「佛壇に佛(ほとけ)のかずのさくらんぼ」


広瀬直人さんの句ですが、初物とか頂き物とか、まず「ほとけさまにお供えしてから…」と母に言われた小さい頃を思い出しました。

「佛のかず」は、自分の両親、祖父母、その両親…と記憶にない、でもたしかにつながっている、あまたの数のご先祖さまに、ひとりひとつぶでもゆきわたりますように…という心がこめられた言葉でしょう。おそらく、黒檀のお仏壇ですよね。さくらんぼの朱が、艶やかにまぶしく輝く様子が目にうかびます。

そうそう、欧米のさくらんぼは、もっぱら果実採取用なんだそうです。さくらんぼ酒とかありますしね。だから、チェーホフの『桜の園』は『さくらんぼの園』というべきかと、私の持っている本には書いてありました(((^^;)


『桜の園』は題名と作者しか知らないのですが、吉田秋生さんの漫画は読みました!(白泉社文庫の『櫻の園』です) 映画化もされましたが、やはりイメージが違うんですよね。

『櫻の園』を演じる女子高生たちの内面は、一枚一枚自分の手でページをめくることで、伝わる氣がします。吉田秋生さんの絵が、また!いいんですよ~(^o^)/