緑の日々

2019年05月04日

景明雲便りNo.2:みどりの日々

今日は「みどりの日」ですね。オフコースの「緑の日々」が脳内に流れる四捨五入すると還暦なワタクシヾ(@゜▽゜@)ノ



【緑の日々】

https://sp.uta-net.com/movie/4358/



記念日にショートショートでも「みどりの日」に因んだ作品がupされていました。みどりちゃんは同級生にいましたが、スレンダーな女の子でしたわ。


https://twitter.com/shin_juuuuuuuku/status/1123139193192861697?s=19





読売新聞朝刊の編集手帳で知った室生犀星の四行詩『五月』。 名前の由来を調べましょう、というのが小学校の国語の教科書に載っていて、その時に緑の美しい時期に生まれたから「みどり」と名付けられたという話があったのですが、もしかしたらこの詩のように誰かを救う光になるようにとの思いも込めての命名だったのかも、と思いました。



生き生きとした緑の葉たち、空の青にまぶしく輝いていますね。皆さまの毎日もキラリ✨でありますように。






五月



悲しめるもののために

みどりかがやく

苦しみ生きむとするもののために

ああ みどりは輝く



室生犀星



rohengram799 at 11:13コメント(6) 

2015年05月22日

碧雲便りNo.22:緑の日々~君のいた日々

新聞コラムでミステリーの女王アガサ・クリスティが結婚していたことに驚いたワタクシ……ナゼかずっと彼女は独身だと思っていました(^o^;) ダンナ様は考古学者というのもまたビックリ!! バリバリのビジネスマンとか想像していました。彼女の本をきちんと読んだことがないから想像力が貧困なのかしら……。


「女性にとって最良の夫は考古学者に決まっています。妻が年を取るほど、夫が興味を持ってくれるでしょうから」という名言も紹介されていました。古美術商だったら「古くて美しいもの」が好きで大変だわ~なんてまた違うことを考えてしまいました。



この前、マンガ家の近藤ようこさんの描かれた表紙にひかれ、藤野千夜さんの『君のいた日々』を買って読みました。妻を亡くした夫と夫を亡くした妻、ふたりが出逢ってまた新しい人生を…ではなくて、登場人物は変わらない……そう、「妻を」「夫を」失ったそれぞれの世界の物語なのです。昨年薬師丸ひろ子さんが奥さん役で『ハルナガニ』というタイトルで舞台になっていました。



主人公は、1975年、中学2年生のときに同級生だった春生と久里子。在学中は、当時の大ヒット映画「タワーリング・インフェルノ」について一度だけ言葉を交わしたことがある程度の仲。ちなみに私はこの時小5ですが、この映画は記憶にあります…スゴい怖い!と思っていました。ノストラダムスの大予言やUFOもブームだったし。


さてさて、社会人になってから再会して結婚したふたり。ひとり息子の亜土夢と家族3人、しあわせに暮らしてきましたが、その結婚生活は18年11ヶ月で終わりを告げます。夫婦の片方が病気で先立ったために……。50歳を前に経験した配偶者の死。最初は妻をガンで亡くした春生視点で、次はちょっとしたことで意地悪な気分になり朝の見送りをしなかった、その日に夫を失ってしまった久里子視点にうつり、交互に話が進みます。


春生は、妻の葬儀の後に部屋の蛍光管を交換しますが、それがまたすぐにちらつきはじめたのを見て妻のメッセージだと思います。高校1年生の息子に、照明器具ごと買いかえろと言われても踏み切ることが出来ない。涙もろくなった春生は、息子に「泣きおやじ」とあだ名をつけられている。 久里子は、夫の死後、ときどき床が鳴るのを「みしみしさん」と名づけ、なにかにつけ「春さん」を思い出し、息子に「きもい」と言われている。そんな息子だけれどどちらの物語でも母(父)の死を悲しみ、耐えている姿がうかがえます。


一周忌の法要から物語はスタートして、時間薬というのでしょうか、悲しんでいるばかりではなく、勤務先の美人OLに誘われて浅草の人気天ぷら屋の行列に並んだり、姉にもらったルンバ(のようなお掃除ロボット)を使ったり……老舗の鰻屋で義理の姉と会食したり人形焼きを買ったり、パートを始めたり……と、日々はなんでもなく過ぎていきます。


お互いの回想シーンに夫婦間共通の話題が出てくることもあります。たとえば27歳の久里子に「ね、加部君。今から駅弁食べに行こうよ」と“まるでカンチを誘う赤名リカのような奔放な口ぶりで誘われ”て、春生が新宿・京王百貨店の駅弁大会に出かけたときの話など。またユーミンの歌とか歌詞とか、あった、あったよね!!と共感出来てうなずいてしまう。いつか自分がその立場になった時に、そういう小さな記憶の積み重ね、夫婦の歴史を思い出すのかなぁ……ダンナも私がいなくなったら思い出してくれるのかなぁ……と思ったり。きっと「天丼の海老をひとつわけてあげた」とか「ラーメンを食べに連れていった」とか「コンビニでいつもプリンのおみやげを買ってやった」とか食べ物がらみのことばかりなんだろうけど( ̄▽ ̄;)



「ねぇ、久里子。もう二度と会えない人がいるって、きっと一生かけて覚えて行くんだろうね。人間って、そのために生きているんじゃないかな」と仏壇に話しかける春生の言葉にとてもせつなくなりましたが、読み進めて最後はとても前向きというかほんのりあたたかい気持ちになれました。



久里子が共通の友人に「なんでこんなにさびしいのかなぁ」と言うと「それはさぁ、幸せだったからじゃないの?」と。そして「そうか。そうだね」って……この場面はとても好きです。義理のお姉さんが反省とか後悔とか多いという彼女に「思い出すなら、せめて楽しかったことにしなさいよ。自分がすごく、春生によくしてあげられたこととか。あるでしょ、そういうのも」という場面とかも、まわりの人たちのさりげない思いやりと現実的なアドバイスに「はい」とこちらも返事をしたりして……。



♪確かに今 振り返れば 数え切れない哀しい日々 でもあの時あの夜あの頃 ふたりはいつもそこに居た……


この話を読んで、結婚に憧れがいっぱいだった頃(笑)よく聴いていたオフコースの『緑の日々』を思い出しました。


♪君となら生きてゆける 君の為に僕が生きてゆく……



『君のいた日々』はこれから自分が生きていく日々につながる………頑張ろっと(*^-^*) 皆さまもキラキラが生い茂るした緑の日々をお過ごし下さいませ。






rohengram799 at 11:37コメント(14) 

2014年05月31日

浮き雲便りNo.23:緑の日々~5月の本棚

晴れているのは嬉しいけれど、とにかくアツい(;´д`)ゞ!


さてさて、恒例の『今月の本棚』ですが、調子があまりでなくて読んだ本の冊数も少ない……でも気持ちとしては、アンソロジーや短編集が多かったので、作品数はかなりの数になり、バラエティに富んでいた気がする( ̄▽ ̄;)


今月最後の一冊は『森崎書店の日々』、神田神保町の古本屋街の雰囲気がたまらない~! 作品の中では「すぼうる」になっているけれど「さぼうる」のことなんだろうなぁ、と行ったことはない老舗の喫茶店のことを考えたり…。神保町のステキなお店はこちらを…閉店したところもあり残念( ´△`)


http://www.navi-bura.com/special/0811cafe_list.php



この本の前に読んだ『人生オークション』他に『あめよび』という作品もあったのですが、メガネ屋さんに勤めている女性が主人公で、検眼の様子とか「そうそう、そうなのよ~!」(笑) そして付き合っていた人は「ハガキ職人」!! 懐かしい言葉だわぁ…熱心にラジオを聞いていた訳ではないけれど、この言葉は知っています。今は「メール職人」とかいうみたいですね。内容もただの恋愛物ではなく、社会問題も絡んでいて……結婚相手にだけ教える三文字の諱(いみな)がどういう意味を持つのか……本文中にいくつもの伏線があったのに、解説を読むまで気がつかなかったバカはワタクシσ(´・д・`)



『続・森崎書店の日々』も買ってあるし、積ん読本もたくさんあるし……今月はタイトル通り「読書三昧の緑の日々」にしたかったのに出来なかったので、来月は「鎌倉にあじさいを見に行く電車の中で読書」とかしてみたいです~来月もよろしくお願いいたします(^◇^)




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rohengram799 at 15:40コメント(8) 
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