸をひいている美しい女性の姿で現れて、通りかかった人がその美しさに見とれていると、たちまち白髪の老婆に姿を変え、ガバッ!と食べるのか((((;゜Д゜)))とガクブルしていたら「大声で笑い出して相手を驚かせる」という・・・なんだ、イタズラ婆さんなのか(笑)



5月も1週間が過ぎました。GW明けの仕事は皆さん、大変でしょうなぁ・・・私は曜日も祝日も関係ないシフトなのですが、昼間は本当に暑くてゼェセェしてしまいます~かといって、ジメジメした梅雨が早く来るのもイヤ(((-д-´。)(。`-д-)))です!



若くして亡くなった詩人の立原道造が友人にあてた手紙の一文を紹介していた記事を読みました。


【ながいことなんのおとづれもなくもう五月になつてしまふ。風が僕の膚に吹くときに、それは何とこころよいこと! プラターヌも芽がのび、ポプラの緑も濃くなつた。あたらしい紺の背広のことなど夢みながら、毎日毎日はたらいている。外光の強くなつた硝子張りのアトリエでーー。】


なんてさわやかなの~! こんな手紙を書いたことももらった記憶もありませんわ。プラターヌってプラタナスのことですよね、きっと。 おニュー(死語だな)の背広を夢見て働く・・・私も1番何かしら美しく楽しい夢を見て働きたいと思います。同じ1日ならイライラするよりフフッ!と笑える方がずっといいですもんね(*´ー`*)




rohengram799 at 22:08|PermalinkComments(7)

2012年09月16日

あかね雲便りNo.151:戦士の休息

秋らしいような秋らしくないような~突然の雷雨にビックリしました!!まだ季節がせめぎあっている感じですね。運動会が一段落すると、次に来るのは文化祭!文化祭と言えば合唱コンクール!!という単純発想なワタクシですが、昭和61年のNHK合唱コンクール中学生の部の課題曲は『麦藁帽子』…立原道造さんの詩を合唱曲にしたそうですね。



『麦藁帽子』


八月の金と緑の微風のなかで
眼に沁みる爽やかな麦藁帽子は
黄いろな 淡い 花々のやうだ
甘いにほひと光とに満ちて
それらの花が 咲きそろふとき
蝶よりも 小鳥らよりも
もつと優しい愛の心が挨拶する



『愛』って結構アイドルがファンに対して「愛をありがとう」とか言いますが、妙に安っぽく感じるのは私だけでしょうか? 昨日は夜中まで『北斗の拳』にどっぷりつかっていた私(最終回まで読んでいなかったので「うぉ!?」と内心叫びまくりでありました)あんなに凄惨なのに、いつまでも読んだ人の心に残るのは、物語の根底にはいつも「愛」があるからなのだとしみじみ思いましたの…そして、頭の中では映画『野性の証明』のテーマ曲が流れたりなんかして…(T-T)


薬師丸ひろ子ちゃんの主演映画で『探偵物語』、ひろ子ちゃんの父親の不倫相手の家政婦が(岸田今日子さんだったはず)「お父様を愛していらっしゃったんですか?」と聞かれ「愛だなんて・・・・・・言うと減りますから・・・」と答えた場面が、背伸びして松田優作とした長~いキスシーンより印象に残っています。


ニュースで「愛国心からの行動」という表現で、日本や日本人に対する暴力行為が流れていますね。「世界平和」を願いながら「愛国心」を口にし他国に暴力をふるう…そんな人間にはなりたくないと思います。


お掃除おばちゃんの休息(休憩時間)は終わってしまいました~皆さま、楽しい日曜日を!!





rohengram799 at 15:35|PermalinkComments(6)
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