迦陵頻伽

2018年12月25日

竜潜雲便りNo.29:ヴォカリーズ

遠田潤子さんの『カラヴィンカ』をパラパラと読み返しました。迦陵頻伽(カラヴィンカ)とは、人頭鳥身の想像上の生き物のこと。極楽に棲み、この上もなく美しい声を持ち、仏の教えを説くといいます。内容は結構ハード。

https://bookwalker.jp/de09b4adba-d498-4f97-8dbe-baeab5dc72c6/


主人公の実菓子は「ヴォカリーズ」の歌手。ヴォカリーズは、歌詞を伴わない発声練習や歌唱法で、フランス語の「vocaliser(声にする、声だけで歌う)」の命令形「vocalise」に由来。「ラヴェルやコープランドもヴォカリーズを残しているが、やはりラフマニノフの作品が最も有名だろう。」と検索した記事に書いてあったので、YouTubeで聴いてみました。



「でも、俺は思うんです。尊厳という言葉がたとえきれいごとであったとしても、ちゃんと言葉にしなきゃいけないと思うんです。そうでないと、こんなもの、すぐに失われてしまう。あることすら忘れられてしまう」(p345)



以前読んだ時は、ラストがなんとなく消化不良で、う~ん、だったけど、本田美奈子.ちゃんの歌声を聴いてその部分がなくなったような気がしました。他の人のも聴いたけど、彼女の声が一番この作品にあっているような・・・。


https://youtu.be/u3n5j68QcYc?si=otM63WJ_tWHw3vQi



美奈子.ちゃんが元気でいてくれたらなぁ~あまりにも早く空に還ってしまって残念です。



rohengram799 at 11:25コメント(2) 

2016年01月11日

祥雲便りNo.7:妖鳥・ヤマトタケル(´・ω・`)?

今日は11日、以前読んだ『正月十一日、鏡殺し』(歌野晶午)を思い出しますわ……ええっそんな(;・ω・)が最後まで続く短編集でした。


『浅篠原(あさしのはら) 腰なずむ 空は行かず 足よ行くな』


昨日から読んでいる『神様の御用人5』にはヤマトタケルが登場します。前の記事に書いた「神業」もこの話の中に出てきました。 あんなにみんなから慕われ亡くなった後も鳥になった彼の姿を追いかけて、こんな歌も残っているのに……彼は「鳥になりたい」と言っています……実際、身体は白鳥で顔はそのまま、あのヘアスタイルなんて……イラストが入らないタイプのラノベでよかったです。「人面鳥・ヤマトタケル」……いやぁ((((;゜Д゜)))


人面鳥はギリシャ神話に登場する半人半鳥の魔物 「ハルピュイア」と思われています。胴体が猛禽、上半身が人間の女の姿。 ハルピュイアとは「奪い取る者」 「掠め取る者」を意味します。ギリシャ神話では 「強欲、不潔で下品な怪物」……他にも「人面鳥」デザインの切手や紋章など世界にはいくつかあるようです。

日本だと「迦陵頻伽または迦陵頻迦(かりょうびんが)」が切手になっていましたね。仏教説話に登場する空想上の鳥で、極楽浄土に住んでいるらしい。元はインドで伝承されていた「カラヴィンカ」という空想上の鳥が仏教に取り入れられたものだそうです。ヤマトタケルは鳥になるのか神様にもどるのか? まだ途中なのでわかりません。またヤマトタケルのこともよく知らなかったので、こんな人生だったのかと勉強になります(; ̄ー ̄A

白鳥というと若山牧水の短歌がうかんできますが『白鳥(しらとり)の歌』として藤山一郎さんが歌っていました\(◎o◎)/

「白鳥(しらとり)は かなしからずや 空の青 海の青にも 染まずただよふ」「いざ行かむ 行きてまだ見ぬ 山を見むこのさびしさに 君は耐ふるや」「幾山河(いくやまかわ) 越えさり行かば 寂しさの はてなむ国ぞ 今日も旅ゆく」…… 昭和22年(1947)発表で酒と漂泊の歌人といわれた若山牧水の名歌3首に古関裕而が曲をつけたもの……2番の短歌は知らなかったですわ。酒好きと何回きいても、ナゼか若い頃の加藤剛のイメージしか出てこない(笑)


人面魚や人面犬は聞いたことがありますが、人面猫やら牛とかもいるのでしょうか? くだらないことを考える昼下がりです( ̄0 ̄;)





rohengram799 at 15:08コメント(12) 
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