銭湯
2020年01月11日
献春雲便りNo.11:銭湯で 〜 泣くな十円
『銭湯で』
東京では
公衆浴場が十九円に値上げしたので
番台で二十円払うと
一円おつりがくる。
一円はいらない、
と言えるほど
女たちは暮らしにゆとりがなかったので
たしかにつりを受け取るものの
一円のやり場に困って
洗面道具のなかに落としたりする。
おかげで
たっぷりお湯につかり
石鹸のとばっちりなどかぶって
ごきげんなアルミ貨。
一円は将棋なら歩のような位で
お湯の中で
今にも浮き上がりそうな値打ちのなさ。
お金に
値打ちのないことのしあわせ。
一円玉は
千円札ほど人に苦労もかけず
一万円札ほど罪深くもなく
はだかで健康な女たちと一緒に
お風呂などに入っている。
1/9(木)読売新聞・編集手帳に石垣りんさんの詩の一部が引用されていました。「銭湯」……というと♪神田川 の世界でありますが(モデルになった安兵衛湯はもうなくてマンションになっているとか?) 「一円玉」という言葉に「泣くな十円」という漫画を思い出したり(作者はあの「恐怖新聞」のつのだじろう氏だ!)……郷愁を誘う言葉のひとつですね。
こちらの話も素敵です。花嫁衣装を着るために襟足を剃る……私は床屋さんにいったな〜とこれも懐かしく(^^;)
http://minami13.blog.fc2.com/blog-entry-2035.html
【神田川】
https://sp.uta-net.com/movie/1427/
【泣くな十円】
https://mangapedia.com/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA%EF%BC%81%E5%8D%81%E5%86%86-fbd182kvd
こちらで少し読めます↓
https://vscreations.jp/story/na-comictitle/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA!%20%E5%8D%81%E5%86%86/
東京では
公衆浴場が十九円に値上げしたので
番台で二十円払うと
一円おつりがくる。
一円はいらない、
と言えるほど
女たちは暮らしにゆとりがなかったので
たしかにつりを受け取るものの
一円のやり場に困って
洗面道具のなかに落としたりする。
おかげで
たっぷりお湯につかり
石鹸のとばっちりなどかぶって
ごきげんなアルミ貨。
一円は将棋なら歩のような位で
お湯の中で
今にも浮き上がりそうな値打ちのなさ。
お金に
値打ちのないことのしあわせ。
一円玉は
千円札ほど人に苦労もかけず
一万円札ほど罪深くもなく
はだかで健康な女たちと一緒に
お風呂などに入っている。
1/9(木)読売新聞・編集手帳に石垣りんさんの詩の一部が引用されていました。「銭湯」……というと♪神田川 の世界でありますが(モデルになった安兵衛湯はもうなくてマンションになっているとか?) 「一円玉」という言葉に「泣くな十円」という漫画を思い出したり(作者はあの「恐怖新聞」のつのだじろう氏だ!)……郷愁を誘う言葉のひとつですね。
こちらの話も素敵です。花嫁衣装を着るために襟足を剃る……私は床屋さんにいったな〜とこれも懐かしく(^^;)
http://minami13.blog.fc2.com/blog-entry-2035.html
【神田川】
https://sp.uta-net.com/movie/1427/
【泣くな十円】
https://mangapedia.com/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA%EF%BC%81%E5%8D%81%E5%86%86-fbd182kvd
こちらで少し読めます↓
https://vscreations.jp/story/na-comictitle/%E6%B3%A3%E3%81%8F%E3%81%AA!%20%E5%8D%81%E5%86%86/
2017年04月23日
菫青雲便りNo.22:懐かしき・・・(/ω\)キャー!
八重桜もだんだん葉桜になってきました。八重桜は花びらが多くて華やかですが、中でも「兼六園菊桜という種類の八重桜は、花びらがなんと300枚ぐらいある。」という記事を読んで検索してみたら、本当にワサワサで、ビックリしました。
今日はおだやかな日曜日、のんびり起き出して新聞の雑誌広告などを見て何か面白そうな本はないかと思っていたら『あの日のエロ本自販機探訪記。』(黒沢 哲哉 )なる文字がおやぢ心を刺激しました!
内容(「BOOK」データベースより)
昭和の街角にあったエロ本自販機は、まだあるのか!?日本全国を駆け回るエロ本自販機探しの旅!このネット社会で「誰が自販機を設置し、誰がエロ本を買い、誰がどこで仕入れ、誰が自販機に商品を入れているのか」?くだらなすぎて誰も手をつけてこなかったジャンルに堂々切り込むノンフィクションにして、誰もが見て見ぬフリをし続けたエロ文化遺産をアーカイブ化した写真集。これまでも、これからも決して出版されない書籍の誕生。
「これまでも、これからも決して出版されない書籍の誕生。」・・・たしかにそうでしょうねぇ・・・同じ昭和の懐かしいものだったら、駄菓子屋とかなら家族みんなでワイワイと孫とかに「おじいちゃんはコレが好きだった」とか言えますが、好きだったのがエロ雑誌では・・・ねぇ(;´Д`)
著者の黒沢哲哉さんは1957年生まれなので、私より年上~私が東京ですがひとり暮らしをした場所は荒川区で下町でしたが、この自販機は銭湯の横にボロいのが1台あったくらいでもう廃れていたかも?
今はこの銭湯も廃業したみたいです。
エロ本自販機の正式名は、”本自動販売機”(自販機本)
と言って、元々は、1970年代に仕事なので帰りが遅くなり、本屋さんの営業時間に雑誌などが買えない人たちのために本屋さんが店頭に設置したものが最初だそうです。今は夜8時9時まで営業している店が多いですが、昔はスーパーやデパートなど6時閉店とか当たり前でしたよね。エロ雑誌を販売機に入れたところ、思った以上に買う人が多く、儲かったらしくて(笑)全国的に派生していったそうです。
そういえば有害図書運動とかありましたよね? 私の中では箱に入れる、捨てるイメージでしたが、白いポストもあるんですね。検索してみると、いろんなものがあり、まだあるのかと正直思ってしまいました。コンビニでも書店でも、表紙は普通でも内容はおいおい・・・なマンガ雑誌とか多いですもん。
エロはエロらしく、ちょっと日陰の存在がいいのになぁ・・・と、お耽美な内容には思えないタイトルと表紙の本を探すのが好きなワタクシでした。
今日はおだやかな日曜日、のんびり起き出して新聞の雑誌広告などを見て何か面白そうな本はないかと思っていたら『あの日のエロ本自販機探訪記。』(黒沢 哲哉 )なる文字がおやぢ心を刺激しました!
内容(「BOOK」データベースより)
昭和の街角にあったエロ本自販機は、まだあるのか!?日本全国を駆け回るエロ本自販機探しの旅!このネット社会で「誰が自販機を設置し、誰がエロ本を買い、誰がどこで仕入れ、誰が自販機に商品を入れているのか」?くだらなすぎて誰も手をつけてこなかったジャンルに堂々切り込むノンフィクションにして、誰もが見て見ぬフリをし続けたエロ文化遺産をアーカイブ化した写真集。これまでも、これからも決して出版されない書籍の誕生。
「これまでも、これからも決して出版されない書籍の誕生。」・・・たしかにそうでしょうねぇ・・・同じ昭和の懐かしいものだったら、駄菓子屋とかなら家族みんなでワイワイと孫とかに「おじいちゃんはコレが好きだった」とか言えますが、好きだったのがエロ雑誌では・・・ねぇ(;´Д`)
著者の黒沢哲哉さんは1957年生まれなので、私より年上~私が東京ですがひとり暮らしをした場所は荒川区で下町でしたが、この自販機は銭湯の横にボロいのが1台あったくらいでもう廃れていたかも?
今はこの銭湯も廃業したみたいです。
エロ本自販機の正式名は、”本自動販売機”(自販機本)
と言って、元々は、1970年代に仕事なので帰りが遅くなり、本屋さんの営業時間に雑誌などが買えない人たちのために本屋さんが店頭に設置したものが最初だそうです。今は夜8時9時まで営業している店が多いですが、昔はスーパーやデパートなど6時閉店とか当たり前でしたよね。エロ雑誌を販売機に入れたところ、思った以上に買う人が多く、儲かったらしくて(笑)全国的に派生していったそうです。
そういえば有害図書運動とかありましたよね? 私の中では箱に入れる、捨てるイメージでしたが、白いポストもあるんですね。検索してみると、いろんなものがあり、まだあるのかと正直思ってしまいました。コンビニでも書店でも、表紙は普通でも内容はおいおい・・・なマンガ雑誌とか多いですもん。
エロはエロらしく、ちょっと日陰の存在がいいのになぁ・・・と、お耽美な内容には思えないタイトルと表紙の本を探すのが好きなワタクシでした。
2016年12月03日
走雲便りNo.3:父母未生以前の自己
昨日は「明日町こんぺいとう商店街3」を読みました。 スカイツリーを見上げる下町のかたすみに、ひっそりと息ずく架空の商店街のアンソロジー3作目。こんぺいとうの角は24角なので、この商店街も戦後の焼け跡に24軒出来ました。 今回登場するお店は7軒です。
「明日の湯」という銭湯の話は、以前「こち亀」でもあったような、おなじみの富士山のペンキ絵の話。あの絵がなんとも言えずいいんですよね~! お風呂の話は漫画の「テルマエ・ロマエ」を思い出します(笑) あと、ほっこり系の話が多いなかで、ちょっと異色だったのがドイツ料理店を舞台にした島本理生さんの話。不倫の密会場所としてこのお店が登場します。男は僧侶で、女も仏教系の学校出身という設定が、こう人間の煩悩の深さを感じました。 ラスト近くで「仏教って神様はいないんだっけ?」と女がきく場面があります。男は「いないね」と言ったあとに続けます。
「自分さえもないんだ。父母未生(ぶもみしょう)以前の自己って言って父と母がいて、さらに祖父と祖母、先祖がいて・・・・・・すべてはいろんな可能性が偶然に重なったもので、そういう人と人との間にかろうじて偶然にいま在るのが自分だから」
この部分だけを読むと、男が自分の存在をうやむや人間するために都合よく言っているようにも聞こえなくはないですが、人と人が出会うだけだけでなく、おつきあいを続けていくってスゴいことなんだなんだ・・・と思ってしまいました。偶然って都合のよい言葉ではありますがその中にはいろんな必然が詰まっているのかも。運命の赤い糸とかいうけれどその糸だって形になるまでは長い時間と手間がかかっているわけですからね~と、ちょっと脱線しながら本を読んでいました。
いまいちピンとこない流行語大賞が決まり、今年の漢字とかニュースとか紙(誌)面を飾るようになるのでしょうね。私的にはやはり!スマホにしたことでしょう~それ以外何が?という気が(笑)
ではでは、皆さま、慌ただしくも楽しい土曜日にして下さいませ。
「明日の湯」という銭湯の話は、以前「こち亀」でもあったような、おなじみの富士山のペンキ絵の話。あの絵がなんとも言えずいいんですよね~! お風呂の話は漫画の「テルマエ・ロマエ」を思い出します(笑) あと、ほっこり系の話が多いなかで、ちょっと異色だったのがドイツ料理店を舞台にした島本理生さんの話。不倫の密会場所としてこのお店が登場します。男は僧侶で、女も仏教系の学校出身という設定が、こう人間の煩悩の深さを感じました。 ラスト近くで「仏教って神様はいないんだっけ?」と女がきく場面があります。男は「いないね」と言ったあとに続けます。
「自分さえもないんだ。父母未生(ぶもみしょう)以前の自己って言って父と母がいて、さらに祖父と祖母、先祖がいて・・・・・・すべてはいろんな可能性が偶然に重なったもので、そういう人と人との間にかろうじて偶然にいま在るのが自分だから」
この部分だけを読むと、男が自分の存在をうやむや人間するために都合よく言っているようにも聞こえなくはないですが、人と人が出会うだけだけでなく、おつきあいを続けていくってスゴいことなんだなんだ・・・と思ってしまいました。偶然って都合のよい言葉ではありますがその中にはいろんな必然が詰まっているのかも。運命の赤い糸とかいうけれどその糸だって形になるまでは長い時間と手間がかかっているわけですからね~と、ちょっと脱線しながら本を読んでいました。
いまいちピンとこない流行語大賞が決まり、今年の漢字とかニュースとか紙(誌)面を飾るようになるのでしょうね。私的にはやはり!スマホにしたことでしょう~それ以外何が?という気が(笑)
ではでは、皆さま、慌ただしくも楽しい土曜日にして下さいませ。
2014年11月23日
琥珀雲便りNo.24:湯湯しい問題(´-ω-`)
昨夜の地震には驚きました! こちらは全く揺れを感じませんでしたが、皆さまは大丈夫でしたか? 連休中、これから本格的な冬の行楽シーズンでスキーなどたくさんの観光客でにぎわうはずなのに……これ以上のことが起こりませんように。
今日は『あたたかい水の出るところ』(木地雅映子)という本を読んでいます。ラジオドラマで放送中みたいですね。
主人公の大島柚子は、近所の銭湯「松の湯」が大好きな女子高3年の17歳。底辺校と言われても、みんな受験か就職かでワサワサしています。しかし彼女には将来はまだまだ見えず……不安はあるけど、現実感もない、お湯さえあれば幸せ♪ そんな柚子が、松の湯に大型バイクで通う大学生の福一と出会います。反発しつつ、どこか気になる……これはちょっと脱力系の女の子とイケメンくんの恋物語で源泉に負けないくらいアツアツになるのか?と思ったけれど、柚子ちゃんの家庭はなんか大変そう。
両親は不仲で父親は滅多に帰ってこないみたいだし、姉は顔はいいのにアタマが残念なタイプで、妹は頭がいいけれど母親からの期待が幼い頃から凄すぎて、おそらくストレスで激太り……で乱暴者。父方の祖母は認知症でホームに。特に母親は妹にお金を使っているので、柚子にも就職しても自宅通いでお金を入れるのが当然みたいな感じ。
柚子は家のお手伝いもするし、スマホや携帯ゲーム機も持っていないけれど、人が嫌いなわけではないらしく、年長者からのウケもいい。読み進めていくと、ただののんき者ではなくて、人のことをよく観察してその内面を理解している。まだまだ読みかけで、銭湯の場面ではちょいエロ描写もあります! 目次を見ればハッピーエンドってわかるんですが、本当に大丈夫かな?とちょっと心配も(;^_^A この人の他の作品も読んでみたいです。
さてさて、銭湯で思い出すのは三助(さんすけ)さん。利用客に対し直接的・間接的なサービスを提供する従業員のことで今はもういません。三助の語源は、銭湯で「釜焚き」「湯加減の調整」「番台業務」の「三」つの役を「助」けた(兼務した)ことからこう呼ばれたとか。この他に、浴場内で垢すりや髪すき等のサービスを提供する場合も。どちらかというとこちらなの役割が強調され「三助」=「浴場内での客へのサービス」というイメージが一般化したようです。他の説もあるみたいですけど。Wikipediaで調べたら
『三助は、男女問わず流しを提供しており、大勢の裸の女性客に混じって流しをする必要があることから、その環境への耐性を身に着けないと三助の仕事は勤まらなかったという。』
という記述があり、特に「その環境への耐性」にはぶはっ!と笑ってしまいました(≧∇≦)
私はサウナ風呂に入ったことがないので、一度は経験したいと思っているのですが……ルノアールの裸婦像もビックリ(○_○)!!な豊満すぎるボディが他人の目になんて……やっぱり(ー_ー;)
冷えてきましたね。お風呂でゆっくりあたたまってからおやすみ下さいませ。
今日は『あたたかい水の出るところ』(木地雅映子)という本を読んでいます。ラジオドラマで放送中みたいですね。
主人公の大島柚子は、近所の銭湯「松の湯」が大好きな女子高3年の17歳。底辺校と言われても、みんな受験か就職かでワサワサしています。しかし彼女には将来はまだまだ見えず……不安はあるけど、現実感もない、お湯さえあれば幸せ♪ そんな柚子が、松の湯に大型バイクで通う大学生の福一と出会います。反発しつつ、どこか気になる……これはちょっと脱力系の女の子とイケメンくんの恋物語で源泉に負けないくらいアツアツになるのか?と思ったけれど、柚子ちゃんの家庭はなんか大変そう。
両親は不仲で父親は滅多に帰ってこないみたいだし、姉は顔はいいのにアタマが残念なタイプで、妹は頭がいいけれど母親からの期待が幼い頃から凄すぎて、おそらくストレスで激太り……で乱暴者。父方の祖母は認知症でホームに。特に母親は妹にお金を使っているので、柚子にも就職しても自宅通いでお金を入れるのが当然みたいな感じ。
柚子は家のお手伝いもするし、スマホや携帯ゲーム機も持っていないけれど、人が嫌いなわけではないらしく、年長者からのウケもいい。読み進めていくと、ただののんき者ではなくて、人のことをよく観察してその内面を理解している。まだまだ読みかけで、銭湯の場面ではちょいエロ描写もあります! 目次を見ればハッピーエンドってわかるんですが、本当に大丈夫かな?とちょっと心配も(;^_^A この人の他の作品も読んでみたいです。
さてさて、銭湯で思い出すのは三助(さんすけ)さん。利用客に対し直接的・間接的なサービスを提供する従業員のことで今はもういません。三助の語源は、銭湯で「釜焚き」「湯加減の調整」「番台業務」の「三」つの役を「助」けた(兼務した)ことからこう呼ばれたとか。この他に、浴場内で垢すりや髪すき等のサービスを提供する場合も。どちらかというとこちらなの役割が強調され「三助」=「浴場内での客へのサービス」というイメージが一般化したようです。他の説もあるみたいですけど。Wikipediaで調べたら
『三助は、男女問わず流しを提供しており、大勢の裸の女性客に混じって流しをする必要があることから、その環境への耐性を身に着けないと三助の仕事は勤まらなかったという。』
という記述があり、特に「その環境への耐性」にはぶはっ!と笑ってしまいました(≧∇≦)
私はサウナ風呂に入ったことがないので、一度は経験したいと思っているのですが……ルノアールの裸婦像もビックリ(○_○)!!な豊満すぎるボディが他人の目になんて……やっぱり(ー_ー;)
冷えてきましたね。お風呂でゆっくりあたたまってからおやすみ下さいませ。