藤野千夜
2024年06月03日
姫楮雲便りNo.2:昭和49年
こんにちは。
昨日は急に荒れた天気になり、プチッ!と一瞬だけ停電?になったりしましたが、今朝は緊急地震速報が……あれ、揺れないじゃん……と思っていたら石川でまた大きく揺れたのですね。元日の出来事を思い出した方も多かったはず。状況などまだ詳しくはわかりませんが、被害がありませんように。
🌱
私はスマホでも写真を撮ったりしないし撮られるのも嫌いなのですが、見るのは好きです。noteで写真に関する記事を読むのも好き〜車の運転が上手い人は写真も上手いらしいです。 車の免許もないわ、ワタクシ😂
皆さまはどうですか?
https://note.com/hatanohiroshi/n/n1f169f6196cd
🌱
昨晩、こちらの本を読み終わりました。
【時穴みみか 藤野千夜】
https://bookwalker.jp/series/461905/
平成生まれの小6の女の子・大森美々加は猫を追いかけて行ったら、昭和49年にタイムスリップして小4の小岩井さらになってしまった……!?
さらは昭和39年の3月生まれ、私は4月生まれなので当時のことを懐かしく思い出しながら読みました〜ウチもトイレが水洗になったのは増改築したとかだったなぁ、とか。
あの頃に戻りたい、なんて時期は私にはないので、もし今昭和に戻されたら困る! 勉強内容だって記憶にないし😱😱😱
作者が宝塚ファンらしく、美々加もヅカファン✨
昭和にもどったので月組の初演ベルばらを観劇するという、なんとも羨ましい体験をします🌹
もちろん漫画も読んでいるのですが、面白いなと思ったのはアンドレ氏がキライというところ! オスカルさまが好きならアンドレ氏も好きなんじゃないの?と思うのだけれど、違うのか〜。
オスカルさま、ではなくオスカル様、なのがちょっと気にはなるけれど、観劇中の彼女の感想に
華やかな宮廷でのやり取りから、やがてパリに革命の火が上がる激動の展開にわくわくする。
幼なじみ、アンドレの思いに応えるオスカルには、美々加は完全に目をふさぎたい気持ちになった。目の端にはきっと、小さく涙がにじんでいただろう。
アンドレ嫌い。
許さない、とさえ思ったものだったが、その彼も銃火を浴びて倒れ、いよいよオスカルが市民のためにと、剣を手に、隊列を組んでバスティーユへ向かう場面の、胸が苦しいのに不思議なほど高揚する感覚は、これまで味わったことがないものだった。
(P209〜210)
そしてここでは一応父親かもしれないが、美々加には他人のオジサンが「アメリカデー」と言って家族に抱きついてキャーキャーしている場面。この世界での母親、弟、姉がハグされた後に残るのは自分😱😱😱
それは困る。
それはない。
しつこいアンドレに狙われたオスカルくらいのピンチ。
びびりの美々加は、早くも「いやーっ」と叫んで食卓を離れ、急いで居間を飛び出したのだけれど(以下 略)
(P236)
またイタズラ好きの弟まさおがゴムで出来た虫のおもちゃを玄関に置いたりした時…
美々加は心の中で今日のオススメ名台詞、オスカルを愛するアンドレが恋敵のジェローデルに侮辱されたと感じ、カップの中身をぶちまけてやり返したときの言葉、
「そのショコラが熱くなかったのをさいわいに思え!!」
を思い浮かべながら、素早く階段をのばる。大好きなお姉ちゃんと一緒に使う部屋に入り、勉強机に読みかけで置いてあったマーガレット・コミックスにふと視線をやると、見慣れたはずのそのカバー画、マリー・アントワネットの両目の上にもまた毛虫とハエが置かれていて、
「嫌っ」
と美々加は叫ぶことになった。
(P290)
昭和世界のお母さんはとてもいい人で、宝塚大好きな姉妹のためにそれっぽい衣装や背負う羽根まで作ってくれるのですよ〜いいなぁ😆😆😆
🌱
昭和も遠くなりましたが、まだ終わらないものも。
日の丸出征旗をご遺族のもとに…よろしければ拡散をお願いします🙏
https://ameblo.jp/nippon-aikoku-ok/entry-12854628148.html
🌱
皆さま、今週も「ご安全に!」
おだやかに過ごせますように🐦🐦🐦
昨日は急に荒れた天気になり、プチッ!と一瞬だけ停電?になったりしましたが、今朝は緊急地震速報が……あれ、揺れないじゃん……と思っていたら石川でまた大きく揺れたのですね。元日の出来事を思い出した方も多かったはず。状況などまだ詳しくはわかりませんが、被害がありませんように。
🌱
私はスマホでも写真を撮ったりしないし撮られるのも嫌いなのですが、見るのは好きです。noteで写真に関する記事を読むのも好き〜車の運転が上手い人は写真も上手いらしいです。 車の免許もないわ、ワタクシ😂
皆さまはどうですか?
https://note.com/hatanohiroshi/n/n1f169f6196cd
🌱
昨晩、こちらの本を読み終わりました。
【時穴みみか 藤野千夜】
https://bookwalker.jp/series/461905/
平成生まれの小6の女の子・大森美々加は猫を追いかけて行ったら、昭和49年にタイムスリップして小4の小岩井さらになってしまった……!?
さらは昭和39年の3月生まれ、私は4月生まれなので当時のことを懐かしく思い出しながら読みました〜ウチもトイレが水洗になったのは増改築したとかだったなぁ、とか。
あの頃に戻りたい、なんて時期は私にはないので、もし今昭和に戻されたら困る! 勉強内容だって記憶にないし😱😱😱
作者が宝塚ファンらしく、美々加もヅカファン✨
昭和にもどったので月組の初演ベルばらを観劇するという、なんとも羨ましい体験をします🌹
もちろん漫画も読んでいるのですが、面白いなと思ったのはアンドレ氏がキライというところ! オスカルさまが好きならアンドレ氏も好きなんじゃないの?と思うのだけれど、違うのか〜。
オスカルさま、ではなくオスカル様、なのがちょっと気にはなるけれど、観劇中の彼女の感想に
華やかな宮廷でのやり取りから、やがてパリに革命の火が上がる激動の展開にわくわくする。
幼なじみ、アンドレの思いに応えるオスカルには、美々加は完全に目をふさぎたい気持ちになった。目の端にはきっと、小さく涙がにじんでいただろう。
アンドレ嫌い。
許さない、とさえ思ったものだったが、その彼も銃火を浴びて倒れ、いよいよオスカルが市民のためにと、剣を手に、隊列を組んでバスティーユへ向かう場面の、胸が苦しいのに不思議なほど高揚する感覚は、これまで味わったことがないものだった。
(P209〜210)
そしてここでは一応父親かもしれないが、美々加には他人のオジサンが「アメリカデー」と言って家族に抱きついてキャーキャーしている場面。この世界での母親、弟、姉がハグされた後に残るのは自分😱😱😱
それは困る。
それはない。
しつこいアンドレに狙われたオスカルくらいのピンチ。
びびりの美々加は、早くも「いやーっ」と叫んで食卓を離れ、急いで居間を飛び出したのだけれど(以下 略)
(P236)
またイタズラ好きの弟まさおがゴムで出来た虫のおもちゃを玄関に置いたりした時…
美々加は心の中で今日のオススメ名台詞、オスカルを愛するアンドレが恋敵のジェローデルに侮辱されたと感じ、カップの中身をぶちまけてやり返したときの言葉、
「そのショコラが熱くなかったのをさいわいに思え!!」
を思い浮かべながら、素早く階段をのばる。大好きなお姉ちゃんと一緒に使う部屋に入り、勉強机に読みかけで置いてあったマーガレット・コミックスにふと視線をやると、見慣れたはずのそのカバー画、マリー・アントワネットの両目の上にもまた毛虫とハエが置かれていて、
「嫌っ」
と美々加は叫ぶことになった。
(P290)
昭和世界のお母さんはとてもいい人で、宝塚大好きな姉妹のためにそれっぽい衣装や背負う羽根まで作ってくれるのですよ〜いいなぁ😆😆😆
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昭和も遠くなりましたが、まだ終わらないものも。
日の丸出征旗をご遺族のもとに…よろしければ拡散をお願いします🙏
https://ameblo.jp/nippon-aikoku-ok/entry-12854628148.html
🌱
皆さま、今週も「ご安全に!」
おだやかに過ごせますように🐦🐦🐦
rohengram799 at 09:40|Permalink│Comments(4)
2015年05月22日
碧雲便りNo.22:緑の日々~君のいた日々
新聞コラムでミステリーの女王アガサ・クリスティが結婚していたことに驚いたワタクシ……ナゼかずっと彼女は独身だと思っていました(^o^;) ダンナ様は考古学者というのもまたビックリ!! バリバリのビジネスマンとか想像していました。彼女の本をきちんと読んだことがないから想像力が貧困なのかしら……。
「女性にとって最良の夫は考古学者に決まっています。妻が年を取るほど、夫が興味を持ってくれるでしょうから」という名言も紹介されていました。古美術商だったら「古くて美しいもの」が好きで大変だわ~なんてまた違うことを考えてしまいました。
この前、マンガ家の近藤ようこさんの描かれた表紙にひかれ、藤野千夜さんの『君のいた日々』を買って読みました。妻を亡くした夫と夫を亡くした妻、ふたりが出逢ってまた新しい人生を…ではなくて、登場人物は変わらない……そう、「妻を」「夫を」失ったそれぞれの世界の物語なのです。昨年薬師丸ひろ子さんが奥さん役で『ハルナガニ』というタイトルで舞台になっていました。
主人公は、1975年、中学2年生のときに同級生だった春生と久里子。在学中は、当時の大ヒット映画「タワーリング・インフェルノ」について一度だけ言葉を交わしたことがある程度の仲。ちなみに私はこの時小5ですが、この映画は記憶にあります…スゴい怖い!と思っていました。ノストラダムスの大予言やUFOもブームだったし。
さてさて、社会人になってから再会して結婚したふたり。ひとり息子の亜土夢と家族3人、しあわせに暮らしてきましたが、その結婚生活は18年11ヶ月で終わりを告げます。夫婦の片方が病気で先立ったために……。50歳を前に経験した配偶者の死。最初は妻をガンで亡くした春生視点で、次はちょっとしたことで意地悪な気分になり朝の見送りをしなかった、その日に夫を失ってしまった久里子視点にうつり、交互に話が進みます。
春生は、妻の葬儀の後に部屋の蛍光管を交換しますが、それがまたすぐにちらつきはじめたのを見て妻のメッセージだと思います。高校1年生の息子に、照明器具ごと買いかえろと言われても踏み切ることが出来ない。涙もろくなった春生は、息子に「泣きおやじ」とあだ名をつけられている。 久里子は、夫の死後、ときどき床が鳴るのを「みしみしさん」と名づけ、なにかにつけ「春さん」を思い出し、息子に「きもい」と言われている。そんな息子だけれどどちらの物語でも母(父)の死を悲しみ、耐えている姿がうかがえます。
一周忌の法要から物語はスタートして、時間薬というのでしょうか、悲しんでいるばかりではなく、勤務先の美人OLに誘われて浅草の人気天ぷら屋の行列に並んだり、姉にもらったルンバ(のようなお掃除ロボット)を使ったり……老舗の鰻屋で義理の姉と会食したり人形焼きを買ったり、パートを始めたり……と、日々はなんでもなく過ぎていきます。
お互いの回想シーンに夫婦間共通の話題が出てくることもあります。たとえば27歳の久里子に「ね、加部君。今から駅弁食べに行こうよ」と“まるでカンチを誘う赤名リカのような奔放な口ぶりで誘われ”て、春生が新宿・京王百貨店の駅弁大会に出かけたときの話など。またユーミンの歌とか歌詞とか、あった、あったよね!!と共感出来てうなずいてしまう。いつか自分がその立場になった時に、そういう小さな記憶の積み重ね、夫婦の歴史を思い出すのかなぁ……ダンナも私がいなくなったら思い出してくれるのかなぁ……と思ったり。きっと「天丼の海老をひとつわけてあげた」とか「ラーメンを食べに連れていった」とか「コンビニでいつもプリンのおみやげを買ってやった」とか食べ物がらみのことばかりなんだろうけど( ̄▽ ̄;)
「ねぇ、久里子。もう二度と会えない人がいるって、きっと一生かけて覚えて行くんだろうね。人間って、そのために生きているんじゃないかな」と仏壇に話しかける春生の言葉にとてもせつなくなりましたが、読み進めて最後はとても前向きというかほんのりあたたかい気持ちになれました。
久里子が共通の友人に「なんでこんなにさびしいのかなぁ」と言うと「それはさぁ、幸せだったからじゃないの?」と。そして「そうか。そうだね」って……この場面はとても好きです。義理のお姉さんが反省とか後悔とか多いという彼女に「思い出すなら、せめて楽しかったことにしなさいよ。自分がすごく、春生によくしてあげられたこととか。あるでしょ、そういうのも」という場面とかも、まわりの人たちのさりげない思いやりと現実的なアドバイスに「はい」とこちらも返事をしたりして……。
♪確かに今 振り返れば 数え切れない哀しい日々 でもあの時あの夜あの頃 ふたりはいつもそこに居た……
この話を読んで、結婚に憧れがいっぱいだった頃(笑)よく聴いていたオフコースの『緑の日々』を思い出しました。
♪君となら生きてゆける 君の為に僕が生きてゆく……
『君のいた日々』はこれから自分が生きていく日々につながる………頑張ろっと(*^-^*) 皆さまもキラキラが生い茂るした緑の日々をお過ごし下さいませ。
「女性にとって最良の夫は考古学者に決まっています。妻が年を取るほど、夫が興味を持ってくれるでしょうから」という名言も紹介されていました。古美術商だったら「古くて美しいもの」が好きで大変だわ~なんてまた違うことを考えてしまいました。
この前、マンガ家の近藤ようこさんの描かれた表紙にひかれ、藤野千夜さんの『君のいた日々』を買って読みました。妻を亡くした夫と夫を亡くした妻、ふたりが出逢ってまた新しい人生を…ではなくて、登場人物は変わらない……そう、「妻を」「夫を」失ったそれぞれの世界の物語なのです。昨年薬師丸ひろ子さんが奥さん役で『ハルナガニ』というタイトルで舞台になっていました。
主人公は、1975年、中学2年生のときに同級生だった春生と久里子。在学中は、当時の大ヒット映画「タワーリング・インフェルノ」について一度だけ言葉を交わしたことがある程度の仲。ちなみに私はこの時小5ですが、この映画は記憶にあります…スゴい怖い!と思っていました。ノストラダムスの大予言やUFOもブームだったし。
さてさて、社会人になってから再会して結婚したふたり。ひとり息子の亜土夢と家族3人、しあわせに暮らしてきましたが、その結婚生活は18年11ヶ月で終わりを告げます。夫婦の片方が病気で先立ったために……。50歳を前に経験した配偶者の死。最初は妻をガンで亡くした春生視点で、次はちょっとしたことで意地悪な気分になり朝の見送りをしなかった、その日に夫を失ってしまった久里子視点にうつり、交互に話が進みます。
春生は、妻の葬儀の後に部屋の蛍光管を交換しますが、それがまたすぐにちらつきはじめたのを見て妻のメッセージだと思います。高校1年生の息子に、照明器具ごと買いかえろと言われても踏み切ることが出来ない。涙もろくなった春生は、息子に「泣きおやじ」とあだ名をつけられている。 久里子は、夫の死後、ときどき床が鳴るのを「みしみしさん」と名づけ、なにかにつけ「春さん」を思い出し、息子に「きもい」と言われている。そんな息子だけれどどちらの物語でも母(父)の死を悲しみ、耐えている姿がうかがえます。
一周忌の法要から物語はスタートして、時間薬というのでしょうか、悲しんでいるばかりではなく、勤務先の美人OLに誘われて浅草の人気天ぷら屋の行列に並んだり、姉にもらったルンバ(のようなお掃除ロボット)を使ったり……老舗の鰻屋で義理の姉と会食したり人形焼きを買ったり、パートを始めたり……と、日々はなんでもなく過ぎていきます。
お互いの回想シーンに夫婦間共通の話題が出てくることもあります。たとえば27歳の久里子に「ね、加部君。今から駅弁食べに行こうよ」と“まるでカンチを誘う赤名リカのような奔放な口ぶりで誘われ”て、春生が新宿・京王百貨店の駅弁大会に出かけたときの話など。またユーミンの歌とか歌詞とか、あった、あったよね!!と共感出来てうなずいてしまう。いつか自分がその立場になった時に、そういう小さな記憶の積み重ね、夫婦の歴史を思い出すのかなぁ……ダンナも私がいなくなったら思い出してくれるのかなぁ……と思ったり。きっと「天丼の海老をひとつわけてあげた」とか「ラーメンを食べに連れていった」とか「コンビニでいつもプリンのおみやげを買ってやった」とか食べ物がらみのことばかりなんだろうけど( ̄▽ ̄;)
「ねぇ、久里子。もう二度と会えない人がいるって、きっと一生かけて覚えて行くんだろうね。人間って、そのために生きているんじゃないかな」と仏壇に話しかける春生の言葉にとてもせつなくなりましたが、読み進めて最後はとても前向きというかほんのりあたたかい気持ちになれました。
久里子が共通の友人に「なんでこんなにさびしいのかなぁ」と言うと「それはさぁ、幸せだったからじゃないの?」と。そして「そうか。そうだね」って……この場面はとても好きです。義理のお姉さんが反省とか後悔とか多いという彼女に「思い出すなら、せめて楽しかったことにしなさいよ。自分がすごく、春生によくしてあげられたこととか。あるでしょ、そういうのも」という場面とかも、まわりの人たちのさりげない思いやりと現実的なアドバイスに「はい」とこちらも返事をしたりして……。
♪確かに今 振り返れば 数え切れない哀しい日々 でもあの時あの夜あの頃 ふたりはいつもそこに居た……
この話を読んで、結婚に憧れがいっぱいだった頃(笑)よく聴いていたオフコースの『緑の日々』を思い出しました。
♪君となら生きてゆける 君の為に僕が生きてゆく……
『君のいた日々』はこれから自分が生きていく日々につながる………頑張ろっと(*^-^*) 皆さまもキラキラが生い茂るした緑の日々をお過ごし下さいませ。
rohengram799 at 11:37|Permalink│Comments(14)