薄田泣菫
2017年07月30日
蘭月雲便りNo.15:まいる
今日は『日本文学(墓)全集 時どきスイーツ』というコミックエッセイを読みました。「墓マイラー」という言葉もだいぶ定着したみたいですが、コレにおやつタイムがプラスされた感じ。発行が2015年なので金額も変わっているだろうし、お店自体ない可能性も否定出来ないような・・・都会はすぐ移転・閉店しますからね(; ̄ー ̄A
本に出てくるのは太宰治・夏目漱石・芥川龍之介・
樋口一葉・江戸川乱歩・十辺舎一九・小泉八雲・志賀直哉・川端康成・滝沢馬琴・井伏鱒二・谷崎潤一郎・林芙美子・池波正太郎の14人。場所はほとんど都内でお墓のデザイン持ち上げるさまざま。またそれぞれの作家のエピソードがおもしろくて(ほとんど知らなかった)作家の自画像とかもラブリーでした。
夏石漱石は猫より犬が好きだったらみたいで、猫が冬場、布団に入ってきたら追い出していたらしい。『文鳥』という短編を検索している青空文庫で読んだのだけれど、センセー、ちゃんと責任と愛情を持って育てましょうよ・・・(ノ´Д`)ノと思ってしまった。
猫の話だと薄田泣菫という人の随筆(?)のひとつに『黒猫』というのがあって、これがまた酷い話でありました。現代風に語ると、子猫をひいてしまった男が近くにいたおばさんに「お宅の猫?」ときいたら違うという。違うけれどあなたは猫に悪いことをしたのだから謝れという。男は何で俺が・・・と言い争いになり、瀕死の猫は亡くなってしまう。その後はお互いに埋葬を押しつけあうことに。おばさんはその様子を見ていた子どもたちにお金をやるから片付けて、と言う・・・ここでも揉めて結局猫をひいたお友達が引き取ることに。しかし、コイツは途中で川に猫を捨てた・・・男もおばさんも呪われてしまえ(`Δ´)と思いました。
筑津区にあるから『ツクツク図書館』という本も読んだのですが、読みやすかったです。つまらない本しかない図書館で、いるのは館長の他、わずかな、でも変わったクセのある職員、関係者のみ。館内にはいろんな部屋があり、その部屋数だけ話があります。「栞の部屋」にも猫が出てくるのだけれど、ページをめくる仕草の描写がかわいいのです(≧▽≦)
「猫は前肢をぺろぺろとなめる。そして本に向かって、ぺたん、と下ろす。それから足をそおっと持ち上げる。紙もいっしょになってあがってくる。ある高さまで来たら、勢いよく横にふる。」そうすると新しいページになる。「一回でめくれたときは、とてもうれしい。」(p70)
あと「子ともにはまだ早い部屋」もあるし「冒険を企てる小説の部屋」も。
少女は、いつしか少女から「女」へと変わる。少女が「女」になる日、それは生まれて初めて、うその外泊を告げるときである。(p171)
誰がウソをついたのかは、読んでのおたのしみ・・・ということで(笑) 解説は吉野篤弘さん。メルヘンチックなところもあるこの本にピッタリだと思いました(о´∀`о)
本に出てくるのは太宰治・夏目漱石・芥川龍之介・
樋口一葉・江戸川乱歩・十辺舎一九・小泉八雲・志賀直哉・川端康成・滝沢馬琴・井伏鱒二・谷崎潤一郎・林芙美子・池波正太郎の14人。場所はほとんど都内でお墓のデザイン持ち上げるさまざま。またそれぞれの作家のエピソードがおもしろくて(ほとんど知らなかった)作家の自画像とかもラブリーでした。
夏石漱石は猫より犬が好きだったらみたいで、猫が冬場、布団に入ってきたら追い出していたらしい。『文鳥』という短編を検索している青空文庫で読んだのだけれど、センセー、ちゃんと責任と愛情を持って育てましょうよ・・・(ノ´Д`)ノと思ってしまった。
猫の話だと薄田泣菫という人の随筆(?)のひとつに『黒猫』というのがあって、これがまた酷い話でありました。現代風に語ると、子猫をひいてしまった男が近くにいたおばさんに「お宅の猫?」ときいたら違うという。違うけれどあなたは猫に悪いことをしたのだから謝れという。男は何で俺が・・・と言い争いになり、瀕死の猫は亡くなってしまう。その後はお互いに埋葬を押しつけあうことに。おばさんはその様子を見ていた子どもたちにお金をやるから片付けて、と言う・・・ここでも揉めて結局猫をひいたお友達が引き取ることに。しかし、コイツは途中で川に猫を捨てた・・・男もおばさんも呪われてしまえ(`Δ´)と思いました。
筑津区にあるから『ツクツク図書館』という本も読んだのですが、読みやすかったです。つまらない本しかない図書館で、いるのは館長の他、わずかな、でも変わったクセのある職員、関係者のみ。館内にはいろんな部屋があり、その部屋数だけ話があります。「栞の部屋」にも猫が出てくるのだけれど、ページをめくる仕草の描写がかわいいのです(≧▽≦)
「猫は前肢をぺろぺろとなめる。そして本に向かって、ぺたん、と下ろす。それから足をそおっと持ち上げる。紙もいっしょになってあがってくる。ある高さまで来たら、勢いよく横にふる。」そうすると新しいページになる。「一回でめくれたときは、とてもうれしい。」(p70)
あと「子ともにはまだ早い部屋」もあるし「冒険を企てる小説の部屋」も。
少女は、いつしか少女から「女」へと変わる。少女が「女」になる日、それは生まれて初めて、うその外泊を告げるときである。(p171)
誰がウソをついたのかは、読んでのおたのしみ・・・ということで(笑) 解説は吉野篤弘さん。メルヘンチックなところもあるこの本にピッタリだと思いました(о´∀`о)