飯田龍太

2015年01月20日

福雲便りNo.18:海には海の……

『大寒の 薔薇に異端の 香気あり』(飯田龍太)


今日は「大寒」ですね~小寒から立春の前日までの約30日が、1年で最も寒さが厳しい時期とされる寒の内。「大寒」はその期間の真ん中にあたります。


空気が乾燥していて、今日も連続放火(不審火)のニュースがありましたが、戸締まり用心、火の用心!! そう言えば読みかけの本は『火の壁』(伊野上裕伸)という、火災保険受け取りの為に店舗兼自宅に放火しているのでは?というあやしいヤツを調査する内容ですわ(-o-;)



『海底に山あり谷あり平原あり』そして名前がある(^◇^)…で朝刊の読者投稿欄に「海の山に小粋な名 興味持つ人増えて」という記事がありました。「春の七草開山海山群」などは海の中の歳時記という感じ?やはり日本人のネーミングセンスはちょっと違って、またソレがいい(^.^) 下記サイトで他の名前もご覧下さいませ。

http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlwa/200705180.htm


なぜか♪山には山の愁いあり~海には海のかなしみや……という『あざみの歌』を思い出しました。

https://www.uta-net.com/song/96767/


『人の世のあそびに飽きしそののちも書(ふみ)にあそびて飽かぬ心よ』(相生垣瓜人:あいおいがきかじん)



今日もこの句のような1日を過ごしたいと思います。皆さまもなにかステキな出来事に心がふるえる、大寒の1日になりますように(*´∀`)♪




rohengram799 at 09:57|PermalinkComments(12)

2014年12月10日

笑雲便りNo.14:敷紅葉~タヌキのお布団

『冬晴れのとある駅より印度人』(飯田龍太)


なんでしょうか、インドの人にはアツい夏のイメージがあるからか、冬の陽射しにターバンを巻いたインドの方はちょっと違和感があったのかも(((^^;) 寂れた田舎の駅に間違えて降りてしまった異国の方を想像してしまいました。もし前の記事の恋山形駅に降りてしまったら……( ̄▽ ̄;)



午前中は晴れてあたたかかったのに、お昼を過ぎたらどんよりしてきました。「冬晴れ」とか「冬うらら」とかキラキラした季語を見つけてニンマリしていたのに残念……しかし!! おやぢハートは真っ赤に燃えているのでした(≧∇≦)


「冬紅葉」という季語があります。フユモミジは散りおくれてわずかに残っている紅葉のこと。『冬紅葉愛を信ずるほど老いし』(鳴戸奈菜)に渡辺淳一さんを連想したり(そんな作品を読んだことがないくせに)瀬戸内寂聴さんの『経行の蹠冷たくて冬紅葉』という読めない……な句にも大人の秘かなる情愛を感じてしまう罰当たりなワタクシ(^o^;)


「経行」は「きょうぎょう」かと思ったら「きんひん」と読む仏教語でした。座禅中、足の疲労や眠気をとるために、一定の場所を巡回・往復運動することだそうです。また「蹠」は「あうら」と読んで、皮膚のかたい足の裏。冬のひんやりした空気、修行僧の静かな息づかい、時おりはらり……と散る紅葉。美しい光景が浮かんできます。絶対、その風景の一部に自分はいないだろうなぁ、と思いつつ……しばし迷走イヤ瞑想。


「敷紅葉」という言葉もあるのですね。遠くから眺めてもよし、近くで見てもよし……見上げてもよし、足下を見てもまたよし……であります。下記サイトではお地蔵さまがいらして、またなんとも可愛らしく、ステキなのでご覧下さいませ。


http://kazenokomichi.hatenablog.jp/entry/2013/12/03/185220




朝刊の読者投稿欄に「以前から好きだった落語を半年前から習い始めた」という43歳主婦の方の記事がありました。落語芸術協会の初級講座に2ヶ月間通ったそう。日々の暮らしでも練習。『狸札(たぬきさつ)』を次男くんの学校関連行事で披露したそうで、皆さん喜んで大笑いしてくれたそうです。来年は中級講座に通うそうです~スゴいバイタリティ! 見習いたい!


タヌキもけっこう私のブログでは出番が多いので気になりますね~「狸札」「狸賽」「狸鯉」の3つの噺を総称して「たぬき」と呼ぶそうですが、高座ではこのうちのどれか一つしか演じないとか。「狸札」はいわゆるタヌキの恩返しでしょうか、浦島太郎や鶴女房みたいな悲哀はありません。むしろ、おやぢ受けする内容(^。^;) 


お礼にもどってきた子タヌキにいいから山に帰りな、という八五郎さん。親に怒られます、という子タヌキ。寒いけれど布団はないよ、的な会話からコレに続きます。


タヌキ:そんなものはいりません。自分のをひろげて寝ますから。
八五郎:ああそうか、よく聞くなぁ、タヌキの金は八畳敷きだなんてぇのは…そんなにひろがるのか。ちょいとここでひろげて見せねえか?
タヌキ:八畳は親タヌキでして…私はまだ子タヌキですから、ホンの四畳半ぐらいで…。
八五郎:四畳半?粋なもんじゃねえか。あったけぇのかい?
タヌキ:あったかいものですよ~なんなら半分かけましょうか?


………いやいや、お気持ちだけで……イヤ、気持ちも遠慮したい……でもこういう会話、おやぢはキライじゃないぜ( v^-゜)♪



タヌキの親子が紅葉のお布団で眠る姿を想像しながら、赤ちょうちんで一杯……とかしてみたい(*´∀`)♪ 記事タイトルにメルヘンやファンタジーを連想した方には大変申し訳なく思っています(^^;)(;^^)



皆さまもあたたかくしてお過ごし下さいね。





rohengram799 at 13:41|PermalinkComments(10)

2014年05月25日

浮き雲便りNo.17:青嵐

前の記事の『けしけし山』、正確には兜山と言います(なぜけしけし山というかは謎のまま)が、画家の青木繁さんの歌碑があり、命日には『けしけし』祭りが行われているそうです。青木繁さんの作品は図工や美術の教科書には必ず載っているので「見たことある!」になると思います。

http://www.ake-s.com/aokisigeru.html

正式な名前の『兜山』はアチコチにあるみたいで……カブトムシがたくさんいる山ではなく、兜をふせた形からきているようです。そんなに高くない山が多いような……山梨にもあったのは全然知らなかったので、ビックリしました!!


今日もアツい1日だったので、「山と青」で季語の「青嵐」を連想して過ごしました。青葉の時節の強い南風のことをいいます。力強い、男子校の体育祭のようじゃないか~!とか、「薫風・風薫る」は同じ頃吹く風でもわやかな南風なので、お嬢様が通う女子校の体育大会かしらとか(^◇^)

『峡中のひとの生きざま青嵐』(飯田龍太)


ワタクシは峡東の出身……ってこの句の峡中は山梨の地域を表しているのではなく(飯田氏は山梨の俳人・実際の地域としては甲府市・南アルプス市・昭和町あたりかと思います)「山と山とに挟まれた所」で暮らすふるさとの人々の心構えというか心意気を詠ったものではないかと私は思っています(^^)人(^^)


消しゴムではケシケシできない青木繁が愛したふるさと・けしけし山、ワタクシのふるさとはナマヨミの甲斐の国……皆さまのふるさとがどんな風に詠まれているのか知りたくなってきましたわ~お気に入りの俳句や短歌などありましたら、教えて下さいませ(^ω^)





rohengram799 at 21:56|PermalinkComments(2)

2011年11月30日

第635号:父子ですもの♪

いや~早いもので11月も30日ですわ…聞きあきたと思いますが(笑)やはり口にしてしまいますね。


東日本大震災があまりにも…だったので春から初夏の記憶があやふやな方もたくさんいらっしゃるのでは?その後もなんなんだ!?な出来事がたくさんですし…政治家の失言ではなく暴言は多すぎ!!


私もいろいろありましだわ~さすがにノンキ者でも、自分の年齢や自分の親、自分の子について真面目に考える時間が増えました。まぁわずかですけど(((^_^;)


さて、我が故郷「山梨の親子」と言えばやはり「飯田蛇笏」氏と「飯田龍太」氏でしょうか?まぁ、トシちゃん父娘はないです(-_-)


今の時期ですと「落葉」をお題にした作品とかいいですね。


『落葉ふんで人道念を全うす』(父)

『落葉の夜歌仙これより恋の部へ』(子)


小学生の頃は外掃除だと今の時期は銀杏の葉っぱをかき集めるのが大変でしたが、綺麗なものはお気に入りのマンガ雑誌(笑)にはさんで押し葉にしたものです。


近くの公園の銀杏の樹からも、風がないのにはらはらと舞っていました。今読んでいる『夜の果てまで』という文庫本にはさんておいたら、何年後かに懐かしく思い出すかしら?


うんにゃ~私の場合は、古本屋にプレゼントしてしまう可能性大!!龍太氏の作品みたいにロマンチックにならない…ぐすん(´д`)


あ、ぐすんと言えば…スーパーから「さつまりこ」がいなくなっていました。残念!!


rohengram799 at 17:02|PermalinkComments(15)

2010年11月25日

ひつじ雲便り316:手が見えて父が落葉の山歩く

山梨の秋を実際に目にして、嬉しい限りです。身近な秋は、公園の銀杏くらいで、山々の紅葉など目にすることはなかったので、なんか感動であります!!やっぱり、山だよ、一年に何度かはきちんと山を見ないとダメだね~と思いました。



【手が見えて父が落葉の山歩く】


今日のタイトルは、新聞に載っていた飯田龍太さんの俳句です。『谷の向こうに父がいて明るい西日を受けた手だけが白々と見えた』んだそう。この父は、飯田蛇笏氏のはず。親子で山歩きした時の思い出の句なのかなぁ~。実際に紅葉した山々を見て、その情景がいっそうあざやかになります。


ああ、もう山梨とお別れの時間です(-_-;)観光のおじさん、おばさんに合宿のお兄さんたちでホームがわさわさしています。雪の富士山、ちょっとだけですが雲が取れて見えました!!ありがと~(*^^*)ビバ!!ヤマナシ!!



rohengram799 at 12:52|PermalinkComments(12)
メッセージ

名前
メール
本文
記事検索
月別アーカイブ